初めて知ることになるセムレンの人気ぶり
「……あっ! そういえばセムレンがここの教室にいるってことは、セムレンも私たちと同じBクラスってことだよね♪」
「ついに気付いたか。その通りだぜ。アリアちゃんの言う通り、僕もみんなと同じBクラスになるぜ」
「やっぱりそうなんだ♪」
セムレンがここの教室にいるということは、つまりセムレンも私たちと同じBクラスだと思い、私は意を決してセムレンに聞いてみたの。すると、私の予想通りセムレンもBクラスだということが分かり、私はどこか少しホッとした気持ちになっていたの♪
まあやっぱり、知ってる人が1人でも多くいると安心しちゃうよね♪
「わ~い☆! セムレンも同じクラスだ〜♪ やった〜☆!」
「セムレンもBクラスになるんだね♪ 何か良かったかも♪」
「私もエレナと同じ気持ちかな♪」
セムレンが私たちと同じBクラスだと分かると、エレナたちもどこか少しホッとした気持ちになっていたの♪
エレナたちも知ってる人が同じクラスだと分かって安心したみたいね♪ それと中でもリラは凄く嬉しそうな気持ちだったよね♪ リラの素直でピュアなところ、私は好きだよ♪
「そうかい? 喜んでくれてとても嬉しいぜ。それじゃ最後に、Bクラスの一員としてお互い一緒に切磋琢磨して頑張っていこうぜ。では、アディオス!」
「またね〜☆!」
「じゃあねセムレン♪ お互い一緒に頑張ろう♪」
そしてセムレンは私たちに対して、Bクラスの一員としてお互い一緒に切磋琢磨して頑張ろうと誓い、その場を後にしたの。
やっぱり知ってる人が1人でも多くいるのは心強いわね♪ 私も頑張らないと♪
それと前からちょっと気になってたんだけど、セムレンって別れ際に必ずキザな挨拶を決めてそのまま去っていくよね……。本当相変わらずその姿勢をブレずに貫くわね……。ある意味尊敬に値するかも……。あはは……。
「ハァ〜……。あのセムレンって人、私少し苦手かも……」
「ルーシーもそうなんだ……。実は私も苦手なの……」
「えっ? もしかしてエレナも?」
「うん……」
「そうなんだ……。ホッ……。同じ気持ちの人がいて良かった……」
「うん……、私も……」
あはは……。2人共さっきは一応表面上笑顔にしていたけど、やっぱりセムレンに対してどこか苦手意識を感じていたみたいね……。
セムレンが移動すると、エレナとルーシーはセムレンのことが苦手だと話し、そのことに対してお互い共感していたの。
「えっ、どうして? セムレン凄く優しそうな人だったよ」
やっぱりリラはセムレンのことあまり苦手じゃないみたいね。むしろかなり好意的に捉えている感じかな♪
2人のやり取りを聞いて、リラは2人に対して疑問を口にしていたの。
「う~ん……確かにそうなんだけど、どこか馴れ馴れしかったし、仕草や言葉が全て鼻に付く感じがして何か嫌だったんだよね……」
「うんうん、それ凄く分かる! その上かなりのナルシストだからどこかちょっと生理的に受け付けられないんだよね……」
2人共……、セムレンに対してかなりの本音をぶちまけているね……。あはは……。
「そうかなぁ〜……? リラは全然そう思わなかったけど……」
「まあ気持ちは人それぞれってことね♪」
「そうそう♪」
「う〜ん……、そっかぁ〜……。2人の言う通り、気持ちは人それぞれだよね」
一応何か納得した形みたいね……。
リラの疑問に対して、2人はセムレンについて本音を述べた後、気持ちは人それぞれだと伝え、最終的にリラを納得させたの。
「そういえば、アリアはセムレンのことどうなの?」
「へっ!? ううん! 私は別に苦手じゃないよ♪」
ルーシーからセムレンのことについて話を触られた私は、ちょっと動揺しながらも別に苦手じゃないことを素直に話したの。
「えっ、そうなの!?」
「うんうん、だよねだよね♪」
「アリアはセムレンのこと別に苦手じゃないんだよね♪ 私もこのことを最初聞いたときは凄く驚いちゃった♪」
そして私がセムレンのことについて話すと、エレナたちはそれぞれ三者三様の反応を示していたの。
「そうだったんだ……。でもどうして苦手じゃないの?」
「う~ん……ナルシストなところは確かにちょっとあれだけど、別にそんなに悪い人でもなさそうだし普通に良い人ではあると思うの♪ それに相手を傷付けたりはしなさそうだしね♪」
それから私はセムレンが苦手じゃない理由をルーシーに話したの。
「なるほど……、その考えは一理あるわね……。アリアの言う通り、確かにセムレンならきっと相手に対して傷付けることもなさそうだし、危害を加える心配もなさそうね……」
そしてルーシーは私がセムレンのことを苦手じゃない理由を聞き、そのことについて納得している様子だったの。
尤も私がこう考えるようになったのは、前世での辛い出来事が大きく影響しているからなんだよね……。
「そういうこと♪ それにほら☆!」
「「「ん?」」」
「みんな、こんにちは」
キラーン☆!
「キャ〜☆! 何あの人超カッコイイ♡」
「めっちゃイケメンなんだけど♪」
「一体どんな方なのかしら?」
「何でもあの人、伯爵の息子らしいよ♪」
「え〜、ウソ〜☆! カッコイイ上に貴族様だなんてそんなのズルくて素敵すぎる♪」
それから私はセムレンのいる方へ指をさし、エレナたちも私の指さす方を見てみると、そこにはクラスメイトの女子たちがセムレンを見てメロメロになっている姿があったの。
その内の何人かは目をハートマークにしているわね……。ここまで女子を虜にさせるなんて、セムレン恐るべしだね……。ひょっとして魅了スキルとかでも使ってるのかしら? まあそんなことないと思うけど♪
「凄い☆! セムレン人気者だ♪」
「嘘……でしょ……? 他の女子たちがセムレンを見てメロメロになっているんだけど……。にわかに信じられないわね……」
「えぇ……、そうね……。私とルーシーには到底理解が出来ない状況ね……」
「あはは……。まあつまり、セムレンは気さくで爽やかな人とも見て取れるんだよね♪」
「なるほどね♪ それに関してはアリアの言う通りね♪」
「うんうん、私もそう思う♪」
セムレンの人気ぶりを見て、エレナとルーシーは唖然とするも、私が思うセムレンの人物像を聞いて一応ある程度の納得はしていたの。
それにしても……、セムレンがまさかここまで女子からモテモテだったなんてね……。何かちょっとびっくりかも……。まあでも、一応顔が格好良いのは確かだからね♪




