表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私たちは青春に飢えている ~茅ヶ崎ハッピーデイズ!~  作者: おじぃ
卒業旅行!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/276

飯坂温泉14!

 ほりえや旅館に戻って、温泉に浸かって黄色い浴衣を着て、全国各地の女の子のキャラクターで彩られたサブカルルームに戻った。


 この所謂オタク部屋にも慣れて、愛着さえ湧いてきた。なんというか、ここにいるキャラクターたちはいやらしさがなくて、素朴で愛嬌のある子ばかりだから、私みたいにオタクじゃなくても馴染めるのだと思う。


 内側ベッドに横たわるつぐピヨは、もうすっかり我が家のようにくつろいでいる。つぐピヨの家のお部屋はオタク部屋ではないらしいけど、なんだか落ち着くみたい。窓側のベッドにはまどかちゃんが横たわっている。


 私はベッドの横に引いた布団に横たわった。ベッド2台、布団1枚で川の字になって天井を仰いでいる。


「あー、なんかいいね、のんびりしてて、福島」


「茅ヶ崎もだいぶのんびりしてるけどな」


「きっと福島でも茅ヶ崎でも、暮らしていると忙しく感じるんだろうね」


「それだつぐピヨ。暮らすと忙しい。旅だとのんびり」


「あと、メンバーな。私らの中にはせっかちなヤツがいないから、あちこちのスポットを一つひとつじっくり見て回って、猪苗代湖畔の風を感じて、飯坂の風流を魂に刻んだ。この6人だからできた旅だろう」


「まどかちゃん、詩人だね」


「まあね」


「でも、ほんとだね。修学旅行で団体行動をしてると、早く次行こうって急かされたり、あと、夜はスマホで動画とか音楽とか流す人がいてなかなか眠れなかったり、正直、あんまりいい思い出がないなあ」


「わかりみが深いよつぐピヨ」


「私は中学の修学旅行で大いびきかいてるヤツの口にメン○スコーラやってやったぜ」


「見てたけど、あれは殺人未遂だからね」


「私もやってやれば良かった……」


 つぐピヨがドスの効いた声で何かをボソッと言ったけど、聞こえなかった。聞こえなかったよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=50222365&si

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ