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私たちは青春に飢えている ~茅ヶ崎ハッピーデイズ!~  作者: おじぃ
遠州・豊橋の旅

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ウスバカゲロウのような生き様

「うむうむ、Tレックスっていうのはでっかいね。こんなのがあちこちを練り歩いていたら人間なんて錠剤を飲むくらい容易く胃袋ダイブだよ」


「フルーツたっぷりの血液を味わう間もないね」


「Tレックスくらいになると私もまどかちゃんもつぐピヨもみんな同じだね」


「そう思うと私らって、樹海とか海洋どころか生物視点でもちっぽけなんだな」


 まどかちゃんと哲学的な会話をしながら歩く博物館。その入口に3Dシアター劇場があり、約40分の恐竜歴史映画を観終えてシアタールームから出てきたところ。恐竜時代を舞台にしたCGアニメーションと、その地で化石を掘る現代人のドキュメントで構成された作品。鑑賞料金8百円。入場料より高いやん。


 館内には体長12メートル以上の巨大恐竜Tレックスや、トリケラトプスの骨格標本、古代生物の化石などが展示されている。館内は親子のほか、獣医を育成する学校の生徒で賑わっている。


 そんな博物館で私が着目したのは___。


「おや、ウスバカゲロウじゃないか。白亜紀はくあきにもいたのかい」


 古代の昆虫の化石や標本を展示するコーナーで見つけたのは、茅ヶ崎にも、たぶん豊橋にも、大方どこにでもいるウスバカゲロウ。その生き様を小馬鹿にする者あれど、幼虫は蟻地獄。巣穴に近付いた小さな生物は流れ落ちる砂に足場を取られて這い上がれない、正に魔性の生物である。


 白亜紀がどれくらい前の時代か、スマホで調べてみた。


「えーと、白亜紀は1億4千5百万年前から6千6百万年前ころ。すごい、羽化したら飲まず食わずで1日くらいしか生きられないみたいだけど、そんなに長く命のバトンをつないでるんだね」


「私たちも、地味で披露する回数は少なくても、長く愛される音楽とか物語をつくっていけたらいいね」


「つぐピヨいいこと言う! そうだね、ウスバカゲロウみたいに実は力強くて、儚い命でも永く継がれていくエンタメを届けていきたいね!」

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