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私たちは青春に飢えている ~茅ヶ崎ハッピーデイズ!~  作者: おじぃ
大学1年の日常2

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江ノ島と金沢と能登半島

 まだ店が開いていない江ノ島の坂道。エスカーの横から石段を上がる左回りのコースを私は選んだ。


 ざわめく木々の下。一段上がるごとに風が強くなってゆく。人生もステップアップするごとに風当たりが強くなる。真夏は晴れていても蝉時雨と汗の雨が降る。理不尽な世の中。


 理不尽な出来事は関係を断ち切るべき場所や関係か、それに立ち向かってでも成し遂げたいことがあるかを問われる場だと私は思っている。


 私も人間関係断ち切ってるからね。初期のお話参照。まどかちゃんなんか家庭環境が泥沼オールウェイズだけどこの物語はそういうお話じゃないから見せないようにしてるよ。人それぞれつらいことがあるね。


 そんなこともあって、なるべく早く自立できるくらい稼ぎたい。奨学金返済があるから余計に厳しいけど、そこをなんとか。


 景色が良いので展望台ウッドデッキで立ったままひと休み。木々や崖に挟まれて視界は狭いけど、ヨットハーバーや腰越こしごえ辺りを見渡せる。


 いやあ、きょうも朝風が気持ちいい。


 むむっ、通信アプリの通知音。右ポケットからスマホを取り出して内容を確認。おや、陸じゃないか。


 ふむふむ、きょうから能登半島一周走り込み合宿。金沢かなざわを起点に輪島わじままで北上して能登半島一周を走り込むトレーニングとな。


 うーん、普通に考えたら頭おかしいけど、箱根駅伝を目指すならそれくらいしなきゃいけないのかな。私はめちゃくちゃ頑張っても津幡つばたまでだな。約10キロ。茅ヶ崎から大船おおふな大磯おおいそ社家しゃけまでと同じくらい。本音を言えば金沢駅スタートならフォーラスの外周1周で終わらせたい。映画館がある駅前のビルね。


 とりあえずきょうは金沢の奥地にある湯涌ゆわく温泉の旅館に泊まって、明日から走りに出るらしい。


 北陸旅行、いつしか家族で行ったなぁ。懐かしい。


 湯涌温泉といえば、私が好きなのは柚子サイダーと柚子きんつば。どっちも湯涌温泉バス停前のお土産屋さんで買えるよ。あとは塩サイダーも旨味があって好き。


 能登半島全体だとのどぐろとか新鮮な魚。我らが相模湾とは違う種類の魚が味わえるぞい。あとは金沢カレー。茅ケ崎駅北口の地下道前にも金沢カレーのお店があるけど、本場で食べてみるのも良きかな。


 いま私の眼間まなかいに広がる湘南の海は青くきらめいて底抜けに明るいけど、能登半島の海は晴れていてもどこか静かで、黒い瓦屋根の家々が古き日本の情景を演出する。のと鉄道に乗ると、少し高いところからその景色を味わえるぞい。


 私は陸に「おおマジかがんばれ陸! のどぐろ、あ、いやいや、箱根駅伝で活躍する姿を楽しみに待ってるぞい! のどぐろ!」と返信した。

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