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私たちは青春に飢えている ~茅ヶ崎ハッピーデイズ!~  作者: おじぃ
茅ヶ崎エンターテインメントフェスティバル2
180/273

茅ヶ崎産アイスクリーム!

 はいはい皆さんおはこんにちばんはー! フルーツの香りがする夢のような女子、白浜沙希でございます。ただいま私と愉快な仲間たちは演劇の第2回目公演を終え、ジャージに着替えて楽屋で休憩中。次の出番は『音楽の時間』。劇団がバンドになっちゃいます!


「よおよおお疲れさん! 教師の鑑、まみ子さまからアイスの差し入れだ。カネの出どころは校長だけどな」


 そんな最中、朝のサーフィンで遅刻しまくりの減給教師まみちゃんが重たい扉を開きクーラーボックスを肩に掛けて意気揚々と入ってまいりました。いいねアイス。シンプルに大好きよ。


「ありがとうまみちゃん! お、これは甘沼あまぬま産のミルクを使ったプレ◯ティーズのカップアイスではないか。しかも百個くらい。校長、まみちゃんにどんだけ弱味握られてんの?」


 甘沼。茅ヶ崎市北部、私たちがよく行くラーメン屋さん、登夢道とむどうがある赤羽根と隣接する地区。最近は住宅が増えてきたけど、ちょっと前まで畑や空き地が多くて開放的だった。


 巡ちゃんが初めて茅ヶ崎に来た日の夕方、私たちはその近くの田園地帯へ行ったんだけど、話すと長いから詳しくは第104回『胸に情熱を、未来に夢を』参照。近くにジャングルみたいな森がある長閑のどかな一帯は、良質な乳を出す牛さんの生育に適しているかもしれませんな。


 そんなプレ◯ティーズのカップアイスや湘南江の島タコせんべいなどは、茅ヶ崎でイベントをする際、関係者に差し入れられたり差し入れられなかったりする。


「なあに、可愛い卒業生のためだって奮発してくれたんだ」


「させた、の間違いじゃない?」


 まどかちゃんの鋭い指摘。


「細かいことは気にすんな。家のローンもクルマのローンもない、年収ウン千万のカネ出しても痛くも痒くもないヤツが茅産茅消ちさんちしょうに貢献してるんだ。なんも負い目に感じることはない」


 茅産茅消。茅ヶ崎で生産して茅ヶ崎で消費するの意。地産地消。茅ヶ崎市ではこれを推進している。地魚だけじゃないよ茅ヶ崎。白いナスとか牛肉とかいろいろあるよ。


 とりませっかくなので、アイスをいただきましょう!


「わっ、これうまいアイスだ」


 感嘆したのは福島県から移住したばかりでプレ◯ティーズ初体験のめぐるちゃん。クーラーボックスの中には恐らく抹茶、ストロベリー、チョコミントなど様々なフレーバーが入っていて、カップを持ち上げてラベルを見ないと判別できない。


 その中で私と巡ちゃんは共に茅ヶ崎産ミルクを拾い当てた。とろとろ濃厚、後味さらっと。うまいうまい。アイスクリームはハッピーを運んできてくれるよ。


「カップもいいけど実店舗でコーンに乗っかったのはぺろぺろ舌に当たる面積が大きくなるから更に感動やで」


「まじか、こんど連れてって」


「合点承知!」


 巡査のように敬礼ピシッ! 巡ちゃんをプレ◯ティーズに連れて行く約束をして、私たちはいよいよ『音楽の時間』へ向けてスタンバイ。バンド演奏楽しむぞい!

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