MAMIKO
まみちゃん主催の茅ヶ崎エンターテインメントフェスティバル。私たちを含むまみちゃんの周囲の人々を寄せ集めてバンド演奏やら演劇やら美術展やらをやるフェスティバル。
バンド演奏は一組3曲と、演劇の練習も並行しているのもあり、かなりハード。みんなよく付き合ってくれてると思う。
分庁舎での練習は迷惑だから、文化会館の小ホールを借りて練習している私たち。本番は大ホールだけど、ステージに立って客席を見ながら演奏するから本番に近い景色。
エンタメの力で茅ヶ崎を元気にするぞい!
茅ヶ崎をいまよりいい街に。
巡ちゃんの配信を見て改めて気を引き締めた最中、この曲は出来上がった。
アパートに住んでいる人をバカにしない、高級住宅や輸入住宅を新築した途端手のひら返しをしない、よく遊び、遊ぶためなら眠らず、サボるためならよく眠る、元来の茅ヶ崎人らしいハイテンポなロックチューン。
◇◇◇
『MAMIKO』
・作詞、作曲:白浜沙希
・人権的許諾:門沢まみ子(湘南海岸学院教諭)
・演奏:湘南海岸学院卒業生と在校生&小日向つぐみ
アタシはマミコ茅ヶ崎の
海辺で育った教育者
生徒に教鞭奮っては
定時退勤また明日
パチパチパチパチ拍手喝采!?
いやいやいやいやパチ負けた
ぶんぶんぶんぶんハチ飛んだ
諭吉が8枚飛んでった
イェイ!
《間奏》
きょうは何をしようかな?
ウマウマウマウマ馬やろう
赤えんぴつと赤い電車
行くぜ勝利のレッドカーペット!
行け行け行け行け万馬券!
アレアレアレアレビリッケツ!?
ひらひらひらひら紙吹雪
無数の夢が宙に散る
ヘイ!
《間奏》
未来のアタシは何しよう?
パチウマチャリフネ夢だらけ!
アカアカアカアカ垢だらけ
お風呂屋さん行く銭もない
アカアカアカアカ大赤字
栄一100枚ふわり飛ぶ
そんな未来がすぐそこに
イェイ!
◇◇◇
「おうおう、いい感じじゃねぇか!」
客席で偉そうに脚を組んで私たちを見上げる唯一人の観客、まみちゃん。この曲のモデル。
「サビでまどかちゃんとハモるのいいでしょ」
私はスタンドマイクを通して言った。
「ハモらなくても胸に響く雑味を含んだ声を出せるようになると尚いいな」
「それは課題だと思ってるよ」
「ところで、バンド名はあるのか?」
「ないよ、湘南海岸学院卒業生と在校生&小日向つぐみもしくはつぐピヨって名乗る予定」
「なんだその新しい学校のリーダーズと小日向文世もしくは鳩サブレーみたいなのは」
「えぼし座みたいなイベントがあるときだけ出る集団だし、うちらは名前なくてもまあいっかって感じでやってきたんだよ」
えぼし座。大岡越前祭のときに大ホールで演劇を披露、その他アロハマーケットなどの催事の手伝いをする茅ヶ崎のローカル集団。香川屋分店のカメが座長。
「えぼし座だって『えぼし座』って名前があるだろうが」
「そりゃまあ、えぼし座は定期公演やってるからね」
「いいからお前らも何かテキトーに名前付けとけ。じゃなきゃ私がテキトーに付ける。『茅ヶ崎ハッピーデイズ』とかな」
「お、それいいじゃん! そうしよう!」
そうしない!? と私はメンバー一人ひとりに目配せ。まどかちゃんは「なんでもいいよ」、自由電子くんはコクコク首肯、つぐピヨは「いいんじゃないかな」とニコニコ。武道は「いいと思うぞ!」とあっけらかん。
ということで、バンド名決定!