表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私たちは青春に飢えている ~茅ヶ崎ハッピーデイズ!~  作者: おじぃ
小さな旅:藤沢、江ノ島・鎌倉
133/273

花開くようなモーションで

 目の前に広がる相模湾。わたしの正面に立つつぐみはスマホで景色を撮影している。国道に渋滞したクルマたちをよそに、電車はモワーッとした駆動音でゆるりと進んでゆく。


 わたしは普段、線路と車道の間の歩道をジョグしているけれど、電車に乗って少し高いところからぼんやり景色を眺めるのもいい。茅ヶ崎に住むわたしにとって江ノ電は交通手段としては不便だし、ただ移動するなら走るか自転車のほうがラクだけど、アトラクションとしては優れている。


 沙希は鉄道少年に絡まれて、運転台を見ながら何かべらべらと語られている。自由電子くんはぼんやりしたフリをして、わたしとつぐみを観察している、のだと思う。


 彼はぼんやりしているようで実は脳が過活動になるほどの情報処理をしていたり、ほんとうにぼんやりしていたりする。彼はたったいま、ほんの一瞬、わたしとつぐみに視線を遣った。だから前者と推定。


 彼と付き合い始めて9ヶ月以上経つけど、なかなか謎を解き明かせない。


 謎解きは花開くようなモーションで、ちょっとずつしてゆこう。


 とか言って、フラれなきゃいいけどな。フラれたくないな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=50222365&si

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ