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欲に濡れた瞳が嗤う

 試合を終えたカナメはリューリエ達と合流し、共に一級観覧席で残りの試合を見る事にした。


 カナメとウェルフェンによって破壊された石舞台は、王城の魔術士団の土属性魔術によって補修されている。

 所々が土によって埋められた石舞台はマーブル模様だ。


「あんな試合見た後じゃ、やっぱり地味だな」


 ダインが広く区切られた一級観覧席の後ろに置いてある酒樽にグラスを突っ込み、酒を注いでいる。

 ネーネ達、一座の者が大量に買い込んだ酒や食料で、観覧席は溢れかえっていた。


「そうね。なんかどいつもこいつも大した事無いんじゃないかって思っちゃうわね」


 キルトのカーペットの上で、ミラが大皿から肉料理を小皿に移している。


「期待できるのはフェルドナ副団長と今戦ってるドナヒュー近衛兵団長ぐらいか。おいイノ、どっちに賭けた?」


「兄さん。俺はカナメ一本賭けだー。もう金なんざ残ってねぇよ。近衛兵団の団長って、強いらしいけどあんまり有名じゃないんだよな」


 イノとクマースはすでに酔いが回っているようで、寝っ転がりながら石舞台を見ていた。


「うわぁ。イノさんごめん。俺に賭けてたなんて知らなかったや」


「いいんですよカナメさん。ギャンブルなんてその人の責任ですから。イノ兄さんもこれでしばらくは草原競馬(レース)もできない筈です。いい薬ですよ」


 ネーネがミラから小皿を受け取ってカナメに渡す。


 奉納試合の賭博は、国から認可を得た商人組合(マーチャントギルド)によって管理運営されている。いわゆる国営ギャンブルだ。

 それでもそこかしこで違法なノミ屋が声をあげていて、騎士や憲兵達によって捕縛されていた。


「カナメ、はいお水」


「ありがとうヘレーナ」


 ヘレーナがカナメに手渡したグラスの中身は、神水泉エレ・アミュの水だ。

 アルヴァの理の力『実り』によって圧縮され、大量に『倉庫』に保管されている。

 その身体を構成する全てが魔力でできているカナメは、空気中の微量な魔力で補充するのは余りにも効率が悪い。

 高純度、高密度の魔力である神水泉エレ・アミュの水は、カナメにとって必要不可欠な物だった。


「それにしても、カナメ達と違って長い試合するね」


 アルヴァが欠伸をしながら石舞台を見る。


「どんぐりの背比べ状態だからな。いや、それでもヤツらは強い筈なんだが」


「カナメさん達と比べたら可哀想よ。でも、まだ決勝戦は始まらないのかしら」


「あのカナメに勝った騎士さんと、今の試合の勝者で決勝みたいね」


 ダインはついに酒樽を抱えだした。もはや誰も止めに入る事などしない。

 シノアはリューリエと共に料理を食べていた。


「……リューリエ、まだ食べてるのか」


「だ、だってこんなに残ってるのよ⁉︎ 勿体無いじゃない‼︎ 」


 カナメが観覧席に着いた時から、すでに数時間経っている。

 リューリエはその間ずっと何かを食べ続けていた。


「よくお腹壊さないよなぁ。夕飯の分も残しといてな」


「わ、わかってるわよ! そんな全部食べれる訳ないでしょう⁉︎ あたしより、ヘレーナのお酒の方が大変よ‼︎」


 顔を真っ赤にしてリューリエはヘレーナを見る。

 今ヘレーナが持っているのは、ピースリントで買った愛用の大ジョッキだ。木と鉄でできたそのジョッキには、ダインと同じ酒が入っている。ヘレーナはダインの倍以上の酒を飲んでいた。


「私はまだ全然飲めるわ」


 その顔は赤みを増してとても色っぽい。

 日に日に酒に強くなるヘレーナの酒量は、いまや酒樽程度では止められなかった。


「さっきはもみくちゃにされてたからな。ストレス溜まったんだろ」


 試合を終えて救護室で手当てを受けていたカナメを心配して、リューリエとヘレーナが迎えに来た。

 普通の人族と体の作りが違うカナメに、試合専属の治癒士が困っていた時だ。

 物凄い剣幕で皮テントの救護室に立ち入ると、ヘレーナがカナメに抱きつき治癒術を掛けた。その術の精度と回復力に目を丸くした周りの治癒術士たちは、大騒ぎでヘレーナを囲み、次々と自らの結社ソサエティに勧誘しだしたので、救護室は一時騒然となってしまった。

 騎士達もまた、見目麗しいヘレーナを自らの騎士団に雇い入れようと群がりだしたので、息つく暇なくカナメはリューリエとヘレーナを抱えてこの観覧席まで戻ってきたのだ。


「それにしても、ドナヒュー近衛兵団長様は一向に攻める気配がありませんね」


 リナは石舞台を眺めながら、串焼きを食べていた。

 石舞台の上では、ヒューリックと平民出場者の重戦士が戦っていた。ヒューリックは盾と短槍スピアを構え、重戦士は両手剣ツーハンデットソードを振るっている。


「あの剣士、たしか北のヒットレルドから来た傭兵団で有名なヤツよ。前に中央通りで騒いでるの見たわ」


「あー。隣国の田舎者か。通りで鎧とかがゴテゴテしてるわけだ。あそこの冒険者もあんな格好してるもんな」


 シノアの声にダインが続く。


 ロアの北に位置する青の国ヒットレルド。

 歴史だけならロアに匹敵する小国で、海と森に挟まれた資源豊かだが国土が小さい国である。


「ドナヒュー団長。黙々と捌いてんな。ありゃ相手泣くぞ」


「ていうかアイツ泣いてないか? ウェルフェン副団長といい、王城仕えのヤツは相手を諦めされるのが好きだな」


 イノとクマースが呆れながら観戦する。

 予選の時のウェルフェンも、相対する選手の攻撃をひたすら捌き、相手の心が折れるのを待つ戦法を取っていた。

 カナメ達が知る由も無いが、出場する騎士達には王の前で自らの力量を示す為に、あえて試合を長引かせるという暗黙のルールが存在した。

 なにせロアは五十年、戦争を知らない。騎士や兵士の力量を王にアピールする場が少ないのだ。

 自らの武功を示すには、奉納試合は絶好の機会だ。特に戦働きを至上とする法衣貴族達には、是が非でも王に自分の存在を知らせたい。

 ウェルフェンとヒューリックに取ってはあまり好みの戦い方では無いが、第七騎士団のアーマルや近衛兵団のエイスミル副団長から周りに合わせろとの指示を受けていた。

 その為に、その気になれば瞬時に終わらせる事ができる試合を、嫌々長引かせているのだ。


「あ、終わった」


「長かったわねー。もう夕方よ? 」


 長い猛攻の果てに握力を失った傭兵は、ヒューリックの盾に押し負けて両手剣ツーハンデットソードをその手から離してしまう。両手を石舞台につけ、うなだれた後に降参を宣言した。

 その姿を見たアルヴァとリューリエが呆れていた。


「やっと決勝か。カナメはこの後、閉会の儀に参加しなきゃなんないんだよな」


「さっさと金貨渡してくれりゃあいいのにね」


 大皿から串焼きを二本取り、ミラに渡すクマース。それを受け取り、代わりにグラスを手渡すミラ。


「あれ? サンニアさんは?」


 ネーネが周りを見渡して、いつの間にかサンニアの姿が無い事に気がついた。


「そういや居ねぇな。まぁ、用足しにでも行ってんだろ」


 ダインは興味なさげに、抱えてる酒樽にグラスを突っ込む。


「いまだにサンニアが何考えてるのか、わかんない時があるのよね」


 シノアに取って、サンニアは不思議な男だった。

 ダインに勧誘スカウトされてパーティーに入った時は、アノスもそうだがサンニアもまた口数の多い男ではなかった。

 弓士としての腕前は見事だ。サンニアが的を外した所を見た事がない。

 小剣の扱いもそこそこで、何より獲物を見つける術に長けていた。


 シノアには気になる事がある。

 サンニアの索敵能力は最上級と言っていい。

 なにせ山の麓から中腹の魔物の気配を、周囲の自然状況や経験で探り当てる男だ。

 そんなサンニアが、狼の襲撃には一切気づかなかった。

 あの時シノア達を取り囲んだ衝撃狼インパクトウルフは、目算でも百匹近い数だった。いくらなんでも、サンニアが気づかない訳がない。

 サンニアが狼達に気づいたのは、群れが走った後の土煙が目視で確認できた時だ。

 その所為で、アノスは馬車に納めていた盾を装備する事が出来なかったのだ。

 狼の襲撃があったその日から、シノアはサンニアとの距離をさらに開けている。


「まぁ、じきに戻ってくるだろ」


 ダインの言葉にシノアは頷く。

 きっと、サンニアにとってはこのパーティーも大した思い入れはないのだろう。

 アノスが死んだ時、ダインは夜一人で静かに涙していた。

 リューリエとカナメが掘った簡単な墓を前に、少しだけ鼻を鳴らせて目を閉じていた。

 シノアもまた、リューリエに魔術の話を聞き気持ちを押し上げていたが、一人になると嗚咽を隠せなかった。

 アノスは確かに無口で強面だったが、優しい男だった。

 年若いシノアを常に気にかけ、熱くなりやすいダインをなだめ収めることのできる男だった。

 冒険者としても、パーティーとしても、シノア個人としても、死ぬには惜しい人物だった。

 だがシノアよりは付き合いの長いサンニアが、アノスの死に悲しんだ所を、今の今まで見ていない。

 最初から居なかったかのように、話に出す事もしていなかった。


(……本当に、あの人はなんなんだろうか)


 シノアはサンニアを恐れている。

 獲物を前にした時、あの薄く閉じられた目が歪んで見える時があるのだ。

 仲間だと頭では理解していても、サンニアに近づきたいとは微塵も思わない。


(……考えても仕方ない事だけど)


 石舞台の上では、ウェルフェンとヒューリックが互いを見合っていた。

 湧き上がる歓声に押されて、やがてシノアはサンニアの事を忘れていった。








 石舞台の中央では、アシュー教の神殿より招かれた神官が有難いお言葉を気持ちよさそうに話していた。

 拡声の魔術により会場に響くその言葉を右から左に流しながら、ウェルフェンは、隣に立つヒューリックを見た。

 常に余裕のあるその姿は、奉納試合決勝のこの場でも変わらない。


「ウェルフェン。今日の勝ちはお前に譲ろう」


「は?」


 ウェルフェンの視線に気づいたヒューリックが、顔を上げて小さな声で呟いた。


「私とお前が本気で戦えば、おそらくお前の攻撃を私がひたすら防御する試合になる。決着がつくのはどちらかが先に諦めるか、長い時間がかかるだろう。もう夜になる。陛下と王女殿下をあそこで待たせるのは少々時間が遅い。私達が舞台にいるという事は、それだけ警護が薄くなるという事だ。それなら、惜しい事だが私がわざと負けて早めに閉会の儀まで終わらせよう」


「……ドナヒュー子爵のいう事はもっともです。しかし」


 ウェルフェンは考える。ヒューリックのいう事は正しい。

 自らの職務を考えれば、その提案に乗るべきだろう。

 しかしヒューリックと本気で打ち合えるなど、滅多にある事ではない。

 お互い団としての立場もあれば、慕っている部下達もいる。

 軽々しく剣を合わせる事ははばかられる。

 それに普段から王城に詰めているヒューリックと、城下の警備や他の領地に派遣されるウェルフェンとでは時間も合わない。

 奉納試合は滅多に訪れない絶好の機会なのだ。

『王の盾』、『堅城の守護者ロイヤルガード』、『静かなる槍』などの異名を持つヒューリックと、『縦割り』ウェルフェンとではどちらが強いのか。

 気になっているのはウェルフェンも同じだ。


「……そうですね。その方が良いかと。でも、それなら自分が負けた方が良いのでは? 仮にも陛下の側仕えのドナヒュー子爵が負けたとあっては、他の貴族に付け入られる恐れがあると思います」


「いや、私の戦い方ではお前を素早く仕留める事は不可能だ。そもそも相手の隙を伺い一突きで刺し殺す事が私のやり方だ。『縦割り』が仮にも近衛兵団長相手に隙を見せるのは不自然だろう。他の貴族共に関しては心配するな。エイスミルが上手くやる。先にあいつに怒られるだろうがな」


 その言葉を聞いたウェルフェンは思わず吹き出しそうになった。

 次期伯爵家当主の言葉ではないからだ。


 ヒューリック・ヒューズ・ドナヒュー子爵。

 ドナヒュー伯爵家の次期跡取りにして、実績あるロアでも珍しい本当の貴族だ。

 自らの見栄や家の栄華に執着する貴族が多い中、ヒューリックは明らかに違った。

 貴族の割には口調がどこか軽かったり、権威や家名に頓着だったりと、好感の持てる男だった。

 第一に、ヒューリックは近衛兵団という存在が全ての誇りであった。

 ドナヒュー家は代々王家に使える騎士の家系でありながら、様々な内政に関わる由緒正しき貴族だ。

 歴代の当主も近衛兵団長を経て、国の要職へと任官されている。

 その為、ドナヒュー家という一つの貴族に、伯爵と子爵という二つの爵位が与えられたロアでも特別な位置に立つ家系であった。

 ヒューリックもまた、『国を護るのは、優れた王の御身を守る事』というドナヒュー家の家訓に忠実に生きている。

 側仕えになってから、アラン王がどれだけ賢王であるかは身に染みて実感している。

 だからこそ歴代の当主より技を磨き、歴代の当主より王を護ると自らに誓いを立てた。

 家名は二の次なのだ。国や王を護る為なら、歴史あるドナヒュー家を取り潰しても構わないと、彼は本気で思っている。


 ウェルフェンが誰よりも騎士であらんとするように、ヒューリックもまた身も心も近衛兵であろうとしていた。

 最強の剣、ウェルフェン・リアッツ・フェルドナ。

 最硬の盾、ヒューリック・ヒューズ・ドナヒュー。

 民の剣であるウェルフェンと、王の盾であるヒューリック。

 矛盾の例えでは無いが、どこか似ていて圧倒的に違う二人。


「何かおかしいか?」


「いえ、ドナヒュー子爵のいう通りです。遠慮なく勝たせて頂きます。本音ではきちんと戦いたかったのですが、致し方無いでしょう」


「ああ、理解してくれて助かる。勝負は早々につけよう。わざと隙を作るから、見逃すな。下手に打ち合えば私も欲が出てしまう」


 そう言ってヒューリックは未だ話を続ける神官から、城壁の上から見下ろすアラン王とイリナリーナ王女へと視線を移した。


 どちらもかなり顔色が悪い。

 今の状況は、何がしかを企む者にとっては絶好の機会だろう。

 それが王を狙うのか、城下を狙うのかで違ってくるが、ロアという国を乱す事には変わり無い。

 職務は違えど、ウェルフェンもまた国に仕える騎士である。

 祭に浮き足立った他の騎士団と違い、城下の事を気にしてくれていたようで、ヒューリックは安心していた。

 姿を見せない第七騎士団は城下の警備。

 近衛兵団は王と王女の側と会場の見回り。

 これでなんとかなった筈だ。


 ヒューリックは瞼を閉じ、薄く笑った。








「……もうじき、王都で騒ぎが起きる。その混乱に乗じて娘を拐えろ」


「……会場の警備は固いっすよ。大丈夫なんすか?」


 観客席の一角、もっとも低い位置のこの場所は立ち見客で溢れていた。人が多すぎて隙間がなくなる程である。

 その中に目深くフードを被ったサンニアと、その背後に同じく黒い外套とフードの男の姿がある。


「心配するな。派手な騒ぎだ。かなり死ぬ」


 黒い外套の男はそう言うと、サンニアの腰布に小瓶を挟んだ。


「なんすか。これ」


 挟まれた小瓶を受け取り、サンニアは怪訝な声をあげた。

 小瓶の中には、銀色の液体が小指の爪程度の量で入っていた。


「毒だ。と言っても直接殺す毒ではない」


「……意味わかんないっすけど」


「お前の獲物の切っ先に塗っておけ。この毒は治癒を阻害する。傷口から体内へと侵食しやがて全ての魔術を受け付けないようになる。かなり希少な毒だ。万が一邪魔が入ったらそれで始末しろ。一日は持つ」


「……聞いた事あるっすよ。本物だったら何百人か死んで無いっすか?」


「ああ、これをこの量作るのに、奴隷を大量に消費した。と言っても他国の奴隷だ。足はつかん」


「割には合うんすかね。その奴隷の命と今回の仕事は」


「ただの駒のお前が気にする必要は無いな。貰った報酬を無事に使いたいのなら、それ以上の詮索はオススメしないぞ」


 サンニアはため息を吐く。つまり、これ以上踏み込めば事が終われば殺すと言われているのだ。


「承りました。合図的なものは期待しない方がいいっすね」


「話が早くて助かる。『飛び火』までの障害はこちらで片付ける。繰り返すが、娘に傷一つ付けるなよ」


「死にたくないっすからね。言っときますけど、そばにいるのはあの『縦割り』と剣を合わせた小僧っす。こっちも命賭けって事を理解して貰いたいんすけど」


「その分の報酬は出しているだろう。なんとかしろ」


 その言葉を最後に、黒い外套の男の気配が消えた。

 サンニアは未だ湧き上がる観客の中で薄く笑う。


(たくさん殺すなら、そっちに回して欲しかったっすよ。しかしまぁ、毒っすか。これで足止めするには、あの治癒士の嬢ちゃんを先に殺す必要があるっすね。もしくは上手く誘導して踊り子の嬢ちゃんを孤立させるか。どちらにせよ、一人は始末できるっす)


 サンニアは己の口元に手を当てる。

 人を殺せる。それだけで喜びを隠せなくなった。浅ましくも醜い性癖だとは自分でも理解しているが、そういう風になってしまったのだから仕方がない。

 次第に心の奥底から湧き上がる焦燥感。待ち望んでいるのだ。

 あの男の言葉が全て正しければ、王都は今日の内に死で溢れかえる。見たい。その一部始終をその目で納めたい。叶うならば、何人か殺したい。


 いびつな欲に歪んだ瞳が光を放つ。

 その眼光は周囲の人間全てに向けられている。

 幾人かの勘の鋭い人間なら、祭りの熱気さえ無ければ気づいていただろう。

 そこに人の姿をした獣がいる事を。だが残念な事に、誰もサンニアの悪意を察した者は居なかった。

 例え一人でも気付けていれば、この先の未来を変えられたかもしれない。



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