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002.立ち位置確認。

落ち着け。

落ち着くんだ私。


…まず自分の状況を確認しよう。


持ち物は… ナニコレ。

麻のショルダーバッグみたいな大きなカバンを一つ背負ってる。

腰にベルトで固定されてる皮の小物入れが二つ。

…ベルト?


手には分厚く丈夫そうな裏皮(バックスキン)の手袋。

…は?


足は革靴というか、ブーツ。皮の長靴(ちょうか)

ものすごく頑丈そう。

…なんか靴底が木でできてて、皮が鋲で留めてあるんだけど、こんなの見たこと無いわぁ。


………。

そもそも、どれも身につけてた覚えのない物ばかり。

ナニコレ。

ドウナッテイルノデショウカ。


現実逃避してきたくなってきた。


でも、悲しいかな。

嫌な事ほど優先順位が高いという仕事を長年続けてきたせいで、確認を続けてしまう。


靴から上のズボンと思しき(おぼしき)物は縫製(ほうせい)もよく、

肌触りもいいが、旅装という(てい)である。


腰のベルトも頑丈そうな作りでめったなことでは壊れ無そうである。

日本の市販のベルトの何倍も幅がある。

15cm前後だろうか。

コルセットみたいな感じだけど締め付けると言っても、ほんとにベルトで服を留める感じである。

コルセットは紐で結んで背中側で留めるが、これは前に留める所があって、右側にある金属ボタンに左側にある紐を引っ掛けて留めるようになっている。


なんだか防具みたいだ。


上着もなんだか手の込んだものようで内ポケットもあるが、なんにせよデザインが見たこと無い。

中世ヨーロッパの貫頭衣(かんとうい)のような物の上に、和服の袖の無いような感じの上着で足の付け根を隠す程度の長さがある。

分厚い中綿の入ったキルトのような布が4重になっていて、軽いが非常に丈夫だ。

目立たないが布と同色糸での地味な紋様もある。


アンダーウェアの貫頭衣の袖はダボついているが、手首の辺りで篭手のようなものを巻き、

スニーカーの紐のように縛っている。

篭手と言っても手首あたりからは皮手袋をはめているので腕だけ保護しているようなものだ。


ますます防具っぽい。


かといって戦闘用の防具というには(やわ)すぎる革・布製なので旅装用の簡単な防具というところなのかもしれない。


そこまで見て気がついた。

髪が長い。

左首側から1本に結わえたらしい黒髪が胸の下まで垂れている。




…私の髪はボブの筈。


こんなに伸ばすには三年ぐらい掛かる。


………。

ナニコレーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

驚愕の事実がどんどん出てきておばさん逆上しっぱなし。

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