ドワーフ国でお買い物のはずが、ユランに居るのはなーぜー?
ガルドさんの土地を借り、次の日からあちこち買い物に出かけるつもりが、どうしてこうなった!?
只今絶賛商人してます。
昨夜ご飯を一緒にしたガルドさん兄弟に、お世話になるからと泡盛を渡したら随分と気に入った様で、ドリガンさんと飲んでいたのだけど、ドリガンさんがあの酒も美味かった、この酒も美味かったと話をしたもので、ガルドさんが売ってくれ!と言い出したのがきっかけかな〜……
次男のドルドさんに、卸売りをさせてくれと交渉されました。
テキーラ/ウォッカ/ジン/泡盛/バーボン/ウイスキー/ラム
1本 聖銅貨1枚(10万円)
法外な値段の提示にもなんのその、各100本ずつ注文されました。
その後はドリガンさんの提案で、転送の魔法陣を使うことになり、仕方がないので商人ギルドに登録をしに行きました。
ギルドはギルドでもユランにひとっ飛びです!
「カリーナさん!久しぶり!」
「あら!ミイナ!久しぶり!どうしたの?今はドワーフ国じゃなかった?」
「ドワーフの商人に卸売りをする事になってね。転送の魔法陣を作ったから、それの登録をしに来たの。」
「………転送?」
「うん。」
「カイルの部屋に行きましょ!」
私はカリーナさんに手を引かれ、カイルさんの部屋へやってきました。
「カイル!」
「カリーナ!?どうした?そんなに慌てて……ミイナ?」
「ヤッホー!」
「………今度は何をやらかしたんだ?」
「え?ひっどいなー!やらかしが前提なの?」
「カリーナのこの慌て具合からして、とんでもないやらかしと見た。」
「そんなとんでもないことなの?」
「とんでもないことなのよ。ミイナ」
「カリーナ説明を頼む。」
「ミイナが転送の魔法陣を開発しました。」
「………はっ?……え?」
「転送です。」
「転送………ミイナ……はぁー…」
「あっ、あれー?そんなに?そんなになの?」
「物流の改革です。革新です。その魔法陣を世に出したら、大変なことになりますよ。」
「あれー?」
「運送などの仕事をしている人達には、大打撃でしょうね。」
「……確かに…」
「カリーナ、ギルマスを連れてきてください。」
「わかった。」
「さて、ミイナ魔法陣を見せてくれますか?」
「あ、うん。一応3種類持ってきた。」
私は大中小の魔法陣の描かれた布をカイルさんに見せた。
大は2M四方、中は1M四方、小は50cm四方。
「大分大きい物も送れますね。」
「うん。」
「ミイナの事なので、これ以外の大きさにも対応は可能ですよね?」
「うん。一応?」
「どうしましょうねー……」
カイルさんの中でそろばんが弾かれてる。
「よーミイナ!またやらかしたって?」
ギルマスが入ってきた。
「やらかしたって…人聞きの悪い……」
「今度はなんだ?」
「これです。」
「布?」
「転送の魔法陣だそうです。」
カリーナさんが答えると、ギルマスは布を持ったまま固まりました。
「ミイナ、この転送の魔法陣は、すぐには答えが出せません。少し時間をください。」
「わかったよ。」
私はそう答えて帰ろうとしましたが、カリーナさんにお菓子!と言われギルマスに酒!と言われ、机の上に出して行きました。
カイルさんにもお高いビールを渡し、魔法陣の使い方を伝えて、ドワーフ国へ戻りました。
「ミイナ、おかえり。」
「ゼノさん、ただいま。」
「どうだった?」
「少し時間をくれって言われた。」
「やっぱりか。」
「物流の改革だの、革新だのと言われて、カイルさんは頭を抱えてた。」
「確かにな。運送の仕事に大打撃を与えるよな!」
「ゼノさんもそう思うよね。私も言われて気付いたよ。」
「まあ、カイルさんが何とかしてくれるだろ!」
「………そうね!カイルさんなら何とかしてくれるね!」
それを世間では丸投げという。
「結局、今日は買い物行けなかったなー……楽しみにしてたのに……」
「まだここには来たばかりなんだから、焦らなくとも店は逃げないよ。」
そうゼノさんに言われた。
「そうね。」
私は明日の買い物を楽しみに、夕飯は何にしようかな〜と、ゼノさんと考えるのでありました。




