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夢が現実になるそうです  作者: 光
幕間
65/78

弱かった

パッパラーの独り言です。

俺はパッパラー

ラステリアという港街で、高ランクのB級冒険者をやっていた。

俺の他にはそうそう高ランクはいない。いても2人か3人だ。それでも街にいつもいる訳ではない。

俺は昔から腕っぷしが強くて、負け無しだった!弱い奴らは俺にはペコペコして、おこぼれに預かろうと近寄ってくる。

酒場も花街も俺が行けば、袖に金を入れてきては問題事を頼んでくる。

逆らう奴がいれば、そいつを痛めつけて街から追い出す。

街の奴らは俺を忌み嫌うが、そんな事はどーでもいい!

ギルマスや副ギルマスが、うるせぇ事を言ってくるが、俺は気にしねぇ!

俺は俺の好きなように生きるんだ!

そんなある日、俺は冒険者ギルドで、綺麗な姉ちゃんを見つけた。

今まで見てきた女なんか目じゃねぇほどの、べっぴんさんだ!

俺はすぐに行動にでた!

この女を俺のものにするんだと息巻いていたんだ。

姉ちゃんは掴んでいる俺の手首に手をかけ、嬉しそうに微笑んだ。

それは美しい笑顔だった。

だが、俺の運はここまでだった。

今までかけられたことのない、威圧をかけられ、手首を折ろうとしてきた。俺はガタガタ震えるのが精一杯だった。

そのうちギルマスや副ギルマスがきて、俺たちを降格すると言ってきた。そして誰か知らない男に、冒険者登録の剥奪を言われた。

俺はカッとなり剣を振りかざし、姉ちゃんを切ろうとした。

姉ちゃんの横にいた男に、剣を弾かれ、切っ先を首元に向けられ動けなくなった。

その男と姉ちゃんはSランク冒険者だった。

S級冒険者の殺害未遂で、俺は牢にいれられた。

街でやったことも全て調べられ、鉱山に送られることになった。

俺はどこで間違えたんだ?

あの姉ちゃんにちょっかいをかけなければ、俺はまだ冒険者をしていられたのか?

だが、1つ知った。

ギルマスの言うように、俺は井の中の蛙だってことだ。

あの二人の威圧を思い出しても、未だにガタガタと体が震えてくる。

剣を弾かれ、切っ先が喉元を狙われる瞬間の恐怖。

一生忘れないだろう。

S級とはあんなに常識外れの強さを持っているんだな。

俺は弱かったんだな……

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