後悔はいいから反省しろ!
何回か港に立ち寄り、あと少しでザルガンドに到着する。
そして私とゼノさんは、船の甲鈑でクラーケンを干していた。
先日船がクラーケンに襲われ、私とゼノさんで倒したのだ。
ゼノさんは絶対零度魔法を使いこなしていた。特訓が幸を奏した。
流石、S級冒険者だね!
そして私の解体魔法で解体した。
海水に漬け込み、それを今甲鈑に干している。
昨夜は私の乾燥魔法で水分を抜いて、炙ってマヨネーズと七味を添えて、ゼノさんに出した。
それを食べたゼノさんは、日本酒と一緒に食べ、しっかりと二日酔いになっていた。
ゼノさんは私に作り方を聞いてきた。そして船長に1夜干しを食べさせて、干す事を了承させて来たと言って今に至る。
料理見習いの人達と、楽しそうにクラーケンを干している。
「ミイナ、このクラーケンはいつ頃食べれる?」
「今日は天気も良いし、風も程々にあるから、明日の夜には食べれると思うよ。」
「そうか!楽しみだ!今日の夜はミイナの魔法で作ったものを食べよう!」
ちょっとゼノさん、今の顔はだらしないですよ!もう今晩のおつまみの話ですか?あの顔は今日飲む日本酒を、どれにするか考えている顔だ!
だが、まだまだね!
今日は浜焼き、フライ、レモン煮、唐揚げを作るのです。
多分ゼノさんをノックアウトしちゃあぞ!
「今日は1夜干しは出しません。」
「………………何?ミイナ……どういう事だ?昨日はまだあんなにあったじゃないか!」
ゼノさんの同様ハンパないなー!
「確かに1夜干しはありますよ。でも、クラーケン全部1夜干しで食べる気ですか?」
「…………ダメなのか?」
「ええ……まじか……、全部1夜干しで食べる気だったんだー……ないわー」
マジでないわー……
「でっ、でわ、どうするんだ?」
「フライ!」
「…………」
「浜焼き!レモン煮!唐揚げ!」
「………………」
「クラーケンは1夜干し以外でも、大変美味しいのです!」
「ミイナ、それは酒との相性はどうなのか?」
「ビールでも日本酒でも、何にでも合うと思いますよ。」
「………………」
ゼノさんは何を思ってなのか、フルフルと震えだし拳を握り締めている。
「俺は幸せ者だなー、うまい飯、うまい酒、好きな相手が作ってくれて、一緒に食べて、飲んでが毎日できる。うん。幸せだ!」
なっ、何言ってるんですかねー、この人は〜〜!
やり込めるつもりが、逆にやり込められちゃったじゃないですか!
周りに船員さんもいるのに〜!
「ゼノさん、少しは惚気を控えてくださいよー!こちとら、独り身が多いんでねー!」
そう言いながら、ガハハと笑っている男共。
「いや〜、申し訳ない!」
そう言って、ゼノさんもカラカラと笑い飛ばす。
「ミイナさん!俺たちもご相伴にあずかることはできますか?」
「料理長が良ければ、厨房を借りて作りますよ!……ってか、教えるので作ってくださいよ。」
そう言うと、1人がどこかへかけて行った。
「今料理長を呼びに行ったので、来たら話して貰えますか?」
「あはは!分かりました。ナビちゃん、レシピを紙に書き出しておいて!」
「了解しました。」
私は火照る顔を手でパタパタとしながら、ナビちゃんに指示をだした。
言うまでもなく、料理は好評でした。
料理長にレシピを登録して欲しいと言われ、ギルマスに相談したら怒られたのは解せないけど、カイルさんがしっかりと登録してくれた。
ちなみにギルドの駐車場で、飲み会をやった時の料理も、ナビちゃんにレシピをもらい、カイルさんが登録してくれていた模様です。カイルさん流石です。
ちなみにゼノさんは
「あ〜美味かった〜!幸せだ〜!」
そう言ってベッドにダイブしてました。次の日はしっかり二日酔いでした。
1夜干しの回収があったので、キュアを掛けてあげました。
「……ミイナ、すまん。ありがとう。でも後悔はしてない!」
「後悔はいいから、反省はしてください!毎日毎日、二日酔いになるまで飲まないように!」
「…………反省はする。」
これはダメなやつだ。




