キャンピングカーの中で
クリーンを掛けて貰い後ろに乗せてもらって、すぐに驚愕した!
馬車の後ろに大の大人が5人は狭いだろうと思っていたのだが、ものすごく広い!
ソファまである。
あちらはキッチンか?
「どうなって……」
他の者たちも、一様にポカンおしている。
「殿下、とりあえず座ってください。」
カイルに言われソファに座った。他の者にも、折り畳みの椅子が渡されていた。
「この馬車は?」
「先程の女性、ミイナのユニークスキルだそうです。」
「ユニークスキル?」
「はい。彼女は動く家だと申しておりました。」
確かに馬車だから動く。
「はぁ……思考が追いつかん…」
カイルは心配そうにこちらを見ていた。
「そう言えば、何故急いでおるのだ?」
「………スイカの街に石鹸を納品する為です。」
「石鹸?……それは最近出回ってる白い石鹸か?」
「はい、そうです。」
「それが何故急いでおる?」
「本日9の鐘の時に、王族のジューク様がスイカの商人ギルドに起こしになりました。そして石鹸を所望されました。石鹸は我が街ユランから、各近隣の街に下ろしております。届き次第、完売するほどの人気商品です。スイカに納品されたのは1週間前、スイカには在庫はありません。ユランに納品があったのは、1日前、その分は逆隣街に納品されております。その分もその日のうちに完売したそうです。」
「そんなに人気なのか?」
「はい。入荷する度に順番に下ろしております。その様な品物故、在庫などありません。ジューク様にはスイカのギルドマスターから、状況を説明しております。ただ…ジューク様は言い値で買う。明日の朝まで100個用意せよ。と言われ、用意出来ななければ、税を引き上げると……ユランの街からスイカまで、通常1日半は掛かります。それを考慮されずに……ということは…」
「っっ……」
「私は彼女にミイナに頭を下げました。石鹸を100個、そして明日の朝までにスイカへと、恥知らずな願いをミイナは了承してくれました。」
「……すまない。王族がそんな事を…石鹸は彼女が納品しているのか?」
「はい。ミイナが納品者です。そしてジューク様と一緒にいるのが、ここ領主の息子だそうです。」
「ぁあ、トリスタンか」
「はい」
殿下は何か考えるように俯きました。
つーかーれーたー!
「よし!休憩!ナビちゃん、後どのくらい?」
「はい。あと30分程でスイカに着きます」
夕暮れまでまだあるね!
「ドリンクタイムしてくる!」
「はい、ごゆっくり!」
私は運転席の後ろのドアから、後ろに向かった。
「きゅーけーでーす。」
「っ……」
「ミイナ、今どの辺だ?」
「ナビちゃんがあと30分くらいに着くって!夕方前に着くよー!」
「なっ!本当か?」
「うん!1人だったから、爆速140キロで暴走してきたー!」
私は冷蔵庫から麦茶を出して、紙コップに入れ配った。
「あと30分くらいだから、カイルさんも助手席に移動してくれる?」
「わかった」
「あと少し頑張るよー!」
カイルさんと運転席に戻り、スイカに向かった。
「殿下、我々の呪いはジューク様が?」
「ああ…鑑定したらしい。」
「ジューク様は助けを求める為に、我々を置いていったとばかり…」
「………今回の件は陛下に…?」
「ああ、報告する。」
「呪いを行った魔術師は?」
「………多分だが、ジュークだろう」
「昔はあんなに仲が良かったのに…」
「何がジュークを変えてしまったのか…だが、だからといって許される事ではない。スイカに着いて、隙を見つけ次第拘束しよう。」
「「「「はっ!」」」」




