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残春はさ迷える子羊達のコンチェルト  作者: Mr.M
第9楽章

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第60話 【探偵】

「一応、1人を除いて全員揃ってるようだな」

そう言うと宮崎は室内を見回してから

ビリヤード台の近くの椅子に腰を下ろした。

西岡はそのビリヤード台の上をチラリと見てから

そのまま柱時計の隣へ移動した。

菅野はグラスに口をつけていた。

千雪は不安そうにキョロキョロと

視線を動かしていた。


遊戯室の柱時計が

コツコツコツと時を刻んでいた。


「儂が【探偵】だ」

ふいに宮崎が何の前置きもなくそう言った。

僕と千雪は顔を見合わせた。

菅野は興味なさげにカウンターで

グラスを揺らしていた。

西岡は腕を組んで笑みを浮かべていた。


「・・どうして今。

 このタイミングで名乗り出たんですか?」

千雪がゆっくりとそして静かに訊ねた。

「お嬢ちゃん、それは簡単なことだ。

 【犯人】の目星がついたんだよ。

 【犯人】はこの中にいる!」

そして宮崎が推理小説でお馴染みの台詞を

高々と宣言した。

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