48/114
第48話 狸
「結局。
【犯人】はこの中にいるわけか。
でそいつは一体誰なんだ?」
宮崎は「ふぅ」と煙を吐き出すと
部屋の中をぐるりと見回した。
遊戯室の柱時計が
コツコツコツと時を刻んでいた。
「ちょっと待って!
【犯人】探しには反対っ!」
その時。
菅野が甲高い声と共に手をあげた。
「【犯人】探しは【探偵】の役目でしょ?
【市民】が【探偵】の手伝いを
する必要はないわ」
「【探偵】だけに任せておけないだろ!
ここは皆で協力して
【犯人】を見つけるべきじゃないのか!」
宮崎がすかさず反論したが、
菅野はそれを無視すると立ち上がった。
「ねぇ。
【探偵】はそろそろ名乗り出ても
いいんじゃないの?」
そして彼女はこの部屋にいるであろう
【探偵】に向かって呼びかけた。
「・・もし【探偵】の方がいるなら
名乗り出てもらえませんか?」
佐藤も菅野の言葉を支持したが、
名乗り出る者はいなかった。
「・・あらら。
この期に及んでまだ白を切り通すなんて、
【犯人】以外にも
随分な狸が紛れ込んでるわね」
菅野が呆れたように溜息を吐いた。
「もしくは・・。
【探偵】は殺された2人のどちらかだった」
ふいに西岡が呟いた。




