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第42話 【市民】を殺す動機
遊戯室の柱時計が
コツコツコツと時を刻んでいた。
「・・髑髏マークの小瓶。
だと?
わっはっは。
これで決まりだな。
【犯人】はその女だ!」
グラスを置いた宮崎が立ち上がった。
「その小瓶の中身は毒だ。
それを使ってあの婆さんを殺した。
そうなんだろ?」
「ち、違います!
わ、わたしはただ・・
余興のゲームで使うから
大切に保管するように言われただけで、
使っていません!」
「嘘を吐くな!
貴様が殺したんだろ!」
宮崎はドンッとカウンターを叩いて
六条の方を指差した。
「お、落ち着きましょう、宮崎さん。
そもそも六条さんは【市民】を証明する
クラブのカードを持っています。
彼女に平原さんを殺す動機はありません」
僕の指摘に宮崎は
「うぐぐ・・」と顔を歪めた。
「くっくっく。
わかってないな。
【市民】を殺す動機があるのは
なにも【犯人】に限ったことじゃないぜ。
【市民】が【市民】を殺すことだって
あるんだぜ」
西岡のその言葉が
遊戯室にふたたび静寂をもたらした。




