第17話 疑惑 14時
応接室の柱時計が
コツコツコツと時を刻んでいた。
「わ、儂は【市民】だ!
そ、それに。
ここへ来てから
この部屋から一歩も外へ出とらん!
兎に角。
儂はあんな男知らんぞ!」
額に大粒の汗を浮かべて宮崎が喚き散らしたが、
それが余計に宮崎を怪しく見せた。
僕だけでなく全員が宮崎に疑惑の目を向けていた。
「あの・・。
宮崎さんがあの人を殺したとすれば、
その機会は
菅野さんが到着するまでの間にしか
なかったことになりますよね?
それなら。
それはゲームの内容を
知る前ということになりませんか?
そんな状況下で宮崎さんが
あの人を殺す動機はないと思うのですが・・」
そんな中、佐藤がポツリと呟いた。
「そ、その通りだ!」
宮崎の目がパッと輝いた。
「はっは、そんなことは
無実の証明にはならないねぇ。
だってあの封筒は
封がされてなかったんだからさ。
読もうと思えば
誰でも読むことはできたんだよ」
そう言って平原は意地の悪い笑みを浮かべた。
「仮に儂が【犯人】だとしてもだ。
こんな馬鹿げたゲームのために
人を殺すわけがないだろ!」
宮崎が顔を真っ赤にして反論した。
「待ってください。
今ここで、
宮崎さんを【犯人】と決めつけるのは
やはり早いと思います。
それよりも。
亡くなられた方が誰なのか
気になりませんか?」
佐藤の疑問に全員が黙り込んだ。
「・・もう一度。
あ、あの部屋に行けば、
な、何かわかるんじゃない・・かしら・・?」
六条の言葉が沈黙を破った。
そしてその直後、
応接室の柱時計が
ボーンボーンと14時を告げた。




