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5.家族

しばらく頭を撫でられていると、複数の足音がバタバタと響き渡る。


恐らくは、皆、全力疾走しているのであろう。廊下に置いてある花瓶の花が振動で揺れている。


「「「「「旦那様!!!」」」」」

6人のメイド達が一斉に父の部屋へ押しかけてきた。

各々、反応は様々だが想いは一つ。

皆、父の身を案じていたと言う事だ。


特にメイド長のメアリーは号泣である。

そんなメアリーを見て、父は苦笑いだ。


メアリーは僕の母であるララの幼馴染である。歳も一緒でよく2人で遊び、大人になっても付き合いは続く。

メアリーは祝福の儀で、料理人のギフトを授かった為、人気の料理屋さんで働いた。

母はその料理屋さんの配膳係としてメアリーから誘われて働く事になるのだが、その事が父との運命の出会いに繋がる。

メアリーは父と母が付き合う事を全力でサポートしたらしく、まさに恋のキューピットだったのだ。

父と母が無事夫婦となり僕を産み、国を構える時、真っ先に屋敷の料理長を志願したのもメアリーだった。


ここにいるメイド達は皆、何かしら父や母と深い関係があったり、恩があったり、お世話になった、言わば、家族なのである。



「それで、ジャックよ。スキルは使ってみたのか?」


父からふと優しく問われる。


「いえ、まだです!ぜひ、父上に見ていただきたくて、我慢してました!」


回復系のギフトで無かったのは残念だったけども、その心を胸にしまい、僕はニコニコと答えるのであった。

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