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30.メアリー

僕と父上は一度、屋敷へ戻ることになった。

なぜなら、アドバイス役の父上が、

薬草と毒消し草の違いもわからないポンコツだからである。


しかし、解せぬ。


なぜ、僕は肩車をされているのか。

行きは小脇に抱えられ、

帰りは肩車とは男の恥であります。


恥ずかしいという言葉はかき消され、

ステータス差を生かした強制肩車である。

国民の目線が微笑ましすぎて、

まともに顔を上げられないではないか。

顔を真っ赤にしながら苦行に耐えること数分後、

無事?に屋敷に戻ってきた。


「メアリー!メアリーはいるか!?」


「はい!旦那様!こちらにおります!うかされましたか?」


「ジャックに、昔使っていた、英知の書を貸してやってくれ!」


「かしこまりました。ということは無事に冒険者登録も完了したのですね?」


「もちろんだ!だがしかし、新米(F)ランクからの

スタートで私は非常に不服である!」


「旦那様!そんなわがままを言ってはいけません!

ジャックが危ない目にあうのは目に見えているではありませんか!!」


「そ、そ、そんなー。メアリーまで。」


「間違っているのは旦那様です!しっかり反省してください。」


「はい。。。」


明らかにしょんぼりしている父上を見て、

もっと言ってやれと思った。


「後、ステータスの差を利用して、脇に担いだり、

肩車したりするのもやめてください!」


どさくさに紛れて僕の要望も伝える。


「「それは大丈夫」」父上とメアリーの声がはもる。


「なぜですかー!?」


僕の要望は見事に却下されてしまった。解せぬ。


さて、メアリーは厚みのある一冊の本を持ってきた。

大分、年季の入った古い本である。

本の中央には重厚な鍵がされており、

地味だが装飾のためか、気品がある。

「我、所有者メアリーの権限により、開かん…」

メアリーがつぶやき、カギの穴付近に魔力を込める。


ガチャリ


鍵が開き本がパラパラとめくれる。

えっ?その鍵穴はフェイクですか?

とはとても言えない雰囲気だった。


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