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29.依頼の受領

「さて、父上、僕は何の依頼を受けましょうか?」


「ズバリ、採集関係だな!回復薬や毒消し薬、増強薬、

何でも治る万能薬など、これらの薬と呼ばれる物はすべて自然由来だ!

そこら辺に生えている草が実は回復薬を精製する際の草だったりする!

これら自然由来の物を覚えているだけでも生存率がグッと上がるし、

危ない局面をひっくり返すこともできる!」


「なるほど!では、まずは採集の依頼を受けてみます!

ゴレーヌさん何か採集関係の依頼はありますか?」


僕はそういいながらゴレーヌさんがいるカウンターへ向かう。


「もちろんたんまりあるぜ!実は採集系の依頼が一番多いんだ。

それだけ需要があるからな!ジャックは新米(F)ランクだから、

一番基礎にあたる、回復薬の元になる薬草と

毒消し薬の元になる毒消し草の依頼がいいんじゃないか?」


そういって、カウンターの下から、2枚の依頼書を出してきた。

そこにも依頼書があったのね。


「わかりしました!その二つにします!」


「わかった。じゃあ、この2枚はジャックの正式な依頼とする。

下の空欄に手をあてな。」


そう言われたので、手を当てる。

すると、ゴレーヌの手から光が出て、

空欄に僕の名前が印字された。


「これで、正式に依頼を受け渡した事になった。

この依頼は、ジャックの依頼達成か、失敗(死亡)

しない限り消えることが無く、追加で依頼を受けることが出来ない。

条件のいい依頼ばかりを押さえておこうとする奴もいるから、

基本的には1つまでしか依頼を受けられないようになっている。」


「なるほどですね!よく考えられています!」


「お前の母親が決めた事なんだ。これだけじゃねー。

決まり事はほとんど全て、ララとメアリーで決めたんだ。

少しでも多く、生きて戻ってくる冒険者を増やすためにな!

安心して自慢していいぞ。

この国じゃー、お前の両親は間違いなく英雄だ。」


ゴレーヌさんはニカと笑顔になった。


僕は今の話を聞いてとても心が温かくなった。


「なんだ?何の話をしている?」ロックが近寄ってくる。


「お前は当てにならんから、しっかりした方がいい、

とアドバイスをしていたところだ。」


「そんなわけあるかい!!めちゃくちゃ当てになるわ!!!」


「じゃあ、薬草と毒消し草の違いを判別出来るのか?」


「ぐぬぬ!!………できません。」


「ガハハ!それ見ろ!お前が脳筋なのは皆の知るところだ!

いいかジャック!今後、戦闘以外はメアリーやその他のメイド達に

聞いた方がいいぞ!そいつらの方がよっぽど知識があるからな!!」


「はい!ゴレーヌさん!それは、重々承知しております!」


「そんなー。我が息子よ。俺を頼りにしてくれ~。」


なさけない声でへにょへにょと座り込む父上を横目に、

僕とゴレーヌさんは腹の底から笑い転げてしまったのである。

大丈夫です。父上。僕はあなたを尊敬しています。

ですから、戦闘の時だけはしっかりしてくださいね。

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