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27.冒険者登録

「ゴレーヌはいるか!?」

父上は冒険者ギルドに入るなり、

大声でゴレーヌという人物を呼ぶ。

恐らく冒険者ギルドの責任者だろう。

「もちろんいるぜ。そしてうるさい。」

低い声が聞こえた。

そういって奥の部屋から出てきたのは2mの超える大男だ。

全身が毛深く、まるでゴ〇ラを彷彿とさせる風貌だ。

恰好こそ、中堅冒険者という感じだが、

右目につけている丸眼鏡が似合っていない。


「息子の冒険者登録を頼む!」父上が言う。

「わかった。」とゴレーヌが素っ気ない返事をする。


今日は、お祭り騒ぎの為、ゴレーヌ以外は誰もいないようで、

閑古鳥が鳴くとは正にこのことである。

冒険者ギルドはとても簡素な建物だ。

木造2階建て。1階はカウンターがあり、

ロビーは広くなっているものの、

外観からではただの住居にしか見えない。

ここはあくまで受付所の役割だけなのだろう。


ロビーの周りには沢山の依頼が貼り出されており、

その多さに驚く。


「これでも少ない方だぜ。」


僕がきょろきょろ見渡しているとゴレーヌから一声あった。


「俺はゴレーヌ。お前がロックの息子か。

初めましてだが、俺は贔屓をしないからな。」


そういうと、頭のてっぺんから足のつま先までジーと見ている。


「ふむ。噂の通り、初めて見る面白いスキルだ。」


「えっ、言わなくてもわかるのですか?」


「街中大騒ぎだしな。

それに俺は鑑定スキルのエキスパートだ。

ステータスはもちろん、変装、擬態、

スキル改変も看破することが出来る。」


「すごいですねー!」


なるほど。よくよく考えてみれば、素行もわからぬ冒険者を、

はいそうですかと簡単に依頼を出すわけにはいかないし、

そういうスキルを持っている人物を適材適所で使うのは道理である。


「ちなみに、ゴレーヌは最強(S)ランクの冒険者だ」と父上は言う。


「昔の話だ。それと、お前の息子は新米(F)ランクからのスタートだ。

おもしろいスキルは持っているがあまりにも基礎値が低すぎる。

これじゃあ、ゴブリンにだって殺されっちまう。」


でしょうね。僕もそれはわかっていた。が、なぜか父上が粘る。


「ゴレーヌ!そこを何とか最強(S)ランクで!

俺は早くジャックと冒険に出たいんだ!」

「馬鹿野郎!ダメに決まってんだろ!!

見たところお前だって全盛期の1/10ぐらいの強さしかないじゃねーか?!

今だったら、俺でもお前をぶっ飛ばせるぞ!!!」


「ぶー!ぶー!!ゴレーヌのケチ!わからず屋!!」

そういうと不貞腐れそっぽを向いてしまった。

まるでわがままを言っている子供のようだ。

恥ずかしいぞ。我が父よ。

「ゴレーヌさん。父は放っておいて、

手続きをお願いします。僕は新米クラスで構いませんので。」


「はー、息子の方がよっぽど大人だわ。

よし。こっちへ来て両手をこのテーブルの上に乗せな。」


テーブルの上に両手を置くと青白い光は手を包み込み、

そのままブロンズのプレートに移動する。

「これで手続きは完了だ。このプレートは身分証にもなっている。

無くすと面倒だから大事にしな。」


「わかりました!ありがとうございます!」

プレートを見ると、名前とランクが記載されている

以外は質素なものだったが、自然と笑みがこぼれるぐらい、

僕はとてもわくわくしていることに気が付いたのであった。


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