22.ジーラ国
新しい章の始まりです。
第二章 冒険者
ジーラ国
この国の名である。
自分の名前、ジャックから一文字。
母の名前、ララから一文字。
組み合わせてジーラと名付けた。
人口は約5万人。
国王は父であるジャック。
ゴッシ大陸北側の山岳地帯入口に位置しており、
水源が豊富な自然溢れる国である。
この国は元々は国ではない。
父がこの国を治める前は、ある新興宗教の隠れ里的な場所であった。
この大陸はアリム神という唯一神からなる、アリム教が一般的だ。
というか、今まではその宗派しか無かった。
そんな一教制に意義を唱え、我こそは神の化身と断言した男がいた。
ドング教の教祖、ドング・ドードルである。
彼は洗脳スキルを悪用して、布教活動を実行していた。
その内容は神の名を使った徴収であり、洗脳した民から全ての財産を奪い、
私腹を肥やす外道であった。
彼の欲望はとどまることをしらず、どんどんと膨れ上がり、
遂には、手を出してはいけない存在に手を出してしまった。
たまたま城下町に買い物へ来ていた、ある国の第二王女に
洗脳をかけ、自分の嫁としてしまったのだ。
その国の王は、すぐさま異変に気付き、斥候部隊を招集。
情報を集めたところ、ドングの悪事が露呈。
すぐさま、被害のあった各国に協力依頼を打診して討伐隊が結成された。
ドングは異変に気付き、第二王女の安全と身柄を引き渡し、間違いであったことを
詫びるも国王の怒りは収まらず。ドング討伐の為、討伐隊を進軍。
決戦の際は凄まじい抵抗があったものの、ドングを討伐した。
双方合わせて、約1万人もの尊い命が失われた。
死者の実に9割超は、戦闘経験の無い洗脳された民だったのである。
さらに、悲劇は終わらない。
洗脳されていた国民は、自我を取り戻す。
たとえ洗脳されていたとはいえ、自分がしてきたことを忘れているわけではない。
むしろ、自分がしてきたことに絶望し、自死するものが後を絶たなかった。
そんな混乱の中、この隠れ里の復興に尽力したのが、
父のパーティである一刀一閃メンバーと母のララ、メイドのメアリーだ。
父のパーティや男達は近くの狩場やダンジョンで魔物を狩り、素材や魔石でお金を集める。
ララとメアリーは身寄りのない子供や女性をまとめ、心のケアと男達のサポートを行う。
彼等彼女等の働きは各国の目に留まり、最終的には国として認められ、
父は国王としてこの国を治める事になったのである。
そして僕は、次期国王として、国民に対しての演説を行うことになった。
え!?なぜ、そうなった!?




