20.父と一緒に
やっと解放された。
途中、何事かとメイド達が中庭に集まった時は、顔から火が出るかと思うほど、恥ずかしかった。
なぜ、皆は止めぬ。
メイド数名にいたっては、「羨ましい」だの、「変わって欲しい」だの、騒ぎ始める始末だ。
本当に恥ずかしかった。
フー。僕は一息つく。
「では、父上。スキルの検証を始めますよ。今回は父上に付与をつけてみます。攻撃UPと防御UPをつけて、僕との上昇値を比べてみましょう。それでスキルの謎がまた一つ解けるかもしれない。」
「よしきた!早速、やってくれ!」
「はい!」
僕は父に攻撃UPと防御UPの結界スキルを付与する。
名前:ロック・モロドーム
年齢:47歳Lv72 職業:剣聖
HP:75 MP:60
攻撃:118(8)
防御:103(3)
魔法攻:30
魔法防:30
素早さ:59
知力:73
運:88
スキル: ---
結界 付与(呪詛返しLv2、攻撃UP LV2、防御UP LV2)
上記のように変化した。
数値を見るに、ステータスの1%程が付与として上昇しているようだ。1%ってどうなの。しかもLv2で。
「んー、もしかして、上昇値が上がるのではなく、付与時間が伸びるタイプなのかもしれないな。さすがに四日間も付与が切れないスキルなんて、聞いたことがない…。」
父の気遣いが、嬉しくもあり、苦しくもあり、悲しくもあり、何とも表現出来ない複雑な気持ちになった。
今のままではこのスキルは使いどころのない、ダメスキルだ。
おそらく、戦闘において、バフ効果は即効性の高い効果を期待される。その方が、使い勝手がよく、起死回生の手段として、戦略的に計算しやすいはずだ。
ゴチン
痛い!!頭頂部に激痛が走った。
上を見上げると父が握り拳をフーと吹いている。
「また、難しい顔をしていたぞ!思考深いのは悪い事ではないが、変に悪い方向に決めるけるのは良くないことだ!」
「確かに、悪い考えは浮かびましたが…僕って、顔に出てます?」
「めちゃくちゃ顔に出てるぞ!大丈夫だ!なんせ、俺のステータスが戻っているからな!昨日、話をしたパーティ編成には俺も参加するぞ!このステータスなら初級クエストくらいなら楽にこなせる!」
「本当ですが!?父上!嬉しいです!」
思わず満面の笑みが浮かぶ。なぜなら、父と一緒に冒険する事が僕の夢の一つであったからだった。




