2.結界師
神殿のドアを叩くと、修道士が出迎えてくれた。
「お待ちしておりました、ジャック様。どうぞこちらへ」
メイドのメアリーと手を繋ぎ中へ歩む。
神殿の奥の方へ進むと、1人の初老の神父と、3人の修道士が見えた。
祭壇の中央に透明な水晶が置いてあるが、その水晶を囲むような立ち位置である。
「ジャック様だけこちらにお上がり下さい。」
祭壇は一段高くなっており、そちらに手招きされた。
一段上る。
「この水晶に手を当ててください。」
水晶に手をあてる。
「それではこれより、祝福の儀を始めます。」
そう宣言すると、神父が聖書を唱える。
その周りで、修道士が聖歌を歌う。
何と美しい音色だろうか。
僕は素直にそう思う。
神父の聖書が進むにつれて水晶が光だし、その光が強く輝き始める。
一段と光が強く輝いた瞬間…。
グンッ、と僕の中に何かが入ってきた。
その何かが入ってきた後、水晶は元の状態に戻る。
「これにて祝福の儀が終わりました。近年、稀に見る輝きでしたので、さぞ素晴らしいギフトを授かった事でしょう。」
初老の神父はそう告げた。
その言葉に僕は自然と笑みが溢れる。
「それでは、鑑定を行います。」
修道士の1人が鑑定を行う。
「鑑定結果は…結界師…?」
「結界師?」
「「「「結界師?」」」」
聞き慣れない言葉に、全員が困惑するのであった。