15.スキル[王の領域]中編
雑談していると、あっという間に東屋に到着した。
僕と父は早速、スキルを試すことにする。
「では、一番謎の多いスキル、【王の領域】を発動します。」
「よしきた!どんとこい!」
フー いつもより少し深い深呼吸をする。
実は父に言えなかった不安が一つある。
それは現段階で僕は王では無いということである。
まだ、父から正式な王の継承をしていない。
そんな、状態で果たしてスキルを発動できるのだろうか。
手に汗がにじむ。
スキル発動
ゴーン、ゴーン、ゴーン、鐘の音
発動は上手くいったようだ。少しホッとする。
神のお告げが始まる。
【王の領域が発動されました。使用する対象の物、土地、空間を選んでください。】
えっ、これは…
「父上、スキルは無事に発動できました。ただ、今までのお告げとは違い、どうやら人ではなく、物、土地、空間に付与できるようです。」
父の目に力が入る。
「なるほど…。ということは、ダンジョンで言うところの、セーフティーハウスのような感じなのかもしれないなぁ。後は、稀にある魔物が沸きづらい場所や、聖地とかそういう類か…。んー、試しに、この東屋に付与してみるか?」
「わかりました。やってみます。」
東屋に意識を向けると、光の粒が東屋に集まる。付与。
カーン、カーン、カーン、軽い鐘の音
【対象に付与されました。】
一瞬の発光の後、東屋の周りに衣のような光がまとわりつく。
「父上。どうやら無事に付与は出来たようです。東屋の周りに光の衣がまとわりついているようですが、父上には見えていますか?」
「んー、見えないなぁ。特に変わったところはなさそうだが…。何かステータスに変化はあるか?」
「確認してみます。」
僕はステータスを確認した。そこには予想外の変化が記載されていた。




