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修行中
「失敗じゃな」
「でしょうねぇ」
「あの、火にかけて無いはずなのにボコボコ沸騰したみたいに泡立ってしまったんですけど何ですかこれ……」
「作ったのアンタでしょ」
「妾は風邪薬を教えたつもりだったのだが」
「完全に過去形ですね。確実にコレ毒薬に分類されますよ……色なんて上は緑で下が茶色……って真ん中が紫色になった」
「ほれ、ルーイ。シュテルンの試作品じゃ」
「頂こう」
「えっ」
「……ど、どうですか?」
「苦くて甘くて辛くて酸っぱい。忙しない味だ」
「結局どんな味なんですか?」
「アンナ様なんてもの陛下に勧められるんですか、って駒鳥アンタまで飲もうとすんなぁぁぁ!」