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反抗期?

「お嬢様、連れてまいりました」


 おおー。かわいい。


─これは尊いな


─尊いわね


─妹の猫耳メイド服と比べ物に出来る領域かもしれない。


 え?この人自分の妹に何やらせてんのよ。


─俺がリクエストしたんじゃない。家に帰ったら着ててくれたんだ。種族設定が吸血鬼だったから、牙も見えて少し犬っぽかったが可愛かったことに変わりわない


─へー


 うん、一応記憶は共有してるけど。やっぱりこういう会話は大切よね。


「あの〜」


 この不安げに揺れる耳と多くて動かし方が不慣れな尻尾がまたなんとも可愛い。でもそろそろなにか言ってあげないと。


「可愛いわよ。とても似合ってるわ」


「あ、ありがとうございます?」


「まあ畏まらなくて良いわよ。今は、お母様がお父様に話を聞いてるうちに色々聞いておくわ」


「えっと…ここは何処ですか?」


「ブルーム公爵家よ」


「へ?あの〜」


 耳を揺らしながら確認するかのようにトレニアを見上げる。かわいい。


「…ひぇ〜公爵家!…えっと、ちゃんと話して貰える方に会わせてもらってもいいですか?」


「ブフッ…っ!」


 おいトレニア。後で締める。そう考え殺気を送る。


「どういうことなの?」


「えっと…」


「私が子供過ぎるって?そうよ!」


 私は部屋に閉じこもった。

 そうよ。私は5歳よ。


─見た目は2歳ちょいってとこだけどな。


─うっさい


─おっ、反抗期か?ん?それなら俺も反抗期?あれ?思春期って俺ら来るのか?


─さぁ?二次性徴はくるでしょうけど


─15年後くらいにな。それに合わせて来るのか?


─わかんないわよ。まあなるようになればいいわ。どの道そんな悪いことはないでしょう。


 私達の目標は長生き。それ以外は好きにすればいい、あるがままに居たいから、少なくともいまはこのままで。


「お嬢様ー出てきて下さーい、イヤイヤ期ですか?」


 …死刑。


僕は反抗期はありませんでした。作って貰ったご飯を食べない人の態度は未だに理解できません。経験のある人は教えてくれるとありがたいです。

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