ミスリルの為に 後日談 未
すいません。リアルでかくがくしかじかありまして、取り敢えず11月10日分です。
顔を真っ赤にして怒っている身分の良さそうな女性と指を指されて怒られている生後半年にも満たなそうな赤子。客観的に見れば親子に見えるがその女性は結構やばめの人物に思われるだろう。
しかしその怒りは至極真っ当なものであった。
私はお母様に今説教させられている。1歳になったばかりの赤子に正座をさせて怒鳴りつける。鬼である。
「話を聞いてるの!?」
そう、怒られているのは私である。あいつは寝ていやがる。共犯なのになぜ私だけ怒られねばならないのか?
世の中の理不尽を嘆いているとまた何度か聞いたフレーズが耳に入ってくる。
「蜘蛛の奴は屋敷で使っちゃだめって言ったでしょ!」
「なんでですか?かわいいのに…」
「……」
どうやらお母様は私が蜘蛛のゴーレムを操っていたのが気に食わないようですさっきからこれの繰り返しである。
確かにゴーレムが問題なら私達が怒られることは納得できる。でも蜘蛛だから、そんな理由で私だけが怒られることは納得できない。
─ちょい変われ。
─何一人で寝てたのよ。
─わりぃわりぃ。
悪びれもせずに翔は口だけの雑な謝罪と身体を要求してきた。
─その言い方は誤解を招く、やめろ。
─事実じゃない。身体中支配し尽くすつもりでしょ?
「聞いてるの?…蜘蛛は駄目なのよ蜘蛛は…」
─そろそろ頼む。
「ごめん母上、今代わったよ。」
「それでどうするつもり?」
「まずはお詫びとしてミスリルと風Aの魔石を使う予定のルルちゃん人形を1つ」
今回は予定道理にミスリルで私達の周りを常に警戒する護衛型人形ゴーレムを作った。魔石も大奮発でとっておきのをつかった。無属性Aのララちゃん。時Eのリリちゃん。そして風Aのルルちゃんである。
咄嗟に動けるルルちゃんをお母様に捧げる。我が家代々の教育のお陰で母上もそれなりに護身できるが対策はしておくべきだろう。
少々恥ずかしいだろうが娘とお揃いならそれでとうせるはずだ。
時Eのリリちゃんは1秒弱私の時を加速出来る。不意打ちに対して大分よくなるはずだ。Eでも時属性にはとても価値がある
「対策は?」
「タランチュラタイプが苦手なようなので火の魔石を使うものならセアカコケグモ風に、他の属性もそれぞれデザインにマッチし、可愛さを理解して頂けるように精進させていただきます。」
「………」
そう、メランの人格は翔の記憶や人格をもとに作られている。つまりアダムの肋骨から生まれたイヴのようなものだ。
つまり、メランに話しが通じないなら翔に代わったところで通じるとは思ってはいけない。
根本的に二人は双子より似ているのだ。
少しずつ追いつかせるつもりです。




