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15 手頃な亜竜を狩ります

 俺達三人は途中の町で一泊を挟み、グドルム森林にたどり着いた。

 亜竜モンスターが生息し、近隣では最も危険なダンジョンの一つである。


 少し強い敵と戦闘をしてみようという話になり、亜竜を狩りにきた。

 また、この地にのみ自生する希少な薬草の採取も目的の一つである。


「スティナ先輩、ライノさん、探している薬草は葉がギザギザで、今の時期なら白い小さな花が咲いてます。それらしきものを見つけたら教えてくださいね」


「了解」

「わかった」


 トレニアの言葉にそれぞれ簡潔に返す。


 グドルム森林には大小多くの川が流れ、湿地になっている箇所も多い。足場の良い場所を選び、周囲を警戒しながら進む。


 歩くこと暫し、発見した。薬草ではなく亜竜の方だ。亜竜フレイムモニタ、簡単に言うと全長7メートルの火を吐く黒トカゲである。


 森の少し開けた箇所に合計5体、日光浴だろうか。


 向こうもこちらに気付いた。敵意たっぷりの視線を向けてくる。


「俺が突っ込む。周辺警戒しっかり頼む」


 亜竜に向け、走る。トレニアがバフと防御魔法をかけてくれる。俺は自分の剣にエンチャント魔法『ダミーウェイト』をかける。



 亜竜の口が開かれ、炎が宿る。放たれるファイヤブレス。

 斜め横に飛び、体を転がして躱す。そのまま走り寄り、一番近い位置にいる亜竜に耐久力ダウンのデバフを発動、皮や骨の強度を下げ、横なぎに斬り付ける。


 『ダミーウェイト』のエンチャント効果により疑似質量を発生させた剣が亜竜の首を捉える。肉を断ち骨を砕く確かな感触。亜竜の頭がボトリと落ちる。


 まず一体


 仲間の死体ごと焼いてやるという感じで、残った4体の亜竜が一斉にファイヤブレスを放ってくる。


 俺はバフで強化された筋力で亜竜の死体を持ち上げ盾にしつつ、耐火に優れた中級防御魔法『アクアベール』を発動する。


 炎が迫り、盾にした亜竜の死体に直撃する。余波だけでも凄い熱量だが『アクアベール』が完全に防ぐ。


 炎が途切れると同時に、速度重視の上級攻撃魔法『フラッシュアロー』を発動、ブレスを吐くために大きく開けた亜竜の口に向け放つ。高速で飛翔する光の矢は、狙い違わず喉から亜竜の頭部を破壊する。


 これで二体


「ライノさん!追加4体!!こちらで対処します!!」


 スティナの声、振り返ると反対側から新手の亜竜が姿を現していた。


「俺への支援は不要だ!トレニアそっちに専念!」


 叫ぶと、トレニアのバフと防御魔法が消える。即座に自分でバフと防御魔法を掛けなおす。



 巨体に似合わぬ速さで突撃してきた亜竜が、前足で攻撃してくる。

 半歩下がって身を反らせ躱し、逆に前足に斬り付ける。デバフは入れていないが、それでもエンチャントの効果で大きく肉を抉る。

 怯んだ所に上級攻撃魔法『ヘビーランス』を撃ち込む。貫通力のある攻撃魔法は亜竜に大きく穴を穿つ。


 三体目。



 一度飛び退き、後方の二人を確認する。



 わーお

 凄い光景が広がっていた。



対魔法用防御魔法『セラフィムウォール』


対炎熱用防御魔法『アクアベール』


対衝撃用防御魔法『ウィンドモット』


万能型防御魔法『クレイバリア』


の四重展開。短杖携えたトレニアが鉄壁の複層防御を構築していた。寄り添うスティナは上級攻撃魔法を高速連射。


 着弾する攻撃魔法の轟音が太鼓遊びのようにドンドコ響く。


 攻撃要塞って感じだ。



 敵へ向き直す。こっちも負けてられない。


 エンチャントを解除、初級魔法『一時の足場』を高速連続使用し、空へ駆け出す。


 上に向け放たれる炎を空中で躱し、亜竜の真上を取ると落下、重力の力を借りて背中に剣を突き立てる。断末魔の悲鳴を上げる亜竜。


 これで四体だ。


 亜竜はまたもブレスを放ってくる。バフを解除し、トレニアの真似で『アクアベール』と『クレイバリア』の二重使用、正面からブレスを受けつつ、突撃する。

 炎が途切れたところで亜竜の目に剣を突き立て、脳を破壊する。


 これで五体。


 後ろを見ると、あちらも亜竜を全滅させたところだった。


「お疲れ様。二人のコンビ攻撃凄いな。あれは簡単には破れない。難攻不落って感じ」


 二人に歩み寄り、話しかける。


「私とスティナ先輩の仲ですから。愛の力です」


「純粋な技量だと思うよ。トレニア」


「ところで、あれ格好良いですね。空走るやつ。技術として存在するのは知ってましたけど、初めて見ました」


 冷静になると、少し恥ずかしい。別にやらなくても勝てたのに、スティナに見せる為だけに使った。

 つまり、好きな娘の前で格好付ける男子だ。


「フレイムモニタって何か売れる部位あるっけ?」


 恥ずかしくて、話題を逸らす。


「睾丸が高く売れます」


 と、トレニアが答えてくれる。ひゅん


「よし、俺がやるから、少し休んでてくれ」


 切り取り作業をスティナとトレニアにやらせるのは気が引ける。


「大丈夫ですか?男の人は"ひゅん"てなるらしいですけど」


 心配してくれるトレニア。ありがとう、でも頑張る。

 スティナとはいずれ恋人になれたらと願っているのだ、その彼女がソレを切り落とす姿は"ひゅん"どころではない。


 "ひゅんひゅん"しながら作業を終え、薬草の探しを再開する。暫く探して無事薬草を発見、採取し、帰路についた。



 評価や感想、ブックマークいただけたら、凄く嬉しいです。小躍りします。


 執筆初心者ですが、頑張ってみますので、よろしくお願いします。


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