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平和な日常にはバトルが必須【圧倒的処女作】  作者: 作作ころっけ
3章 嵐の前の静けさ
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5話 仲良しな2人

文字数(空白・改行含まない):2840字

 朝から両耳に大きな声を浴びた後、ご主人とルチーナはさっきとは全くの別人かのように、仲良く朝ごはんを食べまくっていた。ミシェリーの育ち盛りの時期なら分かるけどルチーナさん流石に食べすぎでは…?


 朝食を食べたあとミシェリーは平日の金曜日なので今週最後の学校の為、そそくさと家を出ていってしまった。

 フェミアとノルア館長の2人はいつものように朝食の後片付けをしており、ルチーナはそのままお風呂へ直行してしまった。ルチーナさんは朝風呂と朝食なら食べる方がお先のようです。


 結局それで朝ごはんを食べた食卓上に取り残された俺なのだが、今思えば久しぶりにできたせっかくの暇な時間なので、少しだけでもあのことについて考えることにした。


 まず俺が昨日の夜から今日の朝にかけて見せられたルチーナの記憶だが、ひとつ言えることは

「なにかひっかかる」

 ということだ。

 目が覚めたあとルチーナと色々話していて、理解しようとしていたものがさらに謎になってしまったのは1度置いといて、どうしてこうもひっかかるのか。

 俺がこの世界に来たのはつい最近、1週間ほど前になる。対してルチーナの記憶は約500年にも渡る長い月日が経っている、当然俺と関わっている期間は全体を通して見てみれば1パーセントさえ至ることが無いはず。

 その1パーセント未満の期間ルチーナと一緒に居て、普通初対面の人と1週間一緒に暮らしていたとしても、大して思い出が作れるほど長い期間はない、それにその人に対して何かしら想うことなど、命を救われるようなことが起きない限り大抵ないはず。

 それなのにどうしてか俺とルチーナさんはもう何年も一緒にいるみたいな気持ちになっていた。それもつい最近までではなくずっと昔、まさしく500年も昔に。

それプラス、さらに引っかかる点がルチーナの記憶内にいた1人の少年だ。

 ルチーナの記憶内に出てきた主な少年少女の数は4人、それ以外に大人も何人かいたが今は省くとして、その4人の少年少女の中で、ルチーナと何があっても離れることなく寄り添ってくれる少年が1人だけいた。


 少年はルチーナの幼地味のような関係で、互いに小さなことも注意してはお互い笑い、その少年は俺にとってよく身に覚えのある景色、そして聞き覚えのある単語を沢山使い、ルチーナと話をしていた。

よく思い出してみるとその少女は時々困惑した顔を浮かべていた。

 まず最初に分かったのがこの少年は多分、元々この世界の人間ではないことだ。


 その場面はおそらく今から500年ほど前、まだキルカイア都市という名の都市ができる前であるはずなのに、どうもこの都市にありふれた言葉に詳しく、少し難しい言葉もポロッとでていた。それにその少年の年齢はパッと見ミシェリーと同等かそれ以下、そしてその少年を転生後と思ってしまった極めつけの理由が、少年の口から出た次の発言だ。


「はぁ…家に戻ってゆみに会いたいな〜……」


 これを聞いた瞬間幼少期のルチーナである少女は一瞬頭にはてなマークを浮かべたが、すぐ少年が「気にしないで!」と茶化してしまった。

 家に戻って妹に会いたい、それは転生前の前世に戻ってまたその少年の妹と暮らしたいということ。

 偶然かもしれないが俺の前世の妹の名前は「猫塚 結望(ゆうみ)」家での相性は「ゆみ」。本当に単なる偶然かもしれないが、妹となる存在の呼び方が全く同じなのだ。

 ここまで長々と説明してきて、結局何が言いたいのかと言うと……


 この転生者の少年、何が俺と繋がる所があるのかもしれない


 ということだ。





 結局あの後、ルチーナの記憶を見てからなんの展開も起こらず、気づけば3ヶ月ちょっと経っていた。

 時期は8月に入る直前、7月下旬、もう既にミシェリーの学校は長い夏休みに入っている時期だった。


「あーーつーーいーーーーー!!」


 ミシェリーが夏休みに入ったその日の夜、ソファに仰向けで寝そべっている状態でルチーナが声を上げた。


「蚊ーーがーーうーーざーーいーー!!」


 続けて夏休みに初日に宿題を全て片付けようと決心してからやく約6時間一向に宿題に手をつけてないミシェリーが叫んだ。


「明日花火大会行きたい人〜?」


 2人の悶絶を思いっきり無視して、暑いのにも関わらずクロネコを撫で回しているフェミアは、机に置いてあるチラシを見て言った。


「花火大会ですか……行きたいですね」


 フェミアと一緒に同じチラシを見ながらノルアはノった。


「んなあっちぃ時に行くもんじゃねぇだろ〜」


「当日にはアイス沢山買いましょうかね〜」


「夏の夜に見る花火は暑さすら忘れていいよなー私も行くわー」


「にゃぁっ?!」

(まじかよっ?!)


 一瞬にして行く気のなかったルチーナを、たった一言でねじ伏せたフェミアは今度はミシェリーに向けて言葉を放った。


「ミリー、明日は花火大会に行くけどどう〜?」


「私宿題終わらせないといけないのっ?!」


「そう言えば人間って花火みたいな綺麗なものを見ると頭も良くなってついでにお肌も良くなるんだっけ〜」


「えっ、行く!私行くよ!」


「にゃにゃぁ!」

(おいこらぁ!)


 口から出まかせ?!フェミアさんそんなこと言って大丈夫ですか?!

 それでご主人が勘違いしておかしな人生歩んでしまったらどうするんですか?!

 まぁ明日花火大会行くってなったのは良かったけど、けど…?


「それじゃぁまた明日必要なものがある人は忘れないうちに準備しといてね〜。あ、あとノルアちゃんこの後暇〜?」


「えぇ、時間ならありますが」


「ちょっと手伝ってもらいたいものがあって〜、私の部屋に来てね〜」


「承知しました」


「キミはミリーと一緒にいるんだよ〜」


 というわけで俺の体は軽々とご主人の腕の内へ預けられ、お母さんとノルア館長はどこかへ去っていった。ちなみにルチーナと寝るのが習慣的になっていたのはフェミアの判断で、ご主人と寝るようになった。

 そのおかげで毎日のようにご主人に対してルチーナは


「今日ぐらい良いじゃーん、明日のエネルギー補充にソイツが必要なわけで〜」


「私の方が必要!だからきょーもだめ」


「クソ〜、手を出したいけど出したらフェミアにぶっ潰される……」


「ふふっ」


「にゃぁぁ…… 」

(これいつになったら…)


 本当に懲りずに2人は夜になると小さな言い争いをするけど、もうなんかここまで来たらご主人とルチーナさん2人一緒に寝たらどうなんですかっ?!もういっそのことお母さんなんとか言ってくれないんですかっ?!


「ちぇっ、何をしたら貸してくれるんだよ」


「私の宿題終わるまで手伝ってくれれば、一晩だけ貸してあげる」


「言ったな?!今日はもう遅いから明日の昼に!そこで全部終わらせんぞ!」


「はい先生ーー!!」


「にゃにゃぁぁっっ?!」

(お前らほんとにさっきまでと同一人物かっ?!)


 結局翌日の昼になっても先生ことルチーナは口を大きく開けて気持ちよさそうに寝ていたので、クロネコミリーはまだミシェリーの元で寝るのだった……


それにしても最近ご主人の夜の週間になってる日記が、少しずつ書く時間が減ってるけど、友達と遊べてるのか……?

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