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平和な日常にはバトルが必須【圧倒的処女作】  作者: 作作ころっけ
3章 嵐の前の静けさ
27/73

2話 おかえりなさい

文字数(空白・改行含まない):3239字

「ったく、なんなんだアイツらは……」


「レイヤのおかげで助かったにゃ」


「もう縛られるような思いはしたくないです……」


「こっ、怖かった……」


「別にあたしは平気だったわよ」


 そう各々言っているのはレイヤと言う名の少年率いる少女4人と少年1人の集団だった。


「みんな大丈夫みたいだな」


「一応怪我をしている人はいなさそうです、ご主人様」


「今からアイツら懲らしめるにゃーっ」


 レイヤの呼び掛けに対し、まともな返しをする金髪の()、そしてそれを全く聞いていないかのように言い放ったのはネコミミのはえた少女だった。


「フィーシャとミーナは平気そうだな。」


「わっ、私も怪我はしてません……」


「さっきも言ったけど、一応平気よ」


 金髪のフィーシャとネコミミのミーナと言う少女の安否確認をしたレイヤに続いて、もう2人の少女が言った。

 それを聞いたレイヤは念の為、2人の体全体をパッと見て


「シヤとサヤも怪我はないみたいでよかった」


 たんたんと告げた。


「レイヤレイヤ!さっさとアイツらぶちのめすにゃ!」


「口が悪いですよミーナ!」


「まあまあ仲良く」


「でもこれからどうするのよ」


「私はなんでも……」


 人数が多いせいか話がまとまりにくいこともあり、話の中心点にいるレイヤは笑顔で困っていた。


「そうだな……1度あの都市に入ってどうなってるのか見てみるのもいいかもしれないな」


「まじかにゃ?!」


「ほんとですか?!」


「えっ?」


「本気?」


 レイヤの一言に全員が刮目した。


 現在キルカイア都市の中にいる住人にとって、都市外の世界はあまり興味を持たれないことがある、あれだけの人口をもって誰一人として興味を示さないのも怪しいが……

 だがそれとは裏腹に都市外の世界に居る人間からすると、その都市は異様なのだ。


 大昔にただの貧富な村だった場所が、突然発展し始めたかと思うと、それはあっとゆう間にその時代の先進国の技術を上回り、別に中に入ることは容易になっても、その中の情報を外に持ち出した人間は居ないと言われている。


 そして今キリガミレイヤは、4人の少女を前に、あっさりと宣言してしまったのだ。


 キルカイア都市に入って情報をもってかえる


 ということを。


「1番の目的は清水というヤツの企みだな。ほかは観光気分でいいだろう」


 周りの4人が何か言いたげな顔をしているのにもかかわらずレイヤは軽く言った。


「レイヤがいるなら余裕にゃ!」


「確かに、あの時は不意打ちすぎましたもんね」


 ミーナとフィーシャは続けて言った。


「確かに、不意打ちじゃなければ俺でも余裕かもな」


 レイヤの言ったことに対して、本人でもないのに我が子のように胸を張るミーナ。

 それを横目で見ていた2人の少女、シヤとサヤは双子であるのに全く逆のような性格であった。


「でっ、でも、あんないろんな魔法…古代魔法じゃなかったものもあった……」


「だからといってレイヤが簡単に負けるはずないじゃない」


「そうだけど……」


「レイヤの本気見たことないでしょ?まだまだあんなものじゃないはずよ」


 お互い対となる言い合いをしていた。

 その間にレイヤが横入りし


「まぁまぁ、その話は後ですることにして、とりあえず俺の周りから離れるなよ。早速あいつのいた場所に行くから」


 そんなことを言ったレイヤの周りに抱きつくように近づく4人の少女。

 やがてレイヤの半径1m以内に皆がはいりきると突然、周りに不思議な魔法陣が現れた。これは古代魔法と同じ、古代魔法陣という魔法陣であり、今レイヤ含む5人の周りにある魔法陣の形は、主に移動に使う転移魔法にあたる。


「多分だろうけど、清水と言う奴はあの近くに見えた街の中にいるはずだ。その中に直接転移するぞ」


 レイヤの発言に周りの4人はコクコクと頷き、その瞬間音なく姿を消した。




 場所は変わりここはキルカイア都市内、ニルン邸のリビングにある長机。そこには2人の女性と1人の少年、そして何故か机の中央に置かれているクロネコがいた。


「とりあけずルチーナさんに関してはもう、ほっときますか?」


「そのうち帰ってくるからね〜ミリーには悪いかしら……」


 清水の提案に賛成したフェミアは目の前にいるクロネコを見ながらいった。


「一応友達も何人ができたみたいなので、いつでも屋敷に招き入れてもいい状態にしておきますか?」


 クロネコを見るだけじゃ我慢できなくなったのか、いきなり手を伸ばしクロネコを撫で回しまくっているフェミアを横目にノルアは言った。

 ノルアの行ったことに関して聞いているのか聞いていないのか分からないフェミアは撫でることを辞めず、それを見て呆れた様子の清水が口を開いた。


「ひとまずルチーナさんが失踪したのは置いておくことになったんですね。次の問題のミシェリーちゃんについても友達、それにそこのネコミリーがいるのでまぁ解決」

 一息置いて

「それと、僕はまたここに戻ってきたのでよろしくお願いします」


 清水は屋敷主であるはずのフェミアではなく、ノルアに向けて言い放ち、


「分かりました、あなたのお部屋は一応掃除は続けているのでなにか不満がありました言ってください」


「ほんとうですか?!ありがとうノルアさん、助かります!」


「いえ、一応これが仕事みたいなものですから」


「ってなると、もしかしてルチーナさんの所もしてたんですか?」


「勿論してます。基本的にはルチーナさんに入るなと言われた部屋以外は掃除しているつもりです」


「真面目だな〜」


 それから少しづつ世間話へと発展していった。

 その後も隣で永遠とクロネコを撫満しているフェミアを置いて話は進み、いつのまにかミシェリーが帰ってくる時間まで話していた。


「そろそろこんな時間です。すみませんが楽しい話は一旦やめて私は晩御飯の買い足しへ行ってきます」


「買い足しか…それなら僕も一緒に行っていいかな」


「でしたらそこのフェミアさんともうすぐ帰ってくるミシェリー様で、4人1緒に買い物に行ってみますか?」


「いいねそれ!行こう行こう」


「たっだいま〜っ」


 タイミングがいい。

 制服姿でリビングに顔を出したミシェリーは、清水の姿を見るなり「わーっ!」と、ルチーナと会った時と同じような反応をし、今から買い物をすると告げ、着替えてくるよう清水から言った。



 フェミアの動きがなかなか鈍く、皆で買い物を行くと決めてから約数十分、空が綺麗な茜色に染まりきった時間に、4人が玄関にて支度を終えた状態で扉を開けた。


 するとそこには見慣れた人物がたっていた。


「あぁっ!ルチーナさんっ!」

「ルチーナ……さん?」

「おや」

「あらあらルチーナ〜」


 それを見た各々がミシェリー、清水、ノルア、フェミアの順で反応した。

 4人の視線の先にいる人物、ルチーナは凄くだるそうなオーラを身体中から出しており、動きたくない感が半端なかった。


「ちょっと…わたしも買い出し連れてって…」


 買い足しに行く仲間が1人増えた。


 お店に行く途中で、いきなり脳内に話しかけてきたルチーナによると、どうやらあの後レイヤなる転生者を追いかけ、その転生者が住んでいる国にするっと入り、情報を辿りに辿って冒険者ギルドという場所に入り、受付窓口のような場所でその少年について聞くと「そちらの冒険者なら、この手紙を置いてどこか旅に出たようです」などといった。


 その受付窓口にいる女性が持っていた手紙によると、転生者の少年はなにやら『謎多き都市に潜入する』と書いてあったらしく、

 それで急遽ルチーナの頑張りは全て無惨に消え、これまでたどってきた道をまた戻ることになってしまったのだ。


 それでキルカイア都市とそのフェルノウド王国ってところを1往復して、疲れきった気分転換に丁度、買い足しのために楽しそうな4人をみて、一緒に行きたいってことね。


『くそ、今回の転生者はなかなかめんどくせぇなまったく、そろそろ本気でぶちかますぞ』


 いつのまにかフェミアの腕からミシェリーの肩の上へと移動したクロネコに、唾を吐きながら愚痴を履いたルチーナ。

 まぁ、頑張れよ。影で応援してやるから…


 無力な俺はひそひそと応援するのであった。

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