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平和な日常にはバトルが必須【圧倒的処女作】  作者: 作作ころっけ
1章 偽りの始まり
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12話 物語は再びスタートへと

文字数(空白・改行含まない):2663字

 朝、目が覚めると目の前には大きな山が2つあった。

 覚醒するまでジーっとそれを見ていると、ソレが何か分かってきた。

 それは山のようにてっぺんがカクっとなっているんけじゃなく、まるーくなっていて……


「にゃ………」

(俺どこいるんだよ…)


 そして今まで俺が寝ていたであろう場所が分かった。

 ミリーが寝ていたそこは柔らかなお腹の上で、小さく上下していた。このお腹が誰のものかは今目の前にある大きな山によって大体察することが出来た。


 ミリーはなぜ自分がルチーナのお腹の上で寝ているのか、昨日の夜を思い返していると、不意に頭に手を乗っけられ、そして撫で始められた。


「にゃ………」

(気づいて…る?)


『よっ、クロネコちゃん』


 よくよく考えてみれば自分が起きていたことぐらい頭の中を読めばわかる、寝ぼけながらもその回転し始めた頭を使って現状を把握する。


『ちょいとお前さんと話したいことがあってね』


 話したいこと……?!私の正体?この世界とは何か?この今使ってる意思疎通魔法とやら?

 全くもって検討がつかん。


『おい、ひとつ言っとくぞ、この世界に「意思疎通魔法」なんてねぇよ』


 はっ?ないの?このまえお母さんはが言ってたよね…確か「意思疎通魔法を習得するのは難しいわよ〜」的なこと言ってた気がする……


『そんなん嘘に決まってんだろ』


 う、嘘だと…?!まって、なんか色々分からなくなってきたぞ…

 意思疎通魔法がないっていうと…それじゃあ今お前と話しているコレはなんなんだよ…魔法以外になにかあるものなのか…?!


『知りたいか?コレのこと』


 知りたい知りたい!教えてくださいルチーナさん!

 もう何が何だか分からないんで!


 ミリーは脳内で話し合いをしていることについて違和感を忘れ、いつの間にか、友人と話すような感覚になっていた。(前世でそのような経験は滅多になかったが……)


『ま別に隠す必要も無いし教えるけど』


 ルチーナがそう伝えてきたその瞬間、ミリーの意識は数十秒の間、すっからかんになっていた。

 そしてそれと同時に、ルチーナは今まで薄く開けていた目を集中するため光が差し込まぬように目を瞑った。


(こいつに新しい記憶でもぶち込んでも無理かな……)


 ルチーナはミリーの記憶を直接覗きながら、考え事をしている。

 このクロネコが今までどんな人生を送っていたのか、そして前世である猫塚 健の時の記憶までも覗き……


 ルチーナの影響で消されていたこのキルカイア都市という場所と魔法、そして能力について情報を送り込んだ。


 そして数十秒後。ミリーの意識はハッキリとしてきた。

 それと同時にいろんな知識を覚えていた。いつの間にかに。


『どう?私の中にあるこのキルカイア都市の情報を共有したけど』


 なっ、なんだなんだ?!

 直接脳内に話しかけるだけじゃなくて、記憶すらいじることが出来るのかこいつっ…?!

 ん?精神操者…?何だこのワード…聞いたこともないのに何故かわかるぞ…

 キルカイア都市…魔法…能力……ぐぁぁっっ、頭がパンクしそうだぁっっ


『その程度でパンクしてたら何も出来ねえな、今色々と情報送ったけど、それでもよく分からないのとかある?』


 いろいろあるよ?えっとね、まず…魔法と能力の違いについては分かったよ


『んじゃ言ってみ』


 えっと、魔法は火、水、風の3属性があって一人一つの属性を使えて、2つの属性を使うことの出来る人もいるのと、魔力がいるってことだろ!


『お…、んで能力の方は?』


 んぁー!能力は魔力を必要としない魔法みたいなもので、このキルカイア都市には3人しか能力者が存在しない!

 それでそのうちの精神操者って能力をお前が使えるんだろ!

 知らねえ筈の情報なのに記憶の引き出しが勝手に空いてベラベラ言えるようになってる……なんか気持ち悪い?!


『そうそう、ちゃんと共有できてたみたいで良かった、まだ他に聞きたいことある?』


 特にないと思うけど……強いて言うならなんでお前ノルア館長のフリして俺の脳内に話しかけてきてたんだ?


『あ〜はっは〜それね〜私うっかりしてたのよね〜』


 ミリーの疑問にどこがツボで笑っているのかミリーの乗っているお腹の上下が少し激しくなり、そしてルチーナは言った、という伝えた。


『いやね、数ヶ月前からずっと精神操者の能力(スキル)そのまんまにしててさ〜』


(そのまんま……?!)


『その数ヶ月前に他人の記憶を見るってのが私んなかで流行ってね〜…』


『それからただ見るだけじゃつまらなかったからちょいと制御もしてさ〜』


『今思えばノルアだけじゃなくてミリーもフェミアもいじってたわ…』


 アホかお前はァっっっ!!

 何勝手に人の記憶読み漁ってんだよ!しかもそれに飽き足らず制御だと?!

 人をラジコンロボットの感覚で動かすなアホ!


『いやいや待ってくれ、全部私が動かしてたわけじゃない、流石に疲れる…』


 それはつまり、どゆことだ。


『所々操作してるってだけでちゃんと自我はもたせてるって〜』


 それでもダメなものはダメだろ!

 何「所々いじってるだけだし、日常生活に支障は出ないでしょ」みたいなノリでやってんだよ!可哀想だろ!


『あっ、そういえばさ…』


 話を聞けっ!!


『最近外食したでしょ?その時になんかミリーとノルアが会う時の話してたでしょ?』


 そうですね、してましたね、それがどうしたんですか?

 あまりの感動話に涙したんですかそうですか。


『勝手に決めないでくれよ、それで実はね…あれ全部私が操作してたんだよね〜』


 ……なん、だと?!

 あの話全て…嘘だと言うのか…

 く…この…クソ女ぁぁっっ!!!


『そもそも考えてみてよ、さっき魔法について教えたでしょ?3つの属性しかないっての』


 それはどうゆう……

 ん?待てよ?確かにあの時の話で麻酔とか結界魔法とか ……あぁぁっっ!

 アレ全部お前の作り話かよ?!


『それさっき私が言いました〜』


 ……もうツッコム気力が無くなってきた…SAN値が…

 俺転生してから半操り人形の人達とこの数日を暮らしてきたのか…

 あぁ…そういえばご主人の学校の件はほんとかな…いや、嘘なんだろうな、うん。


『あっ、学校に関してはホントだよ、そこまでいじるとフェミアに怒られるからね〜』


 怒られろ!今までの罪全て土下座で白状して、キツい禊をくらえ!


『まっ、今日から改めて頑張れよ〜クロネコ君〜』


 あぁそうですね、分かりましたよ!今日転生した気分で暮らしていきますよこのくそがァっっっ!!!


 転生して数日…突然現れた女ルチーナによって、再びスタートに戻されたクロネコミリー。

 これからルチーナに振り回されないよう、今度こそゆったり暮らすことを今ここに、ルチーナのお腹の上で決意したのだった。

1章最終話です。

1章6、7話の話が全て無いことになりましたが、すべてルチーナさんのせいです。

魔法についても、ほんとは3属性しかありません。

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