妹を庇う、そしてネコへ
なんか日常系とバトル系を掛け合わせるって謎な感じがしますよね……
のんびり暮らす時はほんとにのんびり暮らしていて、バトルが入ってきたらガチバトルにならない程度にバトルさせます……はい。
基本的にあとの展開は何も考えずに適当に伏線っぽいものを置いて書いてるので後々変えたい設定とかを普通に変えたりするのであんまり気にしないでいただくと嬉しいです(方針固めてから書きましょう)
※現在、改稿祭り真っ最中なので、読み進めると話がおかしくなってるところがあります。
文字数(空白・改行含まない):4153字
突然だが皆にちょっとした質問をしたいと思う、今までこんな体験したやつが俺以外にいるのか確認したくてな。
まず1つ目、君たちは転生したいと思ったことがあるだろうか、
まぁ異世界もののラノベとかアニメを見るひとなら思った人もいるとおもう。でもそれってその主人公がめちゃくちゃ強くて異世界イージーモードってのよく見かけるけど、実際魔法も使えないし剣だって持ったことも無い、魔物と恐怖されている生き物なんて居ない地球から来た一般人が生きていくには過酷すぎる。それでも異世界に行きたいって人は相当なもの知らずか絶景を堪能したいかの2パターン。
そして2つ目、君たちはネコになりたいと思ったことはあるだろうか
これは人によって違うと思うが、ネコになってみたい、ネコになって普段とは違う感覚、違う景色を楽しみたい。ネコになって普段できない「甘え」をしてみたい、ネコになって女の子と一緒に…まぁこんなところだろう。
ネコにはなりたいけど一生ネコってのは嫌、そんな人もいるだろう。
それじゃあ最後に3つ目、君たちは転生してネコになったことはあるだろうか、勿論ない……とは言いきれないがほとんどの人がこう考えることは無いだろう、断言出来る。ネコになることは疎か転生なんてとんでもない。
だけど俺、猫塚健は転生して、ネコになったのだ。
どうして転生したのか、そしてどうしてネコなのか、正直原理なんて一切わかっていないが、それまでに起きた流れだけ少し簡単に…いや結構長く語るかもしれないがを説明しよう。
まず俺、猫塚 健(以後ケン)がどんな人間なのかだが、特にこれといって得意なことも下手なことも、偉業を成し遂げるような事もした事の無い、ふつーの人間だった。ちなみに毎日、自宅警備(ニート生活)と仕事探しに勤しんでいる。
家族は両親に妹と俺の4人、叔父叔母は既に他界している。
前文でも言ったように、特に何かあるわけでもなく、毎朝7時ぐらいに起きるよう体内時計が設定されている。我ながら生活リズムは取れている気がする。
7〜8時になると両親は我が家の経費を支えるための稼ぎへと家を出る、そして両親が出るより先に高校生3年の妹、猫塚 結望が学校へと家を飛び出して行った。ちなみにその日は高校の卒業式だったらしく、両親に「来なくていい!」と半照れで言って家を出ていった。
俺は実は両親が会社に有給をとってこっそり妹の卒業式を見に行くことを知っていたが、別に妹に言うあてもなかったので何となく秘密にしておいた。
そして俺は暇になった。仕事探し中のニートと言っても、引きこもっていたりゲーム三昧だったり、親のスネをかじっている事に変わりは無いものの、別段悪い生活を送っている訳では無い。仕事が見つかるまでの間ほぼ毎日家事をやりまくっている。家庭で唯一なにもしてない人間にならぬようせめてもの償いである。
3人が家を出ていったら家の隅々まで掃除機、雑巾をいき渡らせる、そこまでやる必要ある?と聞かれるかもしれないが、そこまでやるくらいに暇なのだ、仕方ない。
1時過ぎ、そろそろ腹が減り飯を作ることにした、昼食は適当に俺の作った炒飯を妹(卒業式が予定より早く終わったので1時ぐらいに帰ってきた)とがぶがぶと食った。
そのあとも本を読むなり求人サイトを眺めるなりなんなりして時刻は16時、俺は妹と一緒に晩飯の食料を買いにスーパーへと足を運んだのだ。別に冷蔵庫にある食材だけで作れるっちゃ作れるが、妹の卒業記念で奮発しようと思った結果がこの考えに行き着いた。
だけど、これが間違いだったのかもしれない。妹は「別にいいよ〜」とか「兄ちゃんの作る飯は上手いからなんでもいい!」などと言っていたが、人生に何度もない学校卒業記念日だ、何かしら豪華な景色にしよう、そう思ってスーパーで色んな食材を買った、いつもの食料調達より重い荷物を両手にぶら下げていた帰宅途中、それは突然襲った。
毎日渡る横断歩道、信号が青の時に渡れば歩行者側が安全に車道を横断できる道。だがその歩道が完璧に安全という訳でもない。
信号が青になり、妹と一緒に歩き始めたその時信号が赤だと言うのに止まる気のない車が突っ込んでこようとした。一瞬なにか飲み間違えかと2度見した、そして運転席の人間の顔を見ようと覗いて見たらそいつは正気じゃなかった、少し遠くからでもわかる赤くなった顔、右手にハンドル、左手にビール缶。
そう、堂々と飲酒運転をしていたのだ。後ろからパトカーも追いかけてくる。
ここから早歩きで歩道を渡りきればその暴走車に当たらず渡りきれる、そう考えた俺は妹に「走って渡り切るぞ」と言い、2人で駆け足になって急いで渡った。
横断歩道は無事に渡り終えた、しかし迫り来るのはめちゃめちゃに酔った馬鹿野郎、当然の如く交通ルールなど無視していく。ずっと直進していくかと思ったその暴走車はわざとらしく急カーブ、その車の存在に気づいた対向車線の重そうな荷物を積みに積み込んだトラックが、急ブレーキをかけた。
「キュィィィィィ!!!!」とけたたましい音とタイヤ痕、ゴムの焦げた匂いが周辺に広がる、すぐ後に飲酒運転の暴走車は民家の壁に激突、こちらもまた派手な爆発音のような音が鳴り響いた。
中にいた奴は生きているのだろうか、見た感じ車の前方は思いっきり潰れていた。
「早く帰ろ〜!」
唖然として眺めていた俺に、もう既にかなり離れたところからそう催促する妹、こりゃ夕方のニュースに出てくるなぁと心の中で思いつつ、足を動かし妹に追いつこうとしたところで……
「ぎゃはぁっははははははぁぁぁ!!!!!」
先程の事故現場から不吉な笑い声が聞こえたすぐあとに
「ドバァァァッッッンン!!!」
その笑い声の主を中心にけたたましい音とともに車2台でも威力が全然足りぬような盛大な爆発が起きた。
一瞬、音が消えたかと思うとその時には自分の体は数メートルも吹き飛ばされていた。
「?!?!」
後ろを振り返った瞬間に飛ばされ、そして地面にたたきつけられる。
「お兄ちゃん?!」
どこからか妹の声がする、先に行っていたおかげか少し衝撃波がきただけで妹は無事みたいだ。
しかし時分の体がやばい、宙に浮いて受身を取ろうと思った時にはもう後頭部から地面にたたきつけられた、全身が痛いあの爆発はなんだったんだろう。
「…………………」
指1本動かすことが出来ないほど力が何も入らない。
そこで一体何が起きたのか状況を整理しきってない妹が俺の元に来て「兄ちゃん大丈夫?!」「救急車はよんであるから!もう少し頑張って!」などと嘆いていた気がする。
でもその時には俺の意識なんてもう消えかけていた。妹の声に応じようとしたけれど口が動こうとしない、妹が必死に呼びかけている中、俺は確信した。
俺、死ぬんかな
妹のまぶたから頬を伝って水滴が落ちてきた。そして救急車が近づいてる音がする。最近はすげえな、呼んだらすぐ来るじゃねえか、まあ近くに病院があるってだけなんだけど。
でももうダメだ。俺は死んでしまうのか、いやだな。もっと家族と一緒にいたかったな。でも、妹が卒業するまで生きててよかったのかも?そんなことも思ってたのかもしれない。
そして最後、俺の意識が途絶える直前、もう妹なのかも判断できないくらいになった時、こんな声が聞こえてきた。
「兄ちゃんが私の兄ちゃんでよかった……私は兄ちゃんのことが大好き……だから私はどこまでも兄ちゃんを追いかけるからね……待ってて………」
そう言って仰向けになっている俺をいたみなど知らずに抱きついてめちゃくちゃ大泣きしていた。そして車に跳ねられた衝撃でほとんど忘れていたが最後に言い忘れたことがある。
この妹、重度なブラコンであることを思い出した。
こうして今、俺は何やらすごそうな豪邸っぽい所へと転生をした。それもネコの姿になって。
なんか中継地点とか女神の祝福とか、チート能力かなんかをさずけてくれる、そんなもんなしに、いきなりこんな所に転生した。
途中「ままぁ!私この子の名前ミリーって名前にする!」とか「これからよろしくね!ミーちゃん!」などと金髪のなかなか可愛い女の子が俺を抱いてきた。
勿論転生直後はパニックだった。
確かに俺は目の前で車が激突するのを見た、そして帰ろうと思った矢先なにかでかい爆発がして体を吹き飛ばされた。その時に救急車の近づく音も聞こえて、命だけはたすかるかも?などと少し期待していたが、今この状況、病室で眠って見ている夢なのか、はたまたほんとに転生したのか、俺としては病室で眠っているほうに期待をしたい。仕事だって見つかってないのに。
だけどそのあとこの女の子と一緒に晩御飯を食べたりお風呂に入ったりして一日が過ぎ、今は金髪女の子とベットイン、正直ここまでリアルに感じることが出来る夢なぞ見たことがない。よってほんとに転生したのかもしれない。信じたい気持ちもなくはないが、できるだけ嘘であって欲しい、夢であって欲しい。ちょっと、いや結構寂しいのだ。
妹や家族、それ以外にもネットの友達、いわゆるネッ友もいたし、まだ読み切ってない書物だって沢山あった。正直言って家に帰りたい。でもそれは叶わぬ夢なのか……
あ、あとさっき金髪女の子とベットインとか言ったけど別にいやらしくないぞ!
俺ひとじゃないし、ネコだもん!
ちなみに晩御飯に出てきた料理を見た瞬間ここは地球じゃないことが分かった。
夢以外にも「ここは地球であって日本ではないけどどこか別の国に転移した」なんてことも考えていたけれどそれもなかった。
いろいろ見たことない料理だったし、その料理の肉の事「テソテリケの肉?!やったぁ!」って言ってたので明らか地球じゃない。異世界だと確信。もしかしたらこの家独自で言ってるのかもしれないけれど…
まぁ結構話しちゃったけどおおよそこんな感じで俺はネコへと転生したのだ、妹や家族との別れは寂しい、今すぐにでも帰りたい。そんな気持ちはあるが、帰る手段が見つかるまではどうにも出来ない、そもそもこのネコの姿で何が出来るのかも分からないし、今思えばこの世界の言葉が分かるのだっておかしい。 もう後戻りなんざできないかもしれない。
なので今は女の子と一緒に寝ることに専念するよ!それじゃまた明日の朝会おう…