6.第5階層
以前、2本ほど物語をなろうで書いていたのですが、そのどちらとも今は更新していません。主人公がチート過ぎて書いてても面白くなかったんです。読み返しても、やっぱり面白く無い。だからこの話の主人公はあくまでも『強者』であって、『最強』では無いと明言しておきます。
どうやらボス階層(恐らく5の倍数の階)はボス部屋のみのようだ。
「しっかし、これ、どうやって開けるんじゃろ?」
重厚そうで、何よりデカイ。それはもうデカイ。横幅およそ10メートル、縦は25くらいか?25って、プールかよ。それはいいとして、
「なぜ引き戸デザイン?」
そう、この重厚そうでデカくてダンジョンのボス部屋の扉というまさしく西洋のドアのために作られたような環境下でなぜに引き戸?っと、問題の一端を言っていたけど、重要なのはそこじゃなく、
「取っ手の位置が高いんだけど」
引き戸の取っ手がものすごく高い位置にある。15メートルくらい。これでは開けられない。いや、「取っ手以前にそんだけデカイなら重すぎて開けられんでしょ?」とかは無しで。
「ん〜〜、こういうのは触ってみたら自動ドアよろしく開いたりするのがお約束なんだが」
触ってみても開かない。
数分、扉を調べ続けても何もなかったので振り返ろうとして目に移った。
「石版か。今まで扉自体に夢中で気づかんかった」
さっそくその石版に触る。
スッ!!
「うふぇ!?」
急に25メートルもある引き戸が開いて変な声が出た。いやそれはともかく、開いた。
「どうしよ、挑もうか?レベル上げするか?」
10分ほど悩んだ末、興味に抗いきれず挑むことにした。
引き戸の先は通路になっていて、少し進むと大広間へ出た、小学校の体育館より少し小さいくらいか。そして、モンスターはいない。上から降ってきたり、地面を掘って出てきたりするだろうから『あれぇ?何もいないなぁ』MH4や4Gあたりの登場ムービーの演出みたいな感じだろう。
などと考えていると部屋の中心に黒い靄が。いや、部屋全体からも出始め、部屋の中心に向かって渦を巻くように集まっていく。
「きたか〜」
黒い靄は徐々に集まり、日本人と比べても小柄なの形を型どり始めた。そして、全て集まりきると、
「なんか派手なゴブリンだな」
やっぱりゴブリンのボスだった。なんかこう、醜い顔がより醜い。真っ赤に染まっていて、怒り狂ってるようだ。
そして今までのゴブリンの中で一番、様になる構えをしている。
「グガアァァァァァァアアアア」
咆哮とともに戦いは始まった。
◆◇◇◇◆
この、怒り狂うゴブリン、長いから狂乱ゴブにするか。狂乱ゴブは俺よりパワーはないが、スピードは圧倒的に負けている。
「うぬぅ、なかなか当たらんし、痛い……」
相手は此方に、かすり傷をつけるくらいしか攻撃力がない代わりに、時間が経てば経つほど此方の傷は増えていく。が、此方も全く攻撃が当たらないわけではなく、相手に当たると深めの傷を与えることができる。
結果、五分五分の泥仕合。ゴブだけに。………それに接近戦だから、魔法使うと自分も火傷しちまうから出来ねぇし。
まぁ、このままでも俺は勝つだろう。
相手は此方を仕留めうるだけの攻撃力を持ってないっぽいし、此方の攻撃が当たるたびにスピードは落ちている。
◆◇◇◇◆
まぁ、結果から言えば、俺が勝った。まぁ、かすり傷とは言え、全身傷だらけ。服もボロボロになってしまった。流石にボスは強かった。体感では1層に出たゴブリンの10倍くらいは強かった。今後、ボス前のレベリングは必ずやらないといけない。
フラグ的なことを考えていたが、特に何も起こらなかった。まぁ、ダンジョンの最初のボスだからな。あまり強くしたら誰も寄り付かなくなってしまう。何が目的かは知らんが、ダンジョンが現れた以上、なんらかの目的があるはず。例えば、人間が増えすぎたから神様的な何かが適度に減らそうとしている、とか。
まぁ、なんにせよ第5階層クリアだ。
地球上でこの作品の主人公に勝つことができる人物など存在しません。そう、地球上には、ね。




