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群衆からの半歩

町は、何も変わらなかった。

声の重なり方も、道具の置かれ方も、

一日の終わり方も。

二人になっても、特別な間は、生まれない。

だが――

引かない背中が、続く日数だけ、町の中に、積もっていた。

それを見る目が、

一つ、あった。

言葉を拾うためじゃない。

判断するためでもない。

ただ、嘲られても、形を変えない姿を、そのまま、覚えている視線だった。

ノアは、気づかない。

サジークも、知らない。

町は、今日も、問題なく動く。

そして――

観察は、すでに、始まっていた。

声は、もう、特別じゃない。

水を汲む音の合間。

籠が置かれる、ほんの一瞬の隙間。

刃が入る前の、短い呼吸。

いつもと同じ高さで、いつもと同じ長さで、俺は、同じ言葉を置く。

止まる者はいない。

振り向く者も、いない。

「はいはい」

「またか」

笑いは、軽い。

刃は、止まらない。

水も、途切れない。

背後に、サジークが立っている。

何も言わない。

口も、動かさない。

引く気配も、押す気配もない。

ただ、同じ速さで、そこにいる。

少し離れた位置で、若い男が、作業を続けている。

年は、まだ浅い。

身体は、細くも太くもない。

力仕事に、遅れてはいない。

だが、急ぐ様子もない。

手は、止まらない。

視線は、普段は、下に落ちている。

俺が言葉を置いた、その瞬間だけ――

ほんの一拍。

目が、上がる。

誰かを見るためじゃない。

俺を、捉えるためでもない。

空気の位置を、確かめるみたいに。

すぐ、戻る。

籠の中。

足元。

手の動き。

誰かが、鼻で笑う。

「真面目だな」

「疲れてんだろ」

軽い声だ。

作業を乱すほどでもない。

そのときも、若い男の顔は、変わらない。

眉も、動かない。

口元も、揺れない。

笑いにも、同調しない。

否定もしない。

擁護もしない。

ただ、同じ作業を、同じ速さで、続けている。

俺は、それを、見ていない。

視線が上がったことにも、変わらなかったことにも、意味を、置いていない。

俺の意識は、いつも通りのところにある。

刃を置き、縄を整え、手順を、次に送る。

考えているのは、人じゃない。

反応だ。

止まるか。

止まらないか。

笑うか。

怒るか。

無視するか。

それだけを、毎日、同じように見ている。

町は、問題なく動いている。

子どもは走り、声は重なり、昼は、確実に進む。

変わらない。

今日も、昨日と同じだ。

――そのはずだった。

だが、その流れの中で、

一つだけ、

“揺れていないもの”がある。

音にも、乗らない。

笑いにも、混ざらない。

流れに、逆らいもしない。

ただ、同じ速さで、同じ形を、保っている。

それを、若い目が、黙って、見ている。

評価もしない。

結論も、出さない。

まだ、何も選ばない。

まだ、近づかない。

だが――

見ているだけの時間は、すでに、始まっていた。

それは、特別な区切りを持たない。

終わったわけでも、始まったわけでもない。

ただ、日々の中に、そのまま、重なっていく。

そして――

今日も、人が多い時間が来る。

声が重なり、足が交差し、用件が切れ目なく行き来する。

今日は、笑いも、少し多い。

俺は、いつも通り、同じ隙間に立つ。

刃を置き、縄を整え、順番を確かめる。

言葉を置く位置も、変えていない。

「……誰のおかげで、日が毎日、昇れる?」

声は、上げない。

下げもしない。

通るかどうかを、試す調子でもない。

「はいはい」

すぐに、笑いが返る。

今度は、早い。

「また始まった」

「真面目だなあ」

言葉が、軽く重なる。

作業は、止まらない。

俺は、続ける。

昨日と、同じ速さで。

「……畑が実らなくなったら、俺たちは、どうする?」

言い終える前に、別の声が割り込む。

「そんなの、考えても、しょうがないだろ」

籠を持ったまま、歩き去る。

振り向かない。

笑いが、広がる。

大きくは、ならない。

だが、場の空気を、確実に軽くする。

俺は、言い返さない。

語調も、変えない。

短くもしない。

「……雨は、誰の都合で、降ってくる?」

「……お前らが、それを決めてると思ってないだろ?」

誰かが、鼻で笑う。

「今日は哲学か?」

冗談が、前に出る。

場は、そのまま、前に進む。

それでも――

俺は、置く。

同じ言葉を。

同じ高さで。

背後に、サジークがいる。

笑わない。

眉も、動かない。

擁護もしない。

反応もしない。

ただ、位置だけが、変わらない。

少し離れた場所で、若い男が、作業を続けている。

籠を運ぶ。

水を汲む。

動きは、止まらない。

だが――

笑いが起きた、その瞬間。

手の速さが、ほんの一拍、変わる。

止まらない。

乱れもしない。

ただ、見る側の速さに、なる。

「……なあ」

別の声が、横から飛ぶ。

「毎日、同じこと言うな」

軽い調子だ。

苛立ちでも、拒絶でもない。

ただ、流すための一言。

俺は、顔を上げない。

「……同じだから、言わないといけないんだ」

それだけを、置く。

「意味、あるのか?」

さらに、別の声。

今度は、笑いを含んでいる。

本気で答えを求める問いじゃない。

場を、軽くするための投げだ。

「……あるかどうかは、分からない」

一瞬、間が空く。

笑いが、また一つ、混じる。

「分からないのに、言うのか」

「変わってんな」

誰かが肩をすくめる。

作業は、止まらない。

俺は、答えない。

沈黙で押すわけでもない。

同じ作業をしていた男が、ふと口を開く。

「……まあ、言ってることは、筋は通ってるけどな」

笑い混じりだが、否定ではない。

「……確かに、雨は、俺たちの都合で降ってこない」

「……それは、運に任せるしかない」

言い切りでも、結論でもない。

事実を、並べただけだ。

その瞬間――

少し離れた場所で、若い男の視線が、上がる。

俺を見るわけじゃない。

話の意味を追うでもない。

言葉が、どこに置かれたかを、確かめるみたいに。

ほんの一拍。

すぐに、戻る。

籠の中。

足元。

手の動き。

背後で、サジークは動かない。

笑いが肩をかすめても、半歩も、位置を変えない。

誰も、守らない。

誰も、攻めない。

世界は、笑いながら、

作業を続けている。

俺は、言い切る。

声を整えもしない。

「……その“運”を、左右してるものは、何だと思う?」

返事は、来ない。

俺は、続ける。

「……だから、俺たちは、生きるために」

「……その見えないものに、頼るしかない」

言い聞かせる調子じゃない。

答えを求める言い方でもない。

「……それを、思い出せと言ってるだけだ」

背中が、増える。

興味を失った背中だ。

歩き去る足音。

籠の擦れる音。

空気は、すぐに、元に戻る。

戻る速さも、もう、分かっている。

だが――

若い目だけは、戻らない。

空気は、すぐに、元に戻る。

戻る速さも、もう、分かっている。

だが――

若い目だけは、戻らない。

言葉じゃない。

内容でもない。

笑われても、形を変えないこと。

相手に合わせて、速さを変えないこと。

その一貫性だけが、音もなく、静かに、刻まれていく。

まだ、問いはない。

まだ、言葉もない。

だが――

見ている理由だけは、すでに、そこにあった。

そして、日常は、何事もなかった顔で、夕方に向かい始める。

作業が、ほどけ始める時間だ。

籠は端に寄せられ、道具は数を減らし、声は要点だけを残して、低くなる。

人は、散っていく。

急がない。

だが、同じ場所には、留まらない。

俺は、刃を布に包む。

順番は、変えない。

背中に、気配がある。

振り向かなくても、分かる距離だ。

その少し横――

サジークの近くに、若い男が立つ。

並ばない。

だが、離れてもいない。

二人とも、前を見ている。

視線の高さは、同じ。

だが、向いている先は、少し違う。

しばらく、音だけが続く。

水の名残り。

布が擦れる音。

遠くで、子どもが走る気配。

誰も、急がせない。

誰も、区切らない。

「……なぜ」

声は、低い。

若い。

呼びかけでもない。

探るための音でもない。

「なぜ、あの人を信じた?」

問いは、短い。

だが、軽くはない。

俺の名は、出ない。

視線も、こちらには来ない。

――最初から、対象じゃない。

サジークは、すぐには答えない。

刃を置き、指先で、付いた汚れを払う。

考えている。

だが、理由を探している様子じゃない。

どこを見ていたか。

それだけを、なぞっている。

「……信じてはいない」

声は、静かだ。

否定でも、距離を取る音でもない。

若い男は、動かない。

否定を、待っていたわけじゃない。

「ただ――」

一拍。

「自分の立ち位置を、引かないのが、気になった」

それだけだ。

理由じゃない。

説明でもない。

視点が、そのまま、置かれただけだ。

「笑われても」

「流されても」

列挙というほど、整えない。

「毎日、同じ位置に立ってる」

確認だ。

評価じゃない。

「あいつの身分を見たら」

「得も、ない」

「守ってくれる奴も、いない」

一つずつ、落とす。

積み上げない。

「それでも」

間が、入る。

「自分の言葉を、曲げない」

若い男の指が、わずかに動く。

籠の縁を、掴み直す。

力は、入れない。

だが、離しもしない。

「……それだけで、そっちに立つのか?」

問い返しだ。

だが、反論じゃない。

確かめるための、低さだ。

「……それだけだ」

サジークは、肩をすくめない。

言葉を、強めもしない。

「続ける理由が、見えないのに」

「まだ、続けてる」

若い男は、黙る。

視線が、地面に落ちる。

だが、重くはならない。

俺は、何も言わない。

呼ばれていない。

聞かれてもいない。

それで、いい。

――そこで、場が、少しだけ、動く。

作業は、終わりに向かっている。

人は、道具を寄せ、声を落とし、帰る順を、探し始める。

町は、何もなかった顔で、次の時間へ、進んでいく。

サジークは、同じ位置にいる。

前を見ている。

背筋は、崩れていない。

若い男は、半歩だけ、間を詰める。

並ばない。

だが、言葉が、外に漏れない距離だ。

「何の得も、ない」

サジークが言う。

問いでも、結論でもない。

確認の続きを、そのまま、置いた声だ。

「評価も、ない」

若い男は、頷かない。

だが、否定もしない。

「笑われてる」

一拍。

その間に、籠が置かれる音が入る。

誰かが冗談を言い、

短く、笑う。

「それでも」

サジークは、

言葉を、足す。

「同じことを、言う」

強めない。

まとめない。

ただ、置く。

若い男の中で、何かが、揃い始める。

――嘘なら、続かない。

――効かせたいなら、形を変える。

だが、変えていない。

言葉も。

位置も。

間も。

毎日、同じ場所で、同じ調子で、同じ隙間に、置いている。

――成功のためじゃない。

――勝つためでもない。

若い男は、視線を上げる。

あの位置を見る。

声が届く場所。

笑いが、重なる場所。

――だから、残る。

効かなかった言葉ほど。

形を変えなかった態度ほど。

「……なるほど」

声に出たのは、それだけだ。

納得でもない。

宣言でもない。

だが、判断だけは、もう、終わっていた。

信頼は、正面から、渡されなかった。

言葉は、本人を、通らなかった。

横から、静かに、移動しただけだ。

若い男は、まだ、歩かない。

近づきもしない。

だが――

足の向きだけは、もう、決まっていた。

日が、また、巡る。

特別な区切りは、ない。

次の日も、町は、同じ速さで始まる。

水は汲まれ、籠は運ばれ、声は、用件だけを残して行き交う。

新しい日だが、配置は、変わらない。

――少なくとも、そう見える。

ノアは、いつもの場所に立つ。

刃を置き、縄を整え、手の順を、確かめる。

言葉は、まだ、口にしない。

その前の間を、身体が、覚えている。

少し離れた位置に、サジークがいる。

昨日と、同じ距離。

並ばない。

だが、引かない。

さらに、その外側。

群衆の輪から、ほんの、半歩ほど。

若い男が、立つ。

作業の手は、止まらない。

視線も、上げない。

誰かを見るための動きも、ない。

ただ――

足先だけが、群衆の内側を、向いていない。

サジークは、昨日と同じ位置にいる。

若い男は、重心を、ほんの少し、内側に移す。

半歩にも、ならない。

足音は、立てない。

砂利も、鳴らさない。

――だが、距離は、確かに縮んだ。

誰も、気づかない。

視線も、止まらない。

「で、それ、どこ置く?」

別の声が、流れを切る。

「端でいい」

ノアが答える。

籠が動き、作業が、戻る。

警告は、もう、背中側に回っている。

若い男は、そこで、止まる。

並ばない。

だが、群衆側でも、ない。

――少し、近い。

それだけだ。

ノアは、まだ、気づかない。

視界の端に、違いは、入らない。

町は、今日も、問題なく動く。

子どもは走り、誰かが笑い、誰かが、短く怒鳴る。

何も、変わらない。

だが――

仲間は、宣言もなく、音もなく、数えられないまま、増えていく。

ただ、立つ位置だけが、少しずつ、変わっていった。

誰かが集めたわけじゃない。

呼び止めた声も、合図もない。

ただ、同じ時間に、同じ場所に、人が多くなる。

それだけのことが、繰り返される。

人が多い時間だ。

声は重なり、笑いは軽く、用件は短い。

立ち止まる理由は、誰にもない。

いつもの流れの中で、ノアは、同じ隙間に立ち、同じ高さで、言葉を置く。

「……当たり前な日常の中に、神聖なものは、たくさんある」

「日が昇ることも、雨が降ることも、畑が実ることも」

「俺たちは、それを、忘れやすい」

間は、ほとんど生まれない。

「また始まった」

誰かが、作業の手を止めずに言う。

「今日の説教は、長いな」

別の声が、笑い混じりに被せる。

「ノア、占い師にでもなったのか?」

冗談が、前に出る。

笑いが、二、三拍。

長くは、続かない。

ノアは、言い返さない。

声量も、口調も、変えない。

短くもしない。

ただ、言葉を、最後まで置く。

サジークは、動かない。

視線も、上げない。

刃の位置だけを、確かめている。

守りもしない。

止めもしない。

ただ、同じ場所にいる。

少し後ろ。

若い男は、見ない。

笑いの方向にも、ノアの方にも、視線を向けない。

手は、動いている。

籠の縁を持ち直し、重さを確かめ、次の動作に移る。

流れの外に出ない。

だが、流れにも、乗らない。

「なあ、聞いてる?」

からかう声が、空気を探る。

答えを求めているわけじゃない。

反応があるかどうかを、確かめるだけだ。

「ノアさ、聞いてないふり、上手いよな」

笑いが、短く続く。

受け流している。

そう見せかけている。

――そういう意味での言葉だ。

若い男は、反応しない。

眉も、口元も、動かさない。

視線も、上げない。

足の位置も、変えない。

手は、止まらない。

籠を持ち直し、

重さを確かめ、

次の動作へ進む。

――逃げているわけじゃない。

――だが、踏み出してもいない。

聞こえなかったふりを、している。

だが、聞いていないわけでもない。

ノアは、言葉を置き終え、作業に戻る。

刃を持ち替え、角度を決める。

動きは、昨日と同じだ。

「ほら、次」

誰かが言う。

籠が動き、

列が詰まり、

流れは、すぐ戻る。

若い男は、同じ場所にいる。

群衆側ではない。

並びもしない。

――聞いていない“ふり”

それは、無関心じゃない。

勇気でもない。

決めていない、という態度だ。

今、立ち位置を変えれば、

感情が先に出る。

言葉に、飲み込まれる。

だから、

一歩も、引かない。

一歩も、踏み出さない。

判断を、保留にしたまま、距離だけを、保っている。

町は、今日も動く。

笑いは続き、からかいも、消えない。

それでも――

立つ位置だけは、変わらないままだった。

そのまま、何も起きない一日が、終わる。

日が、変わる。

特別な区切りは、ない。

朝の湿り。

昼の乾き。

夕方の影。

それが、同じ順で、巡ってくる。

ノアは、また、同じ場所に立つ。

同じ隙間に、

同じ言葉を、

同じ調子で、置く。

返ってくる反応も、もう、決まっている。

「はいはい」

「またそれか」

「後でな」

誰も、止まらない。

誰も、怒らない。

町は、機能したままだ。

サジークは、すでに、そこにいる。

位置は、変わらない。

言葉も、増えない。

ただ、引かない。

若い男は――

まだ、何も言わない。

距離は、昨日と同じ。

群衆側でも、

並ぶ位置でもない。

半歩、外れたまま。

誰かが笑う。

誰かが、冗談を重ねる。

「今日は、短かったな」

「調子、悪いんじゃないか」

若い男は、聞いていないふりをする。

視線は、地面。

手は、作業。

態度は、昨日のまま。

聞こえなかったわけじゃない。

聞き流しているわけでもない。

ただ、反応を返さない。

今ここで、うなずけば、笑えば、距離を詰めれば――

その瞬間に、自分の中の重さが、動いてしまう。

だから、動かない。

――早くは、選ばない。

だが、忘れても、いない。

日が、また変わる。

雨が降る。

畑は、潤う。

誰も、困らない。

言葉は、当たったとも、外れたとも、言われない。

世界は、何事もなかった顔で、同じ速さで、続いていく。

だが――

あの立ち姿だけは、変わらない。

同じ場所。

同じ距離。

同じ高さ。

笑われても、流されても、背中は、揺れない。

言葉を、曲げない。

短くもしない。

強めもしない。

効かせようともしないまま、立ち続けている。

ノアは、変わらない。

同じ隙間に、同じ言葉を、同じ調子で、毎日、置き続ける。

若い男は、まだ、言わない。

近づきもしない。

離れもしない。

だが――

ノアの側につかない理由が、その姿を見るたびに、削られていく。

否定するには、揺れなさすぎる。

反論するには、変わらなさすぎる。

賛同するほど、分かってはいない。

だが――

無視し続けるための理由も、見つからないままだった。

納得したから、ノアと一緒に立つわけじゃない。

ノアの言葉が、正しいと分かったからでもない。

ただ、揺れない姿を、揺れないまま、毎日、見せられ続けて――

無視し続けるために、必要だった力だけが、少しずつ、削られていく。

それだけの時間が、静かに、積み重なっていく。

町は、今日も動く。

笑いは続く。

からかいも、消えない。

その中で、選ぶのが、遅い男は、まだ、言葉を持たずに、揺れない背中を、見続けていた。

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