表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/16

バスケで無双したいんすけど

 僕は部活でバスケやってるけど、ちょっと背が低くて、だから補欠で、めったに試合には出してもらえない。

 だけどバスケで無双したい。

 そんなことぼ~っと考えていたら、ネットで「異世界ショップ」というのがあって、アクセスを見るとそれは街裏の路地の、つまり引っ込んだところにあったのだけど、とりあえず行ってみた。


「こんちわ」

「いらっしゃいませ。ええと、どんな異世界をお探しで?」

「僕バスケで無双したいです!」

「バスケットで無双? はぁ~、そりゃまたどうしたもんでしょう」

「僕中学でバスケやってて、でも補欠…」

「そうですか。そうするとつまり、バスケットのレベルが低く、あなたでも名選手になれるような異世界を探しておられるということですか?」

「そうです♪」

「だけど、はぁ~、そんな異世界あったっけ?」

「ないんですか?」

「う~ん。困りましたねぇ」

「そうか、やっぱりないんですね。ええと、それじゃ…」

「ああ、ちょっと待って。そういえばありますよ。あります。ちょうどいい異世界が」

「本当ですか?」

「ただしその異世界でバスケットが盛んかどうかは分かりません」

「はぁ」

「もしかするとその異世界ではバスケットなんか存在しないかもしれない」

「存在しない?」

「だけどもしそうであったとしても、そこであなたがバスケットを広めればいい。バスケットの先駆者として無双できますよ。それに、仮にその異世界でバスケットをやっていたとしても、そこであなたは間違いなくバスケットで無双出来るでしょう」

「そうなんだ! だけどどうしてその異世界で、バスケで無双できると言えるのですか?」

「その異世界は森の奥にあります。そしてそこには大変勤勉な人たちが住んでいます。しかも綺麗なお姫様もいますし」

「そうなんだ! そりゃいいや。じゃや、そこへ行こうかな♪」

「そうですか。行きますか?」

「はい! で、そこはどんな異世界ですか? で、僕、そこでバスケで無双?」

「そうです。実は、そこは森の奥に住む小人たちのいる異世界なのです。だからあなたは、きっとそこでは国一番の、背の高い人間といえるでしょう」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ