プロローグ
こちらはNL→BLに移行する物語編成になります。
まずはお試しでプロローグのみ載せさせていただきました。
本編開始まではもうしばらくかかります。
最近ようやく始めたお見合いの釣書の中に懐かしくも予想外の人物を見つけた直史はまじまじとその写真を眺める。
直史の記憶にある姿からより大人っぽくなり着ているスーツが良く似合う。
なんで選り取り見取りだろうに婚約破棄なんて醜聞のある自分にわざわざ釣書を寄越してきたのか気になるが、どうせ会わずに断れる家柄ではないので、会った時に直接聞けば良いだろう。
写真に写る中高のクラスメイトだった本郷光希を見てそう考えた。
◆◆◆
直史と光希は中高一貫校で時々クラスメイトになるぐらいの顔見知り程度の知り合いだった。
当時直史は婚約していた女性と一緒にいる事が多く、光希は良家の子女が通うこの学校の中でも上位に位置する家柄で取り巻きや目立つ生徒と一緒の事が多かった。
直史が婚約したのは10歳の頃。その当時は普通に友達のような感覚で接し段々意識していき政略とは思えないぐらい仲睦まじかった。
直史はこのまま婚約者である花方由美とずっと一緒に生きていくんだと信じて疑わなかった。
診断結果で直史がΩ、由美がαとわかるまでは。
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