表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/44

カノン・ミレーネ

 その後、黒ゴーレムを倒した僕と少女は街のカフェに入った。

「さっきはありがとう」

「いえいえ」

 僕は首をふった。ぶっちゃけ、こんな綺麗な人とランチできている時点で大満足だ。

「ねぇエルフの国を襲った大火災、知ってる?」

 エルフの少女はそう尋ねてきた。

 エルフの国は数年前、謎の大火災で滅んでいる。火災のせいでエルフの大半は死滅してしまったのだ。

「あの火災、原因は謎扱いになってるけど、私はあの日エルフの国を燃やす男をはっきり見たの。人間だった。私はずっとそいつを追ってる。あんた何か知らない?」

 エルフの国全焼事件にそんな裏がったのか。

「それはわかんないけど、()()しかいないS級冒険者の一人が火のスキルを使うって聞いたことあるよ」

 ちなみにその冒険者は僕が所属しているギルドにいるらしいが会ったことはない。

 更にちなむと僕はC級だ。昇級は個人の強さで決まるため、自分にバフがかけられない僕は万年C級なのだ。

「なるほど。あの、その、もし良かったら、私とパーティー組んでくれない?」

 まさかの提案だ。てっきりいきなりあんなことしたから嫌われてると思ってた。優しい人なんだな。

「いいですよ。僕もさっきパーティー追放されたんで」

「え? どういうこと?」

 僕はパーティーを追放された経緯を彼女に話した。

「何その酷い話! 私が一言文句言ってくる!」

「まあまあ」

 怒る彼女を僕は宥める。

「でもパーティー僕と君しかいないね」

「いいじゃない私と……そういえば自己紹介がまだだったわね。私はカノン・ミレーネ。スキルはエルフ秘伝のスキルの一つ【五大魔術(ごだいまじゅつ)】よ」

「僕はウロナ・ポーン。能力はさっき見せたバフだ。よろしく」

 こうしてカノンとパーティーを組むことになった。

「それにしても何で僕と?」

「それは……また、キスして……」

「お待たせしました。イカ墨パスタです」

 注文していたイカ墨パスタがきた。定員さんに軽く会釈してパスタを受け取る。

「そういえばなんか言おうとしてた?」

「な、なんでもないわよ!」

 え? なんで怒られたの?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ