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【本編完結】小学生で迷子になっている   作者: へますぽん
王都 十三歳〜

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パン食い競争

ちょっとした催事。客足の落ちる夏、商店街の大売出に併せて広場には近隣の村からも加工品の露天が出る。大道芸も来る。イベントも実施する。

去年は腕相撲大会で大いに盛り上がったが、参加者はしゃぎ過ぎで腕の故障続出、仕事に影響が出過ぎとおカミさん連からブーイングが激しく今年は企画を変えた。


「フレッド。ねえ。フレッド。お願い」

それに先立って搬入に駆出されていたわたしは、懇願する。

「明日の催しに参加させて。一生のお願い」

「なにがあるの?」

「30分食べ放題」

「…?」

袖を引いてゴネてる。作業を止めるわたしの元にカイが来る。

「テオ。それ違う。大食い大会だから。デカいおっさんがモリモリ食べるから、敵わない」

「だって参加費で大きなソーセージパン8個食べたら元が取れるから!」

「8個だろ?普通に買えばソーセージパン以外に甘いフィリングの入ったのとかドーナツとかいろいろ食べられるぞ」

「お腹いっぱいになるまで食べてみたいんだってば」


カイとフレッドは顔を見合わせた。

「泣くな。いまひもじいわけじゃないだろう。…そうか。いよいよか」

「こないだから腹減らしてたな」

「食べ盛りかー」


頷きながら明日は休んで参加を許される。



朝食を抜いて午後からの参戦に備えようとするとフレッドが咎める。

「食べないと腹がビックリするから、ちゃんと朝飯は食べろ」

そういえば朝ご飯食べても10時のおやつに弁当2つくらいイケるんだった。

ゆで卵を挟んだパンとスモモを皮ごと3個かじり、腹一杯芋と菜っ葉のスープも飲む。

腹の膨れた感覚は所詮スープなので、昼前には飢餓感が戻ってくるだろう。

「テオの食べ方豪快になってきたな」

「やっぱりお手本が目の前にあるから」


参加費の銀貨を握りしめ、なんだか呪われているような腹の虫に急き立てられて催し物の広場へ向かう。

これって天然の空腹なの?魔法がかかっているんじゃないの?

お付き合いありがとうございます。

続きは明日の朝6時です


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