魔物討伐7
「なぁ。もう60以上狩ったから、いいんじゃないか」
「もう一日予定したけど、これ以上は風邪ひきそうだし」
フレッドとカイが日和っている。
直接吹きつけていないけど、トカゲに惜しみなく浴びせるお湯の飛沫が風で散る。
トカゲに対峙していると頭から飛沫を浴び放題だ。
仕留め次第、着替えとタオルを渡しているけど手袋も濡れるから手もかじかんで凍えている。
「動いてるから寒いってほどじゃないけど」
「明日、予定が完了したことと増えていること報告しにゆく。テオ。矢傷と剣の傷のあるメス個体を32体荷馬車に出しておけ。お前の手口が判るのはナシだ」
ロブ言われて矢傷のトカゲを選ぶ。矢で仕留めるのは最初だけなので少ない。あと単独でいたオス個体。斬られたトカゲと合わせて32はギリギリ。
村からトカゲを搭載した荷車を出してもらおうとすると
行きは私たちがいるから出て行けるが、帰路が危うい。と断わられる。
そんなこといっても物資も不足するから調達がてら出る必要に迫られている。
トカゲをもっと減らさないと春の農作業への影響も大きくなってしまう。
アポイントもなく獲物を裏口に届けに行くと家令が完了のサインをくれた。
想定以上に繁殖していることを告げる。
もっと狩ってゆけと言われたが
警護の先約があるのでもう王都に帰らないと間に合わないと言い訳した。
窓口にアスタさんがいるので、嘘をついてもバレる。先約にギリギリ合わせている。
早々に完了報告を現地で出して依頼を終わらせてしまう。
「もう呼び戻されないように手をうてよ」
アルがロブの後ろで囁いていた。
帰路は皆騎馬で帰るので早い。その上、日の出前から出発して日没ギリギリの宿場まで粘る。
「フレッド。地図で見るとずいぶん遠回りに見えるよ?」
「トカゲの相場が良い街に卸しに行くからな」
「…トカゲ相場。そんなに違うの?」
「トカゲの効果が強く信奉されてるのよ」
「…効果?」
「効くらしい。殊に今回のトカゲは珍しい。きっと人気が出る」
なにに効くんだ?
「子宝祈願だよ。珍しい生き物の角や肝、生殖器とかに人気がある」
カイがいつものように教えてくれる。
「あやかりたいなら、ウサギとかネズミとか繁殖しやすい生き物にすれば良いのに。手に入りにくい時点であまり繁殖してないじゃん。効果が怪しいって分かりそうじゃないか?」
「じゃあ、この大繁殖中のトカゲは効果強そうだね」
大きく北に迂回してトカゲを売りにゆく。
お付き合いありがとうございます
続きは明日の朝6時です
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