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【本編完結】小学生で迷子になっている   作者: へますぽん
王都 十三歳〜

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魔物討伐3

食糧や着替え、野営道具、買えるだけ買った矢を含む武具をまとめて馬車と馬でチンタラ出発する。

早く来いと言われているので、それらしく振舞うが行きたくないのだ。

傷が塞がりつつあるディックは馬車に載せている。

夜ごと包帯の巻き替えと称しグズグズのミイラに仕上げ、痛いの痛いの飛んでいけを唱え張り倒されている。

ずっとカイとディックの指導を受けているのに包帯の巻き方が上達しない。

もっと伸縮性のある『良い包帯』が開発されるべきだ。


片道馬車で4日、海に近い領都へ向かう。


大河の河口のデルタに運河を巡らせ仕分けた交易品を小舟で運んでいる。

各地と交易路が繋がり港湾は整備されている。

土地は肥沃で気候が温暖なこともあり穀物も良く育つそうだ。

休耕地で肥育する家畜ものびのびと肥え太りお貴族様御用達。


街を見下ろす小高い丘の上の館の裏で執事サマの領地自慢を聞き流し、

繁殖地と目される近郊の村へ行くよう指示を受ける。


丘の間を縫うように流れる川のほとりの村は一転して緊張感に包まれている。

丸太の柵で外周を囲い、昼夜やぐらに見張りを立てているが見つけたところで対抗手段は幾らもないのだ。

俊敏で強靭で賢しい爪の悪魔。それが群れを成して村の周りを徘徊しているという。


「今の季節なら夜はいないのです。暖かくなると夜も現れますが」

櫓で見張りをするおじさんがいう。

繁殖場所(コロニー)をご存知ですか?」

ロブが丁寧に尋ねる。

丘の切り立った崖が木々の向こうに見える場所を指して

「あんな感じの岩のところらしいんですが。近寄ることがないので」

危ないからね。


わたし達は二人組で交代に櫓の見張りに入ることになった。

早朝から昼。午後から日没。

警戒しているのか矢の射程圏には入ってこない。

吹きさらしの櫓の上は早朝も夕方も寒い。

立っているだけなので身体が冷える。

革の手袋をしても指がかじかむ。

つま先も冷えて痛い。


お付き合いありがとうございます

続きは明日の朝6時です


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