ロバートは留守
王都帰りで垢抜けしたと町内で評判のフレッドさん、この頃業務がちょっと変わったらしい。
今までの運搬系の警備ではなく店主の背後に控える警護の依頼があるそうだ。上着着て上品にしなくてはならない。
ギルドで身なり、立つ、誘導する、上座下座、戸の開け方、他。最低限の指導を受けたそうだ。
「身体ラクだけど気ぃ遣うぅー」
「呑気がバレたら台無しですからね」
「丁寧に話すのもしんどい」
「ハイだけ言っていればよろしいのですよ。無口な方が不気味さが演出されてお得」
付け焼き刃の強面を頑張っているらしい。
行きつけの床屋で王都風スタイルの維持をしつつ厳つさを出すにはどうするべきか討論を重ねているという。
足掻いても、レッサーパンダの威嚇行動並じゃないか?
それでも街中で過ごすときは王都で買い足した服を着て、年頃らしいオシャレを楽しむようになった。褒められてその気になる素直な好青年である。
ここは竜の絡んだ剣とか十字のネックレスを着けさせるべきじゃないのか!!
それは10代か。いや、でも、そんなグッズを贈るお嬢さんの登場を期待してやまない。
わたしは昼の時間にいずれギャロップを習得するべく通っている。
全力で逃げる為に必要な技術だ。
疾走させるほうが危険?
しかし、ドドドッ、ドドドッって走る姿を見るとわくわくする。棒馬の足の動きを真似ようとして馬にガン見された。
騎手は小さい方が良いそうなので、非力さに挫けることなく続けている。
牧場のジョンさんはスリングショットの手ほどきもしてくれた。
たかだか礫だと思っていたら、存外凶悪で、殺傷力高い。
ジョンさんは鳥など仕留め、おかずの足しにと土産にもらった。
雨の日はラディグルのリボンでロゼッタや髪飾りのサンプルを作る。
それとフレッドさんから聞いた話を地図に記入する。
アレを買ってコレを食べる。熊に注意。みたいな話を書きこむと今にもリアルになってきそうな気持ちになる。
ロブさん達の留守はそんな感じで過ごした。
お付き合いありがとうございます
続きは週末なので2話更新します。朝6時と夜8時頃です。




