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【本編完結】小学生で迷子になっている   作者: へますぽん
番外編

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225/230

新しい業務

穀倉地帯に大規模な魔物の食害が出たために→

飢饉や流民が発生した近隣国の影響が本邦にまで波及→

国境付近の治安悪化のみならず今後の政情不安が懸念され→

武器需要が高まって→

「魔鉄生産増強、輸送のおれ達の仕事が発生している」

ってどんな桶屋が儲かるはなしなんだか。。。

フレッドが言っていた。


以前、鉱山落盤の際一番乗りで原因となった魔物の討伐に手を挙げたことと従来から請け負っていた実績とをアピールして

人手が足りないけれど誰でも雇うわけにはいかない戦略物資の運搬の任についた。

魔物の討伐も危険だけれど、貴重品の運搬も葱背負ってるカモ状態なのでとても危険。


「だから、出た賊は躊躇わないで最速で息の根を止めろ」

「必ず死亡を確認しろ。後ろから最後の一撃とか喰らうなよ」

低く押し殺した声で殺伐とした教えをカイから授けられている。




あー。

そうか。

同業で関係が進まないのはコレが理由か。


彼女が殺戮者ってどうなの?

彼氏が殺生しているところを間近で見てるってアリなの?

そんな迷いがあれば、腕や足や頸がもっていかれるので、即却下しちゃうけどね。


射手や魔法使いはとりわけ嫌われる。

遠距離から自分の身を危険にさらすことなく、命を奪う。卑怯な手口だからだ。

ライフルとか2300m向こうから撃てるらしい。

800-1500mが多いとも聞いたけど。

2000mって新宿御苑の温室から原宿駅前の神宮橋あたり。

渋谷の駅前から六本木の新国立美術館。

アキバならラジオ会館からホコ天通り過ぎて上野の行列のどら焼き屋あたり。

上野不忍池から浅草寺雷門。

わかるかな?

すごく遠くから姿も見せないで殺される。

だから一般の兵はものすごく狙撃手を厭う。

もし遭遇したら表現を避ける最悪に下劣な方法で惨たらしく苛んでなぶり殺しにされる。


わたし達は非力だったので射手だったり魔法を使った。

さすがに2000mも距離は取れないが

女子どもを戦力にするのだから、接近戦をさせないために、だ。


というわけでバレたら惨殺されるので、遭遇したら相手を屠るしかないのだ。


三台の馬車で小規模に高速で配送するエクスプレス便がわたし達の担当だ。

プレジャーボートが波を叩いて水面を移動するときも尻が痛かったが

御者台もまあまあ尻にくる。小石に乗り上げる木製の車輪の受けた衝撃をいちいち拾って尻に伝えてくる。

すこし接地面を工夫できないかと車輪のところに結界を設けたら

馬は馬具の重さだけで走れるようになった。

車輪の摩擦がなくなった分、荷車の重さも馬に掛からなくなって

いうなれば、羽のように軽い、状態で走れるようになった。

だから負担の少ない走りで馬は高速移動出来るようになった。

わたしは三台分の結界を負担するけれど、魔法使いの報酬が得られるので頑張れる。


空荷の馬車でも速すぎるだろ。って通る人が二度見する速さで街道を進むんだ。


こんなに無事に着きたくて急いでも、毎回のようにどこかしらで事故を装ったり、岩が落とされたり、橋が落とされたり、道が塞がれたり、矢が雨のように降りそそいできたり、火球が打ちこまれる。

次に言われるのはこんな感じ。

「命が惜しければ、その荷馬車を置いてゆけ」

降りたらもちろん殺されるのに。


あるいは囲まれたまま無言でさらに攻撃をうけるか。


ゴードンの提案する崖崩れする山のなかに引っ込んでいた方が安全だったかもしれない。


とりあえず、今を乗り切ってから考える。








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