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転生4日目

目が覚めるとすでに外が明るくなっていた。どうやら昨日も夜中の襲撃等はなかったようだ。夜になるとモンスターの活動がなくなるのだろうか?まぁ何ともなくてよかった。そう考えながらステータス画面を見て体力や魔力を確認する。


名前:なし

種族:蟲人(幼体)

体力:30/30

魔力:27/27

レベル:7

スキル:虫モンスターテイム、自己修復、蟲生成、生命力譲渡


どうやら体力、魔力共に完全回復しているようだ。よし。

食料部屋に行き、残っていた狼の肉を食べる。昨日食べたときに比べ量が減っている気がする。もしかしたら俺が眠っている間に仲間たちが食べたのかもしれない。


食事を終えると洞窟入り口まで行き、仲間を集め、食事をしてくるように伝える。その間におれは外の見張りをしつつ、今後の予定に考えを巡らせる。

昨日新たに仲間が増えたことにより消費する食料も増えた。おそらく今アリやキャタピラーたちたちが食べることによって残っていた狼の肉はなくなるだろう。そうなると夜にみんなで食べる分がないな。今日も食料を集めに探索を進めるか。今回の探索では今まで行ったことのない場所、洞窟から出て左側のエリアに行ってみよう。


しばらくたつと食事に行っていた仲間たちが戻ってきた、よし、探索に行くメンバーを決めよう。

とりあえず仲間の数を確認する。


仲間の数

ジャイアントアント×3

レッサーアント×5

グリーンキャタピラー×1

レッサーキャタピラー×1


ふむ、仲間の数にもすこし余裕ができたな。今日はどいつを探索に連れていくか・・・よし。

今日はジャイアントアントを3体とグリーンキャタピラー1体を連れていくことにした。今まで行ったことのない場所へ行くため、何が起こるかわからない。できるだけ戦力をそろえていく方がいいと思ったのだ。


しかし、そうなると洞窟の守りが薄くなるな・・・。そう考えた俺はスキル蟲生成を使用し、新たにレッサーアントを2体、レッサーキャタピラーを1体生成した。これで洞窟を守る仲間はレッサーアントが7体、レッサーキャタピラーが2体になった。レッサーたちとは言え、9体も魔物が揃っていればたぶん大丈夫だろう。

俺は仲間の虫たちと触覚を触れさせ、探索に出かけるモンスター達、洞窟を守るモンスター達それぞれに指示を下す。そうすると虫たちはすぐに行動に移しレッサーたちは防衛のため洞窟の入り口に、他の探索に行くモンスターは俺の近くに集合する。


よし、今日も一日死なないように頑張ろう。


そうして俺はジャイアントアント三体とグリーンキャタピラー1体を引き連れて未踏エリアの探索を開始した。しばらく歩き始めるが特に何とも遭遇しなかった。とりあえず進み続けるがなにもない。あまり奥に行き過ぎると帰りが大変なのでそろそろ引き返すかどうか悩みながら進んでいると、前の方から騒がしい音が聞こえてきた。歩く速度を緩めて、毎度のごとく息を殺し木陰から様子をうかがう。


「ギィギィ」

「ギッギィ!」


「@#$%^&!」


そこには2体のゴブリンと一人の少女が争っていた。ゴブリンは鳴き声をあげ、少女の方も何かを喋っている。しかし何か言葉を発しているということがわかるだけでなにを言っているのかわからなかった。少女は剣を持っているがゴブリン2体の攻撃によって少々押され気味のようだ。表情に焦りが見える。

ゴブリン達はこちらに背を向けていて俺たちに気づいた様子はなく今なら奇襲で簡単に倒せそうだ。どうしようか、そう考えていると少女と目が合う。そしてその瞬間、頭の中に声が響いた。


『たすけて!』


突然のことに動揺する。何だこれは。彼女が喋っているのだろうか。なぜ頭の中で声が響くのだろうか。俺にとって意味の分かる言葉ということは俺の幻聴だろうか?いや、それはとりあえず置いておいて今は彼女を急いで助けるべきだろう。ゴブリンをかじったとき、蟲人に転生したことによりもう人間としての道徳やプライドは失ったものだと考え得ていたがそんなことはなかったようだ。


おれは木陰から飛び出して無防備なゴブリンたちの背中を思いっきり蹴りつける。


「ギギッ!」

「グギッ!」


突然後ろから蹴飛ばされ、バランスを崩したゴブリン達は前のめりに倒れる。その隙に少女が剣を1体のゴブリンの後頭部に叩きつけ絶命する。そしてもう1体のゴブリンはいつの間にか来ていたジャイアントアントの顎に挟まれ、グリーンキャタピラーの糸によってほとんど行動不能になっていた。

このままでもジャイアントアントの締め付けによって死ぬと思うが苦しいだろう。俺はゴブリンの頭をつかみ、思いっきりひねり首の骨を折ってやる。そしてゴブリンは動かなくなった。こうしてゴブリン達を倒し終わった。するとジャイアントアントとグリーンキャタピラーが今度は彼女の方に向かい始めた。


「@#ー!」


少女は恐怖からか小さく叫び声をあげる。今度は自分が襲われると思ったのだろう。


おれはジャイアントアントとグリーンキャタピラーが少女を攻撃しないように急いで自分の触覚を彼らの触覚に触れさせてコミュニケーションをとる。彼女を敵じゃないと理解したようだ。彼女へ向かうことをやめた。よかった、せっかく助けたのに仲間が殺してしまっては意味がないからな。


ところで彼女はなんだろう?人間であることはわかるのだがさっきの頭の中に響いた言葉は状況やタイミング的に彼女からのもので間違いないだろう。まさかテレパシーを使うことができる人間なのだろうか?


彼女は蟲に襲われそうになったパニックから立ち直ったようで、息を整えるとこちらの方をゆっくりとみた。そして彼女と目が合うと再度あの声が頭の中に響いた。


『こんにちは、蟲人さん。私の声、聞こえますか?』


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