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蠱毒の王  作者: 学生先生
蜂巣編
3/7

No.1 動力の開花

〜キーンコーンカーンコーン〜


 このチャイムは俺ら学生を勉強から解放する合図だ。このチャイムとともに学生は自由となる。

教師の唱える呪文は学生の睡眠欲を掻き立てる。


「花人!花人!起きて授業終わったよ!」


 騒がし声に叩き起こされた俺は不快になりながらも授業が終わった幸福感のおかげで怒ることは無い。

声の主が誰かは大体予想がついていた。小中高と同じ幼馴染の泉<いずみ>だ。


「おっ!花人起きたかHRも終わってんぞ」


 声をかけてきたのは斜め前に座っている斎藤だった。

俺はほぼ毎日こいつと飯を食いに行っている。どうせまた今日も誘われるのだろう。


「花人飯いくぞ!」


 やっぱりな。斎藤の誘いに割り込んで泉も一緒に行きたいと話しかけてくる。

俺たちはいつもさくら屋と言うカツ丼屋に行く事が決まっってる。

少し遠いがさくら屋のメガ盛り秘伝ソースカツ丼は距離のことなど考えさせないほどに美味い。

 

 だが今日は女の子がいるので別の店に行こうとした。


「泉もいるし今日はサンドイッチにしようぜ」


「あ、いいよさくら屋で!女の子だからって遠慮はいらないゼ!」


 泉は自信満々に言った。


「なら、さくら屋行くか」


 そんなこんなでいつも通り俺たちは学校の後に飯を食いに行っていた。

そう言えば俺のこと何も言っていなかったな。

俺の名前は蝶野花人<ちょうのはなと>木命高校<もくめい>2-A小中と陸上を泉とやっていた。今は二人揃って帰宅部だ。


 俺たちは天気が良かったので外のカウンター席でメガ盛り秘伝ソースカツ丼を食べる事にした。


 その瞬間アレが起こった。


「なんかスマホおかしいんだけど」


「私のも」


「俺のも」


「おい。なんか写ってるぞ。」


 俺はそう呟いた。俺が言い終わった頃に画面が変わった。

みんなのスマホの画面に不気味なサンタのマークが写った。男の声も聞こえる。

外に出ると周囲の人のスマホにも街にある広告がいつも写っている画面にも写っていた。


「ヤァミンナ。イキナリダケレド神ニヒトシイチカラヲ100人ノニンゲンニアタエルヨ」


 周囲がそわそわしている。泣いている子供や誰だと尋ねている人達が溢れている。


「ダレカダッテ?ウ〜ン『飼育者』トデモナノロウカナ」


 声だけの男は飼育者と名乗った。

 そして、飼育者はカードをばら撒いたその瞬間俺の画面から一枚のカードが飛び出し俺の体に突き刺さった。


 『痛い。』


 そう思ったが血が出るどころがかすり傷すらなかった。幻覚か?と思った。

その瞬間飼育者が笑いながら声を張り上げて言った。


「イマカードガデテキタニンゲンハ動力札アニリティカードニエラバレタトクベツナニンゲンダ!」


俺はゾッとした。


「ソレデハエラバレナカッタヒトタチハエイエンニエラバレタヒトハマタコンド」


 飼育者はそう言って全ての画面が元に戻った。

俺の体には特に異常は無かった。その後俺達はそれぞれの家に帰って行った。


 帰り道俺はさっきの出来事は何だったのだろうかと考えていた。

身体が軽い。特に俺の体に異常はな....。


 その瞬間俺は気づいた『身体が数cm浮いている』事に。ドンドン宙に浮いて行く。

グワンッ!その音とともに空へと浮上した。今俺は浮いている。

近所の家も通っている学校ももちろん俺の家も見える。薄い雲の中を通過したその瞬間。

 

 俺は落ち始めた。いきなり空を飛ぶ力が無くなったのだ。


「ヤバい!ヤバい!ヤバい!俺死ぬ!」


 俺は内臓が圧縮される感覚と共に高速で落下していく。そろそろ地面だ。

死を覚悟したその瞬間。ピタッ。地上スレスレの所で力が戻ったのだ。


「良かった。死んじまうかと思った。」


 俺はそう呟き走っって家へ帰った。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ストーリー自体はとても面白そうです。 今後どう言ったふうに展開されていくのか楽しみです。 会話文の後に、キャラが書いてあるのは斬新でいいかもしれないですね。 [気になる点] 文と文のあい…
[気になる点] 、、、。は...。に変えた方が良いと思います。
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