補足:魔法について
物語の続きではありません。
今後の展開で、この世界の魔法についての
説明が必要と考えて説明しておきます。
小説グレイグの世界での魔法は、少し複雑になっているため、
今後の為に解説しておきます。
魔法は、基本魔法と完成魔法とに大別されます。
完成魔法は、基本魔法の組み合わせにより作られます。
基本魔法)
全ての魔法の基本になっている魔法です。
基本魔法は、公になっているものと、
秘匿されているものも含めると数百は、
存在していると言われています。
(人によっては数千という人もいます。)
完成魔法)
完成魔法は、複数の基本魔法を組み合わせた魔法です。
完成魔法のみで発動し、基本魔法とは異なる効果を
生み出すものを完成魔法と呼びます。
ちなみに魔法学院では、公になっている基本魔法と完成魔法を
教えています。
組み合わせの例)
基本魔法を文字と考えた場合、完成魔法は単語になります。
たとえば、『ま』、『ほ』、『う』という3つの文字を
組み合わせる事により、『まほう』となります。
このように文字を組み合わせる事により別の意味を
持たせることをいいます。
もうすこし、具体的な話をしましょう。
例1)
プロローグに登場したマジックアロー(ファイアアロー)ですが、
4つの基本魔法の組み合わせで構成されています。
ターゲット,マジックアロー,ファイア,ムーブの4つの
基本魔法の組み合わせです。
ターゲットは、対象と術者の間に魔法線*1を引きます。
マジックアローは、魔法の矢を実体化します。
ファイアは、対象(魔法の矢)に炎を与えます。
ムーブは、魔法線に沿って対象を移動します。
これら4つの基本魔法を1つの呪文にしたものが完成魔法です。
しかし、ただ単純に4つの魔法を並べれば
いいわけではありません。
それらを接続呪文によって接続する必要があります。
例2)
拘束魔法は、魔法の糸とスパイラルの
組み合わせとなります。
スパイラルは、渦巻き状の魔法線を引きます。
マジックスレッドは、魔法線上に術者がコントロール可能な
伸縮性と強度を兼ね備えた魔法の糸を実体化します。
なお、パインは4つの基本魔法を知っていますが接続呪文を
理解しているわけではありません。
マジックアロー(ファイアアロー)という完成魔法を
修得していたのです。
接続呪文)
接続呪文は魔導士を最も悩ませる呪文の一つです。
それは、基本魔法の種類および順番によって接続呪文が
変化するからです。
例えば、パインの使用したマジックアローの魔法は、
ターゲット+接続呪文A+マジックアロー+接続呪文B
+ファイア+接続呪文C+ムーブ
で構成されています。
例えば、ターゲットとマジックアローの順番を入れ替えた場合、
マジックアロー+接続呪文D+ターゲット+接続呪文E
+ファイア+接続呪文F+ムーブ
という様に、全ての接続呪文が全く異なるものになるうえに、
規則がない*2ために、完全に手探りで探す事になります。
これこそが魔導士を悩ませる大きな障壁になっているのです。
接続呪文は短い呪文とは限りません。
場合によっては、とてつもなく長い呪文になるかもしれません。
熟練度により接続呪文が変わる事はありません。
つまり、一度覚えたマジックアローは各基本魔法の
熟練度があがれば、単純に強化される事になります
例えば、
マジックアローの熟練度が上がれば、実体化する本数が増え、
ファイアの熟練度が上がれば、火力が増します。
ムーブの熟練度が上がれば、移動速度が上がり、
ターゲットの熟練度が上がれば、
命中精度が上がるという事です。
効果範囲と効果時間)
魔法は効果範囲と効果時間を持ちます。
基本魔法の効果範囲と効果時間は魔法の熟練度(LV)を
上げる事により広がります。
エンラージの魔法で広げることも可能です。
しかし、効果範囲を広げる事は、魔法を発動する為の力
(魔力とも呼ばれる)をより多く消費します。
効果時間を延ばすことも可能ですが、
この場合、意図的に魔法を中止するか、あるいは魔力を完全に
消費するまで効果時間が延長されます。
魔晶石)
魔晶石は魔法の力を秘めている結晶という
意味で魔晶石と名付けられました。
魔晶石は、水晶のような結晶です。
但し断面は星型をしています。
そのほとんどがメルトニアで産出されているため、
メルトニア鉱石とも呼ばれています。
結晶のまま使われることは無く、粉状に砕いたうえ、
インクに混ぜて使用します。
魔法具の塗装や魔法陣の描画に利用されます。
魔晶石は魔法の力の源ではなく、魔法の力を蓄積する能力を
持った鉱石です。
魔晶石あるいは魔晶石の粉末を使用する場合、
注意する点があります。
それは、蓄積された魔力を完全に消費した場合、
再蓄積が不可能になるということです。
これは魔法を中止する手段を持たない魔法陣で使用した場合、
その魔法陣は二度と使用できなくなることを意味します。
魔法陣)
魔法陣には、様々な使い方があります。
召喚に使用する場合、
術者の代わりとして使用する場合、
武器や防具に魔法効果を付加する場合等です。
召喚については、あまりにも大きな危険を孕んでいるため*3、
現在では禁止されています。
完成した魔法陣は、無詠唱で魔法を発動します。
長い詠唱時間を必要とする魔法を瞬時に発動できるのです。
これは、特筆すべき事です。
魔法陣製作には多くの手間と時間を必要としますが、
場合によっては、詠唱する以上の効果を生み出します。
さらに魔法陣内に入ったり、キーワードを唱えたりといった
発動条件を設定することもできます。
魔法陣には、魔晶石の粉末を使用します。
魔晶石は、魔力を蓄える能力を持っています。
蓄えられた魔力を使用して魔法を発動します。
魔晶石の使用量に応じて蓄積量が変わります。
そして魔法の発動回数が決まります。
魔力の補充は、魔法により
行います。
魔法の効果範囲は、基本的には魔法陣の内側のみです。
しかし、連動魔法陣の場合は異なります。
複数の魔法陣を連動させることによって、魔法陣を頂点とした
多角形の範囲内を効果範囲とすることが可能となります。
但し、この場合より多くの魔力を必要とすることを
忘れないでください。
永続魔法)
ほぼ全ての魔法は効果時間を持ち、それは一瞬の出来事です。
しかし、一部の基本魔法にかぎり永続させる方法があります。
(効果延長時の魔力の消費量が極小のものに限られる。)
それは永続系の基本魔法を使用する事です。
これは、その効果を下げる事によって効果時間を飛躍的に
延ばす方法です。
さらにエターナル系の魔法には、吸収という効果があり、
空気中に存在する微量な魔力の素となるものを吸収します。
永続光の魔法は、魔力の吸収量と消費量が一致しているため、
無限ではないかと考えられています。
それが有限であることを確認した者はまだ存在しません。
当然ですが、無限であることを証明することはできません。
魔法具)
魔法具は、魔法を付与した物の総称です。
物に魔法陣を付与することで実現しています。
1回から複数回の使用が可能なうえ、
魔力の補充により繰り返し使用することが可能です。
しかし、効果時間を伸ばす場合は1回のみの使用となります。
魔導士の探求)
魔導士は、新しい完成魔法を作り出す事、
新しい基本魔法を作り出す事に生涯を費やします。
これが最終的に魔法とは何かを知る
手掛かりになるからなのです。
*1:魔法線
魔法線とは、対象と術者を結ぶ糸のようなものです。
ターゲットによって魔法線は固定されますが、
対象の移動する速度によっては追従できない場合があります。
対象が高速移動する場合、ホーミングに変えるなどの対処が
必要となります。(ホーミングアロー等)
ホーミングは、魔法線柔軟性を上げたうえで、
接続を強化した魔法です。
*2:規則性がない
発見されていないだけで実際には規則性があるかもしれない。
それを見つける事が、
魔導士の目指すところの一つとなっている。
*3:危険を孕んでいるため
過去に中位デーモンを召喚したことにより、
1つの都市が丸ごと消え失せる事故が発生している。




