番外編ホラーゲーム1-3
書きたい衝動に勝てず書きました。
短めで軽く書くだけの筈が結構長くなった……。
次は本編戻ると思います。多分。きっと。おそらく。
ユカ達4人がリーシャから新作ゲームのテストプレイ版を貰い、一回遊んだ翌日。
ゲームのロビールームにユカとニナの二人が居た。
「ミコちゃんもモモちゃんも用事があってこれないから、今日は二人で楽しもう!」
この日は学校が休みだが、ミコとモモの二人が用事があって来れない為、「二人でレベル上げに行ってもしょうがなくない?」という事になり、このゲームをやる事にした。
「4人で結構苦戦したから、二人だと難しいかもしれないわね」
「まぁ、私達的には負けても得だから問題なし!」
謎理論を語るニナ。そんなこんなでゲームが始まる。
二人が降り立ったのは、書斎の様な場所。
「初期地点もランダムなのね」
「つまり、ここは二階とも限らないって事ね」
二人はドアを開けて部屋から出る。その先には複雑に入り組んだ廊下が広がる。ドアの数は軽く見渡しただけで5つは確認できる。
「広いねぇ……」
溜息を漏らすユカ。
「まぁ、今回は気楽にいきましょう。どうする?一緒に行動する?」
ニナの提案により一緒に行動する事にした二人。
「そういえば、幽霊って種類があるのよね?となると、今回もゴーストとは限らないのか……」
「ん、そういえばそうね。まぁ楽しみにしましょう」
二人は近場の部屋から探索していき、気付けば10分が経過していた。
「……何も無いわね」
「何も起きないしねぇ」
二人は貴重なアイテムどころか鍵の一本すら見つけられず。かといって幽霊と遭遇する訳でも無く。ただ部屋に入ってはアイテムを漁ってを繰り返していた。
「ここまで何も起きないと、流石に暇になって来るねぇ」
「そうね……」
この10分で見つかったアイテムは周囲を照らすランタン、電池が二つ、そしてキッチンタイマーが一つ。
「まだこのゲーム二回目だけどわかる。これはしょっぱい」
「せめて鍵の一本は欲しいわね……」
そこから少し進むと、二人の視界に見覚えのある光景が現れる。
「ここは……なるほど」
「ははぁーん。つまりここは一階なんだね」
二人が辿り着いた場所は、前回脱出した玄関だった。
「玄関の脱出に必要なアイテムは変わらないみたいね」
玄関の扉は前回と変わらず、普通の鍵と電子ロックとチェーンで封じられていた。
「右と左があるけど、どっちに行く?」
二人は玄関の扉の向かい側から辿り着き、行先は左右にあるドアのどちらかになる。
「うーん。どちらでもいいけ……ど……?」
急に言葉を詰まらせるニナ。
「どうし……」
ユカはニナが何を察知したのかに気付く。ユカ達から見て右側のドアの先から、足音が響いて来ている事に。
「……逃げる?」
声量を抑えてニナに尋ねるユカ。
「逃げた方がよさそう、だねぇ……」
逃げようとした時、見計らったように開く扉。
その先には誰も居ない様に見えた。だが、黒いロングの髪に黒いワンピースを着た少女が、段々と見えるようになっていく。
「うん、逃げよう」
見えなかった少女が見えるようになっていく。つまり、たった今活性化状態に移ったという事になる。
二人は来た道を走って逃げる。
「前回は走らなかったから気付かなかったけど、走るとスタミナを消費するのね」
走り出した二人の視界の下の方に、半透明の白いゲージが現れ、段々と減って行く。
これがスタミナゲージであり、これが無くなると走れなくなるという事だろうと二人は理解する。
「追って来てるかな?」
ニナがユカに聞く。
「追って来てるけど、大分離してるね。この調子な……ら……?」
ユカが走りながら後ろを確認すると、10メートル以上先に少女の姿があった。少女は歩いており、あまり早くはない。
だが、少女を見続けていたユカに異変が現れる。
「……?どうしたの?」
突然話し方がおかしくなったユカを案ずるニナ。
「体が……しびれ……て……」
ユカは段々と体が痺れていっていた。やがて走れなくなり、ついに立ち止まり、その場に倒れる。
「遠距離で麻痺にしてくるの?あの幽霊強すぎじゃない?」
ニナはそう言いつつも違和感を覚える。何故自分には何も起こらないのだろうと。
一瞬だけ振り返り、もうユカの目の前まで来ている少女の霊の姿を確認すると。
「じゃ、楽しんでってね!頑張って鍵探すから!」
ニナはあっさり諦めて逃げてった。
ユカは少女の霊に地下室へと連れて行かれた。
「さて、どうしようかな……。鍵は最低二本無いと救出できないし……」
ニナはユカが連れて行かれたことを確認すると、玄関の方まで戻って行った。
一方、地下室の一室に連れて行かれたユカ。
ベッドに寝かされ、少女が馬乗りになっている。
(この手だけの幽霊は何なのかしら?万能ね……)
大の字に寝かされたユカの両手首と両足首はベッドから生えた半透明の手で押さえ付けられていた。
そして馬乗りになった少女がユカの両脇に手を伸ばし、思いっ切りくすぐり始める。
「ふひゃっ!ちょっ……!いきなりっ……!?」
最初は優しくし、徐々に強くなっていくと思っていたユカは、いきなり強めにくすぐられた事に驚く。
「やっ……!あはっ!だめっ……!はひっ!」
いきなり強めで驚きはしたものの、身構えていた為なんとかギリギリで我慢出来ているユカ。だが、もう長く持たない事は明白だった。
「ひゃぁっ!っははははははは!あしっ!?なんっ!……ぁっははははははは!」
そんなユカに追い打ちをかけるように。いつの間にか増えていたベッドから生えた手がユカの靴を脱がし、靴下越しに両足の裏をくすぐり始める。
「やぁっはははははははは!あはっ!はひっ!やっ!はぁっははははははははは!」
不意打ちだった事もあり、一切我慢出来なかったユカは、送られてくる刺激に笑い悶える。
「やぁ~~~っ!あっはははははははははは!あはっ!はっ!はぁっ!あっははは!」
幽霊の少女は一切手を緩める事無くユカをくすぐり続ける。
「ひゃぁっはははははは!あはっ!はぁっははははははは!はっ!はぁっ!あぁっはははははは!」
ユカに出来るのは反射的に首を左右に振る事だけ。
「これっ!っはははは!あはっ!きつっ!~~~っ!はぁっ!あっははははははは!」
5分経過した時、ユカはいつも以上に疲弊していた。
ユカがくすぐられ終わった時のニナ。
「鍵……手に入らない……。これアイテムの配置偏ってそうねぇ……」
一階は大体ではあるものの、5分の探索で鍵は一本も手に入らなかった。
「うーん……やっぱ早々に二階に移るべきだったかぁ……」
ユカが捕まってすぐの事。ニナは二階へ上がる階段を見つけていた。
だが、ユカが捕まっているのは地下室なので、このまま一階で鍵を見つけてユカをすぐに助けるというのが一番楽で理想だったので、ニナは一階に留まり探索を続けた。
「そろそろ5分経ったよねぇ……。もうこれ使って終わろうかな」
ニナの手にあるのは、前回ユカが使った呪いの人形。使うと幽霊が即座に活性化状態に移る一品。
そして見計らったように、地下室から出て来たであろう足音が響いてきた。
「もうどうにでもなーれー」
ニナは呪いの人形の顔に張られている札を剥がす。
するとすると足音がどんどんニナの方に近づいて行く。
「うん?これひょっとして剥がすと居場所もバレる感じ?手間が省けていいけど」
そしてニナの正面のドアが開かれ、幽霊の少女が姿を現す。
「これは、バレる感じだねぇ」
ニナはその場から動かず、無抵抗で捕まる。
ニナは地下室の一室まで運ばれると、壁に繋がれた手枷で両手首を拘束され、両足首を地面に繋がれた枷で拘束される。
「これは上半身重視な感じかな。絶妙に脇を閉じられない長さに調整してあるところにこだわりを感じるね」
ニナは拘束具にこだわりを感じていた。そして幽霊の少女は、ニナのゴスロリドレスのスカートの中に体を突っ込む。
「ちょぉっ!?流石の私もそれはハズイよっ!」
人としての最低限の恥じらいは流石に持っているニナは腰を動かし、僅かな抵抗を試みる。
「あはぁっ!やっ!あっはははははははははは!いきなりぃっ!」
だが、幽霊の少女の両手がニナの脇腹やお腹、腰回りを10の指を蠢かしてくすぐり始めると、ニナの顔は笑顔に変わる。
「はぁっははははははは!あはっ!はぁっ!はっ!あっはっはっはぁっ!はひっ!」
ユカの時とは違い、強弱をつけた不規則なくすぐりでせめる幽霊の少女。
「あっはははははははは!やっ!あはははははぁっ!んふっ!んふふふふふふっ!」
強弱が切り替わる度にニナの体がびくりと反応し、枷が金属音を鳴らす。
「ふぃっ!?だめっ!~~~っ!」
ニナの脇の下の真後ろの壁から半透明の手が突然にゅっと現れ、ニナに見せつけるように指を蠢かす。
「ふひぃっ!あはっ!やっ!やぁっはははははははははは!」
そして半透明の手はニナの予想通り。あるいは期待通りにニナの両脇の下をくすぐり始める。
「あっははははははは!あはっ!はぁっ!ひゃっははははは!やぁ~~~っははははははは!はっ!はひゃぁっ!」
ニナの反応はより激しくなり、枷が鳴らす金属音も激しい音を立てる。
「あはぁっ!っはははははははは!んふふふふっ!やぁっははははは!つよぃっ!っひふふふふふ!」
半透明の手は脇から一切動かないが、幽霊の少女の手はおへその周りを重点的に責めたかと思えば脇腹を揉み。そのまま突っつきだせばあばらのあたりで指を蠢かしたり等、多彩に場所を変えてニナを追い詰める。
「ふぁっははははははは!あはっ!はっ!はぁっはははははは!あぁ~~~っ!っはははははは!あはっ!」
当初のニナの予想通り、上半身を重点的に責められている。
「はっ!はっ!はぁっ!ぁっははははははは!あはっ!やぁっははははははは!はぁっ!うまっ!っ!あっはははははははは!」
ニナはそのまま一切手を緩められることなく10分もの時間をくすぐられ続けた。
一方のユカ。
「やぁ~~~っははははははは!あはっ!なんっ!あっははははははは!」
ベッドから急に半透明の手が8本も現れたかと思えば、それが一斉にくすぐって来て、為すすべなく笑い悶えていた。
「二ナァァァァァっははははははははは!あはっ!はぁっははははは!」
こうなった原因はニナが捕まったこと以外ない。
「あっはははは!さすがにぃっ!っひひひひひ!やすっ!まぁっははははははははは!」
幽霊の少女にくすぐられてからまだ1~2分程度しか経っていない為、ユカは満足に休息をとれていなかった。
「あはっ!はっ!はっ!はぁっはははははは!やぁっ!やっはははははは!きつぃっ!っははははは!」
8本の手の内、二本は脇の下を。10の指を蠢かして蹂躙している。
「あはぁっはははははははは!あはっ!あはっ!はぁっははははは!」
内2本は、あばらから腰を、指を立ててカリカリしている。
「あぁっはははははは!あぁ~~っ!っはははははは!やぁっははははは!」
2本は脇腹を。強く揉んで刺激を与える。
「ふぅっ!はぁっ!あっははははははは!あはっ!やっはははははは!だっ!あっははははは!」
残った二本は内ももを、指の腹で縦横無尽に撫で回す。
「やぁ~~っははははははは!あはぁっ!はっ!はぁっはははははは!」
ニナが捕まって10分後、ロビールームに戻されたユカはソファーで倒れたまま暫く呼吸に専念していた。
そして案の定というか、本棚に本が追加されていた。
「えぇっと、今回の幽霊は『怨霊』で、非常に攻撃的で激しいせめが好みだって」
早めに回復したニナが本を読む。ユカは、返事はしないが聞いている。
「マルチプレイでしか出現しない幽霊らしい。……それだけ?ユカちゃん麻痺したし、まだ何かありそうだけど。一回会っただけじゃ解禁される情報も少ないねぇ」
ユカは返事をしない。
そのままユカが回復した後、満足したとのことでお開きとなった。




