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61話

短めです……

次は……もうちょっと早く書きたい……

(いつもこんな事言ってる気がする)

 天を貫く巨塔の5層目。

 ユカ達が辿り着いたそこは、体育館程の広さの部屋が一つだけ。ユカ達がいる場所の反対側に光っていない魔法陣がある。

 そして、部屋の中央には2メートル程の背丈の小さな木が生え、それに緑色の髪の女の子がもたれかかっている。


「あれが5層のボス。樹木の精霊ドリアードね」


「奥の魔法陣、光って無いけど。倒したら光るのかな」


「普通に考えたら、そうでしょう」


 ドリアードはユカ達を視認すると、自身の周囲に真っ白なトレントを4体召喚する。


「あれは『セイント・トレント』だよ。トレントと殆ど同じだけど、耐久面は桁違いだから気を付けてね」


 ニナが全員に注意を促す様に言う。

 『セイント・トレント』はニナの言う通り、耐久面がかなり高く、すぐに倒す事は難しい厄介な魔物である。


「中ボスみたいな敵って聞いてたんだけど、普通に取り巻きとか召喚してくるんだ……」


「でもバリアは無いし、4体だけだから。まぁ……こいつら硬いからめんどいんだけど」


「ついでに、火にも耐性持ってるから。ニナはドリアードに集中した方がいいかな。モモさんはいつも通り後方支援、ミコが取り巻きの足止め、私が取り巻きを一匹ずつ減らしていくわ」


 相談も終わり、4人は指示通りの動きをする。


「悪いけど、今回は手を抜かないよっ!」


 ニナが進路を阻む若木を鎌と蒼い炎で薙ぎ払い、ドリアードに接近する。


「せやっ!」


 ニナが蒼い炎を纏った鎌を振り下ろす。それはドリアードに確かなダメージを与える。

 だが次の瞬間、ニナの足元から樹木が急成長し、ニナを襲う。


「うわっ!?何っ!?」


 ドリアードに意識を集中してたニナは足元の変化に気付くのが遅れる。足元から急成長した樹木は戸惑うニナの両手首と両足首に巻き付き、自由を奪う。

 だがドリアードも無傷とはいかず、ニナの一撃でHPの数割を失った。ドリアードはそのままニナを拘束している樹木を操り、X字に体を固定する。そして幹からトレントのような手を生やす。


「ぁー。そういう感じー……」


 ニナはその手を見て何をされるのかを察する。そして手はニナの予想通り、腋と脇腹をくすぐり始める。


「んひっ!くっ……!ふふっ……!」


 優しくゆっくりな動きに少しの笑い声が漏れる。


「んぅっ!くふっ……!ふひっ……!はっ……!」


 段々と動きが早くなっていく手。


「ニナが捕まったか……めんどうね」


 ユカは笑い声を聞いて、全てを察する。そして周囲を一瞥する。


「モモさんはそのままで、魔人にドリアードの足止めを。みこはセイント・トレントを二体、なんとかして足止めして。この一体を倒したら私がドリアードを叩くわ」


 2人がユカの指示通りに動く。ニナを先に救出するという選択肢は無いようである。


「はひっ!ひっ……!んっふふふ!……ふはぁっ!っははは!」


 ニナをくすぐる手は、子供の手かと思う程に小さく、指も細い。


「あっははは!これぇっ!やばぁっはははははは!」


 それが小刻みに、時折動きを変えてニナをせめる。


「やっ!あっはははは!あはっ!はぁっ!やぁっはははははは!」


 手が位置を微妙に変える度に、新しい刺激に声をあげる。


「やぁっはははは!はぁっ!あっはははははは!あはっ!」


 細くて長い指は、多種多様に動きや形を変え、ニナに新しい刺激を与え続ける。


「んぅ~~っ!っふふふふふ!ふぁっはははははは!あっははは!やぁっはははは!」


 両手両足は樹木がしっかりと固定している為、全くと言っていい程動かせない。


「んぅっふふふふふ!やぁっははははははは!あはっ!はっ!はぁっ!」


 反射的に腰が左右に動き、刺激から逃れようとするが、全く意味を成してはいない。


「はっ!はぁっ!っはははははは!やぁっははははは!あはっ!」


 そろそろニナのHPが3割を切ろうとした時、不意に動きが止んだかと思えば、ニナを拘束しくすぐっていた樹木が急に枯れはて、ニナは解放される。

 ニナがくすぐられている間にユカがドリアードを倒していた為だった。


「何とか、なったわね。お疲れ様」


 ドリアードが倒れると、残ったっセイント・トレントも消え去って行った。

 そして部屋の奥にある魔法陣が光り始める。


「どうやら次に行けるみたいね」


 ミコがその事を確認する。

 ニナが回復するまで十分に休息をとると、一行は次のフロアへ向かう。

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