59話
ミコが狐族の椎名と戯れている時。ユカはユカは小さな家のベッドの上で寝かされていた。そんなユカの体に抱き付く女の子が3人。3人は三つ子で、容姿が殆ど同じで見ただけでは見分けがつかない。そしてその頭とおしりには犬の耳と尻尾が生えているので犬族の少女であることが分かる。
何故このような状況になったのか。それはユカが3人と別れて自由行動を開始してから数分。街を散策している途中に入った裏路地で、隅の方で佇んでいた犬族の少女に話しかけた所、クエストが発生した。内容は生活に困っているのでお金が欲しいというもので、必要な金額はそんなに多く無かったのでその場で渡して完了した。そして、お礼と称して家の中に招かれ、言われるがままベッドに寝転がると、奥の部屋から残りの二人が姿を見せて、3人一斉にユカに抱き付いて来て現在に至る。
「ちょっ……、何……ひゃぁっ!」
突然耳を舐められて体をびくりと跳ね上げ反応するユカ。
「気を楽にしてください」
「これは、お礼ですから……」
「たくさんご奉仕いたします」
体を擦り寄せ相手の頬や耳を舐める。それが犬族の伝統的な愛情表現であり、感謝の伝え方である。
3人に抱き付かれているユカはまともに身動きも出来ず、なすがままに犬族の感謝を受ける。
「はぁっ……!やっ……!あぁっ……!」
やがて3人は、空いてる手を使いユカの体をくすぐり始める。
「ふふっ……!ちょっと、くすぐったい……!」
ユカはくすぐったそうに身を捩ろうとするが、体は全く動かない。
「くすぐられるのは、お嫌いですか?」
一人が不安そうに聞いてくる。
「嫌いじゃない、けど……」
ユカが少し恥ずかしそうに答えると、少女は笑顔を見せる。
「では、たくさんしてあげますね」
そう言うと、途端に指の動きが早くなる。
「あはっ!ちょっ!っはははははは!」
その瞬間、ユカは30の指の動きに耐えられず笑い悶える。
「喜んで貰えているようで、嬉しいです。もっとしますね……」
少女達は手を緩めず、ユカの両耳を舐めながら体をくすぐる。
「あっははははははは!あはっ!はっ!はぁっはははははははは!」
服の上からとは言え、30本の指が送る刺激は強く、耳を舐められている事によってくすぐったさが増幅されている。
「ひゃぁっははははははは!あはっ!やっ!やぁっはははは!」
3人の内、2人が耳を舐めつつ脇をくすぐり、残った一人が上に覆い被さり、脇腹をくすぐりながら首筋を舐める。
「ふぁっはははははは!はっ!ははっ!あっははははははは!」
ユカならば、強引に振り解こうと思えば抜け出せるが、そんな事はしないしする気も無い。
「ふひっ!はっ!ひぁっははははははははは!あはっ!」
だが3人はすっかり夢中になっており、止め時を完全に見失っていた。
「あぁっははははははははは!はぁっ!はぁ~~っははははははは!そろそりょっ!やぁ~~っははははははは!」
ユカは3人の奉仕を一身に受け止め続ける。
「あははっ!あはっ!はぁっ!やぁっははははははは!」
ユカが解放されるのは、10分以上先であった。
一方のニナ。
ニナが向かった先は、広いこの街の中で最も治安が悪い(という設定)場所。ここをプレイヤーや人型パートナーが通ると、一定確率で獣人のあらくれ者に襲われる。
勿論、襲ってくる獣人はあらくれ者とはいえ、可愛い女の子や美人さんばかりである。その為、襲われるために、または返り討ちにして逆に襲う為に来る者が殆どである。ニナは、今回は襲われる事を目的で訪れていた。
「んにゃぁっ!?」
彷徨う事約10分。ニナは狭い道を歩いていると、背中からスタンガンの様な道具で攻撃され、麻痺になり動けなくなる。
ニナを襲ったのは、二人のネコミミと尻尾を生やした猫族の女の子。二人はニナを近くにある小さな家に運び込むと、背もたれのある一人用の小さな木製の椅子に座らせ、両足を靴を脱がして椅子の脚に布で縛り、両手は手首を交差させて布で縛り、背もたれの裏側で布を使い椅子と固定させる。よって、ニナは麻痺が解けても逃げる事も抵抗する事も出来なくなり、腋や足裏等の弱い部分が無防備に晒される。
「ふふっ。中々の上物が獲れたわ」
「楽しみだね。どんな反応を見せてくれるのか」
二人の猫族の女の子は、体型等は殆ど同じだが、髪の色が黒と白で分かれており、区別はつきやすい。
「何故……。語尾がにゃじゃ無いのよっ!」
ニナは細かい所にこだわりを見せていた。
「いや、猫族だから語尾がにゃは安直と言うか……」
「いなくは無いけど、あんまり見かけないよね」
二人はそんな迷言にも素直に答える。そしてニナに近づき、脇と脇腹に手を添えると、全ての指を一斉に動かす。
「ふひっ!んっふふふふ!いきなり、そんなっ!ふはっ!」
優しく撫で回す様な動きをすれば、急に早く動かしたり。指を立ててカリカリと強めにくすぐれば、突っついたり揉んだりと、二人の指は予想のつかない動きをする。
「やっ!あっはははははは!だめっ!っはははははは!」
「とても良い反応……」
「思ったより随分と楽しめそうだわ」
二人は恍惚とした表情で椅子に縛られ笑い悶えるニナを見つめる。
「はっ!あはっ!んっ!はぁっはははははは!」
二人の指使いはかなり上手で、ニナはとてもいい反応を見せる。
「やぁっは!ふぁっはははははは!らめっへへへへへへへ!」
二人は尻尾で内ももを撫でるようにくすぐり始める。
「あぁっははははははは!あはっ!はっ!んやぁっははははははは!」
柔らかくモフモフした細長い尻尾で内ももを撫でられる感触は、独特のくすぐったさを生み、ニナの反応は一層よくなる。
「ふふっ。そろそろこっちもいじめてあげなきゃね」
白猫の方の女の子は足の方へ移動し、靴下越しの足の裏をくすぐる。
「やぁっ!あはっ!あっははははははは!はぁっ!んっ!」
白猫の巧みな指使いは、靴下越しの刺激でも十分なくすぐったさを与え、ニナは椅子をガタガタと音を立てる。
「じゃあ、腋は両方とも私が貰おうかな」
黒猫の女の子はそう言ってニナの後ろに回ると、両脇を両手でくすぐる。
「あはっ!はっ!やぁっははははははは!はひっ!んっ!んふふっ!」
服の裾から両手を突っ込み、素肌の両脇を指で弄ぶ。
「あぁ、やっぱり上物だわ」
「まだまだ時間はあるから、楽しんでね」
ニナは二人の猫族にくすぐられ続け、解放されたころには程よい眠気に襲われ、ログアウトして布団に入って眠りにつく。
モモもくすぐりたかったけど、ネタが思い浮かばず断念しました。
一途な子だから襲わせるぐらいしか持っていく方法が無いんですよね・・・。
次話、塔に突入します。




