番外編 現実の日常?
短め
4月の末。GWのある日。ニナのリアルである二条成美の家。
「たまにはリアルでも遊ぼう」という成美の一声により、制服のまま家に集まった4人。
「さて、なにしよっか?」
「貴女が言い出しっぺでしょう?なんで何も考えて無いのよ……」
因みに成美の家になった理由は、優香と美琴は寮で香織は妹が居るので、成美は一人っ子で両親が共働きで家には誰も居ないからである。
「折角女の子が集まってるんだし、女子会とか?」
ミコが、らしくない提案をする。
「女子会……女子会って何をするの……?」
因みに4人全員、女子会をしたことは一度もない。
「さぁ……?お菓子とか飲み物を用意しておしゃべりしてればいいんじゃない?」
「適当ね。誰がお菓子と飲み物を用意するのよ」
優香が冷めた目で美琴を見つめる。
「もちろんゆかちーが」
「いや、何で私なのよ」
「行きたそうな目をしていたから」
優香と美琴の雑な言い合いが始まる。
「まぁまぁ。私も一緒に行くから、行きましょう優香さん」
香織がそう言って宥めて、二人で片道5分はかかる近所のスーパーまで買い出しに出掛ける。美琴と成美は、香織が優香と二人っきりになりたかっただけだと気付いていたが、何も言わなかった。
そういして部屋には、必然的に美琴と成美が二人っきりになる。
「二人が戻ってくるまでどうしよっか。15分はかかるよね」
「いやぁ、二人っきりでする事と言えば、ねぇ?」
怪しい笑みを湛える成美。学校での姿を見ていると忘れそうになるが、中身はあのニナである。
「あのー……、成美、さん?距離が近いというか……その……」
「でも、逃げないし嫌がらないって事は、嫌じゃないでしょ?」
美琴は恥ずかしそうにそっぽを向く。初めは優香がやっていたからという理由でゲームを購入したが、沢山の魔物や女の子にくすぐられていく内に好きになっていった。
「んっ……、んふっ……!ふふっ!やぁっ……!」
なので成美が美琴の脇腹を背後からまさぐり始めても抵抗しない。
「んふふふっ!くすぐったい……んん……っ!」
美琴はぺたん座りのまま両手を地面に置いて成美のされるがままになる。
「ふぅっ……!んぅっ……!っふふふふ!やっ……ぁは!」
段々と指の動きが早くなり、単調なものではなくなっていく。その段々と強くなる刺激に美琴の姿勢が低くなっていく。
「ぁっ……はぁっ!んっ……ふふふ!だめっ……!ふぁっ!」
ゲームでは最早日常だが、現実では誰かにくすぐられる事は随分と久々で、そのせいか普段の彼女からは想像も出来ない姿を成美だけに見せる。
(軽いノリで始めたけど、これヤバい……)
「やぁっ!っははは!んんっ、んふふ……!ん~~~っ!」
(美琴ちゃんのこんな表情、初めて見る……。ゲームじゃなくて現実だからかな)
「んやぁっ!やぁっはははは!はぁっ!はっ!はぁ~~~……んふふふ」
(何処かで区切りを付けないと……止まらなくなりそう……)
「んぅっ……!ふふっ!はぁっ!やぁっ!んんっ!んふふふっ!」
手足の自由を奪われている訳では無いのに、美琴に抵抗する素振りは一切ない。その事から成美も手を止められずにいた。
(何処かで……何処かで止めないと……)
「やっ!あはっ!あっははは!はぁっ!んんっふふふふふ!」
成美自身も、いつ二人が帰って来るか分からないこの状況下で長々とやるのはマズイと頭では理解していた。だが、その手は脇腹だけには留まらず脇や足の裏にも伸びていた。服越しとは言え、その刺激は我慢出来る程弱くは無い。
「あはっ!そこだめっ!っはははははは!あはっ!はっ!はぁ~っ!んぅっふふふふ!」
(もう少しで止めよう……もう少し……)
その時、唐突に成美のポケットに入っていたスマホが震える。
「うひゃぁっ!?……あ、電話か。びっくりしたぁ……」
成美は手を止めて電話に出る。美琴は姿勢はそのままだが、大きく息を吸って呼吸を整えている。
「……もしもし?」
『成美さん?聞き忘れていたけど、お菓子や飲み物のリクエストってある?』
「ぁー……、甘い物なら何でもいいよ。優香ちゃんのセンスに任せる」
『そう、分かったわ。ところで、みこはどうしたの?先にみこの方に電話したけど出なかったのよ』
「えっ!?……ぁー、今丁度お手洗いに行ってるから出られなかったんじゃない?」
『ん、そう。じゃあもう少ししたらそっちに戻れると思うから、準備お願いね。主にみこが』
「うん、分かった。じゃぁねー」
電話が切れ、暫し静寂が訪れる。
「えーと、ごめんね?ちょっと調子に乗り過ぎた……」
成美は美琴に素直に謝る。
「……嫌じゃ無かったから、大丈夫……」
その後、二人が戻って来るまで微妙な空気が続いた。
ネタが降ってきて調子よくて連日投稿になりました。
次は多分遅れます。




